「自分で自分をゴキゲンにしてあげることができたら、自分のまわりの人達もゴキゲンにしてあげられるよ」という話を聞いてから、僕は「自分をゴキゲンにしようプロジェクト」を開始しました。
まぁ、それは、世間で言うところの「マイブーム」というものに当たるのだと思いますが、最近そのラインナップに新たなものが加わりました。
それは、『中古車情報誌を熟読』です!
僕は小さい頃から車やバイクといった乗り物が好きで、そこから派生してプラモデルとかラジコンとか車の販売とか、いろいろなことをしてきました。
とにかく、車やバイクのことを考えているだけで幸せなんです♪
このように、常に頭の中の何割かは『木村モータース』状態なので、周期的に「車が欲しい!」「バイクが欲しい!」という波がやってきます。
いつになく大きな波がやってきたある日、僕は情報収集のために本屋に向かいました。
そして、車雑誌のコーナーで何気なく手に取ったのが中古車情報誌でした。
はじめは、何となくパラパラとめくっていただけなのですが、いつの間にか、夢中になって1台1台の内容をチェックしていました。
1冊読み終えると、2時間近く経っていました。
2時間近くも僕を夢中にさせるこの本を買って帰らない訳にはいかない!と、妙な使命感のようなものを感じながらレジに持って行って会計を済ませようとすると、店員さんが言いました。
「ありがとうございます。
240円になります」
「に、に、に、にひゃくよんじゅうえん!?」
僕の幸せは、たった240円で手に入ったのでした(笑)
その日はうれしくて、読み直しても内容は何も変わらないのに、深夜まで何度も何度も読み返してはうっとりしていたのでした。
。
それからも、毎日毎日飽きもせず読み続けているのであります。
そしてその度に、中古車情報誌を手にするだけでドキドキワクワク、ページを開いて1分もしないうちにウットリとした何とも言えない気分になることができるんです。
これはかなり強力です!
温泉に浸かりに行くにはお風呂屋さんまで出掛けなければいけませんし、プラモデルやゲームで遊ぶにも準備やら後片付けやら遊ぶ時間やらで、結構まとまった時間が必要になりますが、手元に中古車情報誌さえあれば秒単位でゴキゲンになることができます。
これはかなりお手軽で強力です!!
カウンセリングとカウンセリングの間の息抜きのわずかな時間に恍惚感が得られるのですから!!!
で、ふと冷静になった時に、「何がこんなに面白いんだろう?」と振り返ってみることがありまして、自分なりに分析してみた結果、これは新車の情報誌では決して得ることの出来ない、中古車ならではの面白さである、という結論に至りました。
中古車って、全く同じ状態の車というのが絶対にないんですね。
もともとは大量生産された工業製品ですから、新車の時点では価格も走行距離も車の状態も違いはないのですが、一旦人の手に渡ると、その後、オーナー色に染められていきます。
だから、同時期に販売された全く同じ車種、同じグレードの車でも、同じ状態であることはあり得ないんです。
2台の同じ車が、1台は150万の値がついて、もう1台が60万なんてこともよくあることです。
中古車のもう1つの特徴が、一度逃すと二度と手に入らないというところです。
新車だと、在庫がなくても工場から出荷されるのを待っていれば手に入りますが、売れちゃった中古車は、二度と手に入りません。せいぜい似たような個体を探して、見つかればラッキーといったところでしょうか。
「一期一会」 この言葉がよく似合います。
こうして見ると、中古車って、人間と似ているんですよね。
「1台1台が、決して代わりのない、オンリーワンであるところ。」
「1台1台に興味を持って見てみると、それぞれにそれぞれが個性的なところ。」
「お気に入りの1台、欲しい1台に出逢えるかどうか、手に入るかどうかは縁のものであるところ。」
「新車のようにピカピカではないかもしれないけれど、小さな傷や、くたびれたところもあるかもしれないけど、それでも素敵だなって感じさせるところ。手を掛けて直してあげた分だけ応えてくれるところ。」
僕が中古車雑誌を熟読する本当の理由は、こんなところにあるのかもしれません。
あぁ、次号の発売が待ち遠しい〜〜♪