20代〜30代のころの私の悩みは「自分の好きなことがわからない」
「やりたいことがわからない」というものでした。
おもしろそうだなぁと思った趣味や習い事をやってみたり、本をたくさ
ん読んでみたりしましたが、なかなか見つからず、「私にはやりたいこ
となんてないのかも・・・」などと悩み続けていました。
私たちは育っていく過程で、両親やまわりの人から、
「医者か弁護士になりなさい」
「安定しているから公務員になりなさい」
「手に職をつけなさい」
「いい大学に入って、大企業に就職して・・・」
などなどいろんなことを言われて育ちます。
テレビや雑誌などもそのときどきで、あれがいい、これがいいと言って
います。
そんな中にいると、「本当に私は何がしたいのか?」わからなくなって
当然かもしれませんね。
私もそんなまわりの意見や情報と自分自身を比べて、劣等感や失敗感、
あきらめを感じていました。
そして、それでも何か「これだ!」というものを見つけようともがいて
いました。
そんな私がカウンセリングの勉強をしてみようと思ったのは、10年ほ
ど前にたまたま読んでいた雑誌に載っていたカウンセラーになった女性
の体験談がきっかけでした。
「そういえば、私は中学生のころカウンセラーになりたいと思っていた
んだ・・・」とすっかり忘れていたことを思い出しました。
カウンセラーになりたくて大学の心理学科に行っておきながら、そんな
ことはすっかり忘れていたんですよね(笑)
中学のとき、私と同じクラスだった子がいじめが原因で転校していきま
した。そのとき、私はそのクラスメイトに対して何かしてあげたかった
のですが、何もできずその子が転校していくのを見ているしかありませ
んでした。
何もしてくれない先生に不満を感じたこともあり、こんなときカウンセ
ラーなら何とかできるんじゃないか、と思ったのです。
カウンセラーになるなら心理学を学べばいい、と思って大学に進学した
のですが・・・そのころは今ほど環境が整っていなかったのでカウンセ
ラーになるのはすごく狭き門で、大学の先生や先輩から、カウンセラー
になることの難しさをたくさん聞かされ、早々に「カウンセラーに
なる」という夢はあきらめてしまっていたのです。
忘れていたことを思い出したら、何だかそれが気になってしまい、社会
人として悩んだり、壁に当たってしまったことをもとに、もう一度カウ
ンセリングの勉強をすることにしたのです。
とはいえ、机に向かっての勉強は向いていないことはわかっていました
ので、実践的に勉強できるスクールを選んで、今に至っているわけで
す。
今度はカウンセリングを学びながら、自分自身を癒すということにも
取り組みました。
自分を癒すというのは、過去にいろんな原因で封印したり、切り捨てて
いった自分の感情や子供時代の感覚とつながっていくことでもあります。
私も、楽しさ、無邪気さユーモア・・・色んなものを思い出しました。
「やりたいこと、好きなことを見つけたかったら、自分が子供のころに
好きだったことにヒントがあるよ」と教えてもらって、自分の子供時代
に好きだったことを思い出してみたこともあります。
踊ったり、歌ったり、いたずらをしたり・・・そんなことを今の自分に
取り入れたら、毎日がイキイキして楽しくなりました。
「やりたいこと」の答えというのは、外の世界ではなく、私たち自身の
中にあるのでしょう。
だとしたら、まわりの人や情報に影響されない子供のころに好きだった
こと、やりたかったことをたどっていくと、もういちど「やりたいこ
と」が見つかるかもしれません。
子供時代を振り返って、そのころに好きだったことをやってみません
か?