●もう一度言えますか?

心理学仲間の結婚式が6月1日にあり、晴天にも恵まれ本当にすばらしい1日を過ごす
ことができました。
新郎、新婦ともども心理学の仲間であり、自分達が持っている過去を頑張って乗り越えて
きたことを知っているぶん、式の中での彼らが話す言葉一つ一つにさまざまな感情というものが僕にも襲ってきました。
それと同時に、僕自身の結婚式のことについても思いおこしていました。
僕が結婚したのは2001年の10月。
今から7年前のことになります。
この当時はまだ心理学の勉強もしておらず、カウンセラーになろうとも思っていなかった時代。
僕の心の中はまだ暗黒な時代の時です(笑)
結婚が決まり、結婚式を行うまでの約半年間は修羅場の連続でした。
金銭面で少し両親から援助をしてもらっていたこともあり、色々と意見をしてきます。
でも両親の結婚式に対する考え方(特に母親)と僕たちの結婚式に対する考え方の違いからことごとく対立する日々。
電話でしゃべればののしりあいの喧嘩ばかり。
一時期、母親から
「あんたらの結婚式にはでません」
と言われたこともありました。
僕の母親は自分の考え方をなかなか曲げないタイプ。
今だったらもう少しうまく話しあいは出来ると自負してますが、その当時はお互いに
感情のぶつかり合いだけだったので、会話としてはほとんどなりたっていないといっても
いいかもしれません。
相手を敬うというよりも、相手を打ち負かすほうに目がいっていたと思います。
そして、親族代表としてのスピーチ。
当然、父親にお願いするのですが、ここでもひと悶着がありました。
父親は普段はすばらしい人なのですが、お酒が入ると人格が変わります。
お酒のために、何度も大事な場面で失敗している父親を知っているので、僕は正直迷いました。
「スピーチをさせていいものだろうかと」
結果的には披露宴でお酒を一滴も飲まずに、きちんとスピーチをしてもらえました。
ただ緊張をしすぎてお辞儀をするときにスタンドマイクで頭を打ち付けていたことの方が
僕の中では鮮明な記憶として残っているのがある意味残念なんですけどね(笑)
信用したいけど、父親を最後の最後まで信用しきれなかった僕の気持ち。
そして、そんな風に思われていた父親の気持ち。
このこと以外にも色々ありました。
この当時、上司ともめていたので、会社員でありながら披露宴に上司を一切呼ばないようにして少しもめたりとか、
披露宴の試食会でべろべろになって寝てしまったとか(僕がお酒に飲まれてしまいました)、相方がドレスをきて高いヒールを履くので、それにあわす
ためにシークレットブーツを履かされたとか、高校時代の部活の恩師に(お互い同じ部活だったので)スピーチを頼んだら、
僕のことはほとんど褒めずに相方と相方の弟(3歳下の後輩)ばかり褒めていたとか、細かいことをあげればとどまることをしりません。
そして、披露宴で最後に僕の挨拶。
来賓の方々や親族の方々やスタッフに対する感謝の気持ちと今後の僕たちの気持ちのスピーチは滞りなくできました。
でも、最後に言おうとしていたある言葉だけはなかなかでてこなかったんです。
それは、
「お父さん、お母さん、わがままばかり言っていた僕ですが、育ててくれて本当に
ありがとうございました、感謝しています」
言おうとすればするほど、涙が溢れでていました。
走馬灯のように過去のつらいことがよみがえっていました。
最初で最後のチャンスだと思って言いました。
きっと、ずっとずっと言いたかった言葉だったと思います。
その時だけ本当に素直になれたんだなと。
ただ何人もの友人に言われました。
「めっちゃ、感動したわ。ただお前がおいしいとこもっていきすぎやろ」
あれから7年。
今の僕は前より素直です。
でも、面と向かってあの言葉は・・・・・。
もう少し時間を下さい!(笑)
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