みなさんは自分の意志が、どれくらい実現すると信じていますか?
自分の言葉や思いにどれくらい影響力があると思っていますか?
人の思いや言葉にはすごい力があると私は信じています。
今回はそう感じさせてくれた友人とのエピソードについて書かせて頂きますね。
私は20代前半、ワーキングホリデーでオーストラリアに1年間、滞在しました。
ワーキングホリデーというのは、休暇を楽しみながら、その期間の滞在資金を補うために現地で一定の就労が認められている制度です。
オーストラリアに渡って最初に語学学校へ通ったのですが、そこで韓国人の友人ができました。
彼は以前、日本に留学していたこともあり日本語がペラペラで徳川家康の遺言まで教えてくれたのです(^^)
とても有能で頭の回転も速い人でしたが、普段はお茶目で面白いことを言いクラスメイトを和ませてくれたので、その友人のお陰で、もうひとりの韓国人、私、そしてもうひとり日本人の友人、4人で行動を共にすることが多くなっていきました。
どちらかというと、おっとりしていて、あまり主張をしない日本人ふたりと、がむしゃらで自己主張は強いが面倒見のよい韓国人ふたりは、不思議と調和が取れ韓国人のふたりも僕達のいうことは素直に受け入れてくれたので楽しい日々を送っていました。
当時の韓国の人は日本人を嫌っている人もたくさんいましたが、一度心を開けば、家族のように接してくれたのです。
互いの家を行き交い、時には将来のことも語り合いました(かっこいい言い方ですが、ただおしゃべりをしていただけです^^)
でも、いつだったか真剣に将来のことを語り合ったことがありました。
その時に韓国人のふたりは家の軒先でギターを弾きながら(笑)ふたりとも「自分は将来、会社を興して社長になる!」と言ったのです。
サラリーマンを辞めてオーストラリアに行った当時の私には社長になるという彼らの発想がピンと来ませんでしたし、悔しいかな、将来どうしてもやりたいことなんてなかったんです(><)
もうひとりの日本人の友人も、どちらかというと私と同じような感覚でふたりで「絶対に社長になる!」と言っている韓国人の友人を「はっきり展望が見えていて羨ましいね」なんて言っていました。
その時点では英語のレベルで言えば彼らと私達は同レベル。だから同じクラスになったのです。
でも、ふたりには強い意志と強烈なリーダーシップがあったので、いずれ実現するのだろうなと思っていました。
(それから十数年の月日が過ぎて)
「人の思い」と言うのは、すごいですね。
あれから十数年、彼らふたりは宣言したとおり社長になっています。
ひとりは韓国に帰り数千人の従業員を抱え自社ビルも建てたそうです。
そして今でも密に付き合っている、もうひとりの友人はニュージーランドで会社を興し年商数億(日本円に換算した場合)を売り上げています。
その親しく付き合っている友人は一年か二年に一度、私のところに会いに来るのですが、お金持ちになった今でも一緒に回転寿司で「おいしい、おいしい」と寿司を食べ100円ショップで買い物をし高級ホテルではなく私の家に泊まっていったりもします(笑)
例え数年ぶりに再会したとしても、心はすぐに将来を語り合っていた十数年前に戻ってしまうんです。
そして2ヶ月前、その友人が久しぶりに会いに来て、ふたりで鎌倉に行ったのです。
その車中、彼は私にも夢や目標ができたことを自分のことのように喜んでくれました。
カウンセラーとしてもっともっと成功したらニュージーランドにも出張で来て、うちの会社の専属カウンセラーにもなってくれって(^^)
そして竹寺として有名な報国寺に行きました。
20代前半、ハンバーガーやジャンクフードばかり食べ語り合っていた私達が静かなお寺で抹茶を飲みながら語らえるようになるのですから、人というのは変わるものなんですね^^
そして、彼に「どうして成功したと思う?」「成功の秘訣は?」と訊いてみたのです。
すると彼は分からないって^^
何が秘訣かは分からないけれど、「ただやってみることだ」...って
彼は十数年前、社長になるとは言っていましたが、どの業界で、どの国で、どんな人を相手に商売をするかは公言していなかったし正直、本人も当時は何をしていいかは、分からなかったそうです。
でもその後、人の上に立つにはどうしたらよいか?を真剣に考え、学び、働き、将来は経営者になるということを周囲の人に堂々と宣言していたら輸送業界に誘われ数年後、彼のリーダーシップや人間性を買われ、まず雇われ社長に抜擢されたそうです。
更に数年後、彼の経営方針や人柄に惹かれた人達の協力もあり、ついにオーナー社長になりました。
今では他の業界にも幅を広げ更なる飛躍を考えているそうです。
その彼が言うのだから説得力があるんですよね。
「やってみて気付けることがたくさんある」って
「それが今の成功に繋がっている」...と
でも、その「やってみること」が難しいんですけどね(><)
その話を彼から聞いて私もまったく同じことを考えていたので嬉しくなりました。
成功するか?しないか?はやってみないと分からないですよね。
この人生、評論家や分析家である前にプレイヤーでありたいと、いつも思っています。
ただ、彼はそんな感動的な言葉を私に伝え、私がそうだよな~とジーンとしていた、すぐ後に抹茶を飲みながら真剣な顔で「この青汁、結構いけるね」って(笑)
それも周りの人に聞こえるような大きな声で^^
おいおいと思いましたが、それが彼の良いところで...
彼が狙って言ったのか、それとも天然なのかは分かりませんが、周りにいた見ず知らずの人達までもが笑いの渦の中に包まれていきました。
大物というのは、そのようなユニークさも兼ね添えているのかもしれませんね^^
そして、もうひとりの日本人の友人は今、オーストラリアで歯科技工士になるため、着々と準備を進めています。
20代前半にシドニーという街で将来を語り合っていた4人の若者達が今、それぞれの夢やビジョンを見つけ韓国、ニュージーランド、オーストラリア、そして日本で、そのビジョンに向かって着実に歩いています。
一緒にバカなことをして遊んでいた彼らが成功しているのだから、私も負けていられないな。
今、強くそう思っています。
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