心の中に隠れていたやりたいこと

最近の私は、気持ちがどんよりしていました。
好きで始めた心理学やカウンセラーをやっているのに、何故か私の心の中にあるどんよりした気持ちは晴れずに悶々としていました。
どこかこれ以上は進めない感じがしていました。
心理学を学び始めて7年目、たくさんの知識はあるけれど、この気持ちをどうすることも出来ずに心は疲れ切っていました。
そして、悶々とした気持ちをもてあまし、どうすることも出来ないことに苛立ち、変えることのできない現状に落ち込んでいました。
また、この状態が未来にも続いていくような気がして、更に落ち込むといったネガティブな気持ちのループに陥っていました。
この状態を抜けられないことは、とてもしんどく、ここを抜けられない状態の私がカウンセリングを続けてもいいのだろうかといった疑問を持ち始めていました。
「いっそのこと、心理学を学ぶことから離れて、カウンセラーを辞めた方が楽になれるのではないか…。」
「私は、私の人生を生きていないのではないだろうか。」
そんなことも頭に過っていました。
それでも、私は自らカウンセラーを辞めるという選択が出来ないでいました。
「誰か、私にカウンセラーを辞れば。」
と言ってくれないだろうか。
そんなことも思っていました。
誰かに言ってもらわないと、辞めることが出来ない自分がいました。
その時点では、ただただ苦しさだけを感じていて「辞めることが出来ない」ということから発せられた自分からのメッセージにまだ気づいていません。
心の世界では、「出来ない」というのは、「やりたくないこと」。
つまり、私の心は、どこかでカウンセラーを「辞めたくない」と感じていたのです。
そんな状況の中、参加することも迷いながら、神戸で4日間行われていた心理学のワークショップに参加し、グループセラピーを体験してきました。
グループセラピーは、長期になればなるほど心の深いところにアクセスすることが出来ます。
今回のグループセラピーで、私も心の深いところにアクセス出来たのでしょう。
グループセラピーの受けた後に、こんな体験をしたのです。
私は、ワークショップの参加を3日間に留めておいて、4日目は大阪に住んでいる友人とランチをしてきました。
そして、この3日間のワークショップの私の体験談について語りながら、ヒーリングの魅力などを延々と語っていました。
そして、
「やっぱり、私は人を癒すことがしていきたい。」
と口にした瞬間、私の心からのメッセージは、
「出来るわけないじゃん。」
という言葉でした。
あれ??
ただやりたいと表現しただけなのに、何故「出来るわけがない」というメッセージがやって来るんだろう??と思いました。
その疑問を友人にシェアしてみました。
友人もカウンセラーをやっていますから、心のお話は得意です。
私 「私、やりたいと思っているのに、やる前から決められたように出来ないって思いが上がってくるんだけど、なんでだと思う?」
友人「やりたかったのに出来なかったことがあなたの中にあるんじゃないの??」
私 「やりたくて出来なかったことって何よ??」←自分のことなのに人に尋ねてみる。
友人「あなたの場合は、家族を助けることなんじゃないの?」
それを聞いた瞬間、私の眼には涙があふれます。
どうやら、それがビンゴだったようです。
何故、友人が家族を助けることなのではないかと感じたかというと、昔の家族の話題になると私は「もう終わったことだから。」といって、それ以上話をしようとはせずに、いつも話題を変えていたので、そう感じたらしいのです。
←これにも私は気づいていません。
私の家族は、みんなが揃うことがほとんどなく、いつも誰かが悲しい顔をして、誰かが孤独を抱えているようなそんな家族でしたから、私の中で、一番やりたかったことは家族を助けることや笑顔にすることでした。
私は、それを叶えることが出来なかった悲しみや失敗感などの過去の痛みを持ちながらも、過去は変えられないと終わったこととして見ないようにしてきました。
その痛みが「やりたいことは出来ないこと」という認識を生んでいたように思います。
そうやって、やりたいといった自分の想いを自分自身で感じることが出来ないくらいに、たくさんの「出来ない」という想いでペシャンコに押しつぶしてきたことに、はっと気がついたのでした。
だから、私の心は「出来ない」ばかりを感じていて、「やりたい」という想いをリアルに感じることが出来ずにいました。
それに気づいた瞬間、更に、私の目からはたくさんの涙があふれていました。
その涙は、「やりたいことが出来なかったという過去の痛み」とその痛みの下に隠れていた「やりたいことを見つけた喜び」を意味していました。
そして、私は「出来ない」という想いにつぶされずに隠れていた「やりたい」という想いを大切にしていきたい、育てていきたいと素直に思いました。
その思いに辿り着いたとき、苦しみを感じながらもカウンセラーを辞めずにいたことは、自分のやりたいことに忠実であったこと、自分の人生をしっかり生きていたということを感じることが出来ました。
カウンセラーを辞めなかったのは、私の心の深い部分からのメッセージだったということが今なら分かります。
カウンセラーだけでなく、私の過去を振り返れば、「出来ない」と感じていた分だけ、私の人生には「やりたい」という想いが隠れていたんだなぁと感じます。
やっと出会えた確かな「やりたい」という想いがとても嬉しくて、会う友人、会う友人にこの感動を伝えていきました。
「私、人を癒す仕事にずっと携わっていきたいんだ。」
その言葉を聞いた友人たちの言葉は、決まって、
「知っていたよ。」
でした。
どうやら、気づいていなかったのは私だけのようです(笑)
やっと出会えたリアルな「やりたい」という想いを大切にしていきたいと思います。
心機一転、頑張りますので、皆さま、どうぞよろしくお願いします。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。

1件のコメント

  1. はじめてコメントさせていただきます。
    もう半年以上、結婚生活や自分自身について悩み、考えてきましたが、偶然宮本さんのこの記事に出合い、自分の、どうしても原因がわからなかった”悪い癖”をはっきり認識できました。
    私も何かをやりたいと思った瞬間に、前から決められていたかのように”それって出来るわけない”と自動的に思ってしまい、それがどうしてなのか、わからずに今まで来ていました。
    でもこの記事を読んだ今、大学を卒業するまで親や周りのプレッシャーから転機が来るごとに”やりたいこと”が成し遂げられず、そこから”やりたいことイコールできないこと”という風に自分の頭にプログラムされたんだと、納得しました。
    とてもすっきりして、これから自分がどういう行動を取れば、私自身が納得できる生き方ができるのか見えた気がします。
    悶々と過ごしてきた日々に終わりを告げられそうで、とても嬉しいです。
    宮本さん、この記事を書いてくださり、どうもありがとうございました。
    今日の気づきは人生の中で一番と言ってもいいほど大きなものでした。
    この気づきをこれからの人生に生かして幸せになります!