おみやげにいただいた「チャイ」は超本格派でした。
もちろんティーバックなんかではなく、ホールスパイスと紅茶が入っていて
自分で小鍋を使って煮て作るのです。
しかも、「しょうがや牛乳は自分で用意してね!」ときたもんだ。
これが美味しくないわけがない!
「こんなに高級で手間のかかるものは、ひとりでこっそり作るに限るよね~♪」とたくらむ私。
ということで、上の子が学校に行き、赤ちゃんがお昼寝中という
私ひとりの優雅な時間。(こういう時間って大事ですよね~。)
おもむろにチャイを作ります。
牛乳は豆乳に変えて、量は少な目。糖分はなしで。
当然自分好みのカスタマイズ。
部屋中にスパイスの良い香りがただよいます。
スパイス好きにはたまりません。
ついでにシナモンまで追加しちゃいました。
「ふぅ~。おいしい。」「はぁ~。ほっとする。」
至福の時間でございます。
そんなにおいしいチャイだったので、
私の影響でいつの間にかチャイ好きに育っていた娘(小2)にも
幸せのおすそ分けをしようと思い立ちました。
(いいえ、正直に白状します。
一煎で捨ててしまうのが惜しいお茶だったので
2煎目を入れたのです(笑))
学校から元気に帰宅した娘。
おやつの時に何の説明もなく、そのチャイを出してあげました。
豆乳も超少なめにしたので、パッと見が普通の茶色のお茶なのです。
ちょっと驚かしてやろう(いや、喜ばせてあげよう)といういたずら心。
すると、そんなタイミングで下の子が泣きだしました。
目が覚めたようです。
「呼ばれたので、ちょっと行ってくるね。おやつ食べていて。」
と娘を残し、弟の元へ。そしてそのまま授乳タイムとあいなりました。
と、そこへ娘が息せき切ってかけこんできた!
「お母さん、おかあさん!今日のお茶は何??もしかしてチャイ??」
「うん。そうだよ。チャイだよ。」
「うわぁ。やっぱり???おいしぃ~~」
「あれ?もうおやつ食べ終わったの?」
「うん?まだー。でもね、チャイがおいしかったから言いにきたの~♪」
とっても気に入った様子。目を輝かせて早口で報告してくれました。
いやー、よかったなぁ・・・。
その姿がかわいく、心を打たれた私は思わず
「お母さんのカップにもまだ残っていたと思うから、それも飲んでいいよ。」
と提案。娘は、
「えー!?本当?やった~~。じぁ、自分の分を飲み終わったらのむー。」
と目をキラキラさせてスキップするように戻っていきました。
しばらくするとまた娘がやってきました。
今度は食べ終わっているようです。
でも、なんだかさえない顔をしています。
まるで世界が終わるかの如く暗い顔。
「どうしたの?」と声をかけると、
「・・・・。だって、お母さんのカップには何も残ってなかったんだもん・・・。」
・・・。
飲み残して席をたったつもりが
どうやら、飲み干してからこっちに来ていたらしいのです。
やってしまった・・・。
「あちゃー。ごめん。悪気はなかったんだけど・・・。」
怒るでもなく、しょんぼりと肩を落とす娘をみて
なんてひどいことをしてしまったんだ・・・と反省しました。
意地悪する気なんてなくて、喜ばせてあげようと思っただけなのに・・・。
これは、大失敗であります。
とほほ。
とはいえ、ちゃんとドジな母を許してくれるやさしい娘に感謝です。
子どもって喜ぶのも、へこむのも全身をつかって表現してくれますね。
のびやかだな~と感心します。
(果たして、私は子どもの頃、こんなにまっすぐで純真だったろうか?(笑))
でもでも、こんなにも素直でかわいらしい反応をかえしてくれるからこそ
笑顔にさせてあげたくもなるのかもしれませんね。
この感性をつぶさずにのびのびと育ってほしいと願う日々です。
大丈夫。まだ茶葉はのこっているよ。
また作ってあげるからね。
だって、あなたの笑顔がみたいから。
(了)
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