「白黒つけたい」
そういう台詞が出てくる時、私たちは、「白黒」付けられずにいたりします。
白なのか、黒なのか、迷っている時です。
行くのか、行かないのか。
Aくんなのか、Bくんなのか。
やるのか、やらないのか。
マルなのか、バツなのか。
2つの選択肢の間で、私たちは、大いに揺れるものです。
でも、いつまでも揺れているのは、しんどいので、「白黒」決着をつけたくなるのですね。
それでも、なかなか決められない。
「白」にすると、こんなメリットとデメリットがある。
「黒」にすると、こんなメリットとデメリットがある。
書き出してみたら、同じ数だった。
人に聞いて回ってみた。
「白」っていう人と「黒」っていう人が、同数だった。
決め手に欠ける。
逆に、こんなこともあります。
どう考えても、「白」しかない。
「黒」は、デメリットしかない。
人に聞いてみても、絶対「白」しかない。
「黒」はありえない、と言われる。
こんな状況でも、「白」に決められないのです。
「黒」の何かが気になる。捨てきれない。しかし、「黒」にも決められない。
どちらの場合も、長く続けば、辛いですよね。自分だけでもしんどいのに、あの人の意見、この人の助言などに耳を貸すうちに、どんどん人を巻き込んでしまい、それでも「決められない自分」を責めてしまったりして、ますますうまくいきません。
決断するエネルギーが、自分を責めるほうへ回り始めると、疲労するばかりで、「白黒つける」ところからは、離れていってしまうんですね。
そんな時、自分の心の声とか、真実の声なんてものは、聞こえてこないものです。
いえ、本当は、音量が絞られているだけなのですが、ざわざわしている私には、まったく届かないんですね。耳を塞いでいるのと同じなんです。
では、いったいどうしたらよいのでしょう。
「白」か「、黒」か。
しかし、今の時点では、「白」でも、「黒」でもないのですから、第3の選択肢を作るしかありません。
ん???
第3の選択肢?!
そんないい代替案があるのですか? いいえ、代替案ではありません。
「グレーにしておく」のです。
ですから、「グレー」がイヤなんですっ!!
って、怒られそうですが、忘れてはいけない大切なことがあります。
「白」にも、「黒」にも、今はしません。今は、「決めません」と決めるということです。
「決めない」と「決める」とは、ややこしいですが、ここに、私の「意思」があることが大切です。
ふたつの選択肢の間で、なかなか結論が出ない時、どちらに決めたとしても、私は幸せになれる、成功する、という場合が少なくありません。ただ「決め手」を掴んでおきたい、ということなのだと思います。
そこに時間が掛かるのなら、じっくりと時間を掛けたらよいのです。
私の「意思」で、「もう少し考える」と決めればいい。「白黒」決められない私を責める必要なんて、ないのですから。
もし、何かに迷っていらしたら、しかも長く、そんな状態の中にいらっしゃるのなら、是非、使ってみてください。「グレー」の間に、きっとよいアイディアが浮かんできますよ。
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