心理学講座なんかを読んでくださっている方たちは、一度は目にさ
れたこともあるかもしれない、心の鎧。
いろいろな表現の仕方がありますが、僕は、この鎧のことを「防衛
本能」としゃべることがあります。
もう、傷つきたくないと僕たち人間なら誰でもおもいます。
傷つけば傷ついた度合いだけ、僕たちは心に重たい鎧を着込むわけ
ですから、それを簡単に脱ぎ捨てることは、やすやすとはできませ
ん。
この鎧を脱ぎ捨てなければ、前に進めない、人生が幸せになれない
とおもわれたのなら、ぜひ、そのあなたの鎧を、一度愛してあげる
といいかもしれません。
楽になったり、癒されたりすることは、無防備になってしまうこと
ではありませんから、この鎧は実は、僕たちの人生にとって、必要
であったもののひとつです。
防衛的になればなるほど、受け取れないものが増えたり、なにかの
チャンスを逃したり、など、弊害もありますが、今以上に傷つくこ
とは免れたのかもしれません。
免れなかったかもしれませんが、それでも、この鎧は、傷ついてし
まったあなたのハートを、必死で守ろうと努力してくれたのかもし
れません。
あなたをいたわり、無理をさせず、あなたがもう傷つかないように
しつづけてくれたのかもしれません。
防衛的な自分を変えたい、とおもわれたら、一度お試しください。
目の前に、自分が着込んでいた鎧をイメージし、伝えてあげてくだ
さい。
「今まで、私を守ってくれてありがとう。これからも、必要なとき
は私を守ってください。そのときは、お願いしますから。」
と。
from 田村 厚志