自分の本当の気持ちに目を向ける〜自分が見えなくなったときに〜

カウンセリングのご相談の中に、
「何か充実感が感じられない」とか、
「自分が本当は何がしたいのかわからない」
こんなお話される方が多いのですね。
僕たちも子供時代は、あまりこんな悩みは持っていなかったです。
毎瞬毎瞬、いつも楽しい事を見つけて自然に行動に移していました。
今、うちの息子はちょうど三歳ですが、
朝から晩まで、家のあらゆるところでいたずらをして、
僕や妻に追いかけ回されています。
「こら〜 ビデオの中におもちゃを入れたらダメって言ってるでしょ!」
「お父さんのパソコンをいじったらダメ!」
子供達は、家の中に居ても外に連れて行っても、
どこに居ても、その環境から一番興味を覚えるもの、
楽しそうな事を瞬時に見つけて、すぐに行動に移してしまいます。
だから親は、一日中目が離せないで居るのですが・・・
僕たちの心の中に、今もその頃と同じ様に感じている一面があるのです。
ただ、その後成長していく過程で、
そんな風に感じる気持ちを抑えることを学んだり、
その気持ちを見ないで、物事を選択することを学んだりします。
遊んでばかりいちゃ勉強が遅れる。
将来のために、今はこっちを頑張るべきだ。
何かキャリアに繋げるために資格を取った方が良いのではないか。
決して、その学びが間違っていたわけではなく、
僕たちが、進学出来たり、今のキャリアを手にしたり、大人になれたのも、
そう言った判断をして来たから手に出来たわけです。
だけど、充実感を感じられないとか、何がしたいのかわからなくなった時、
成長過程でして来た「本当の気持ちを抑える」ことが癖になってしまって、
自分の中の”楽しむ気持ち”や”好きなこと”が感じられなくなっているの
です。
そんな時は、その抑圧している力を緩めて、
自由に自分の気持ちを感じることが必要です。
● 制限をはずして自分の心を感じてみる。
  目を瞑って、自分の心と会話してみてください。
  「今、何が欲しい?」
  「本当はどんなことしたい??」
  そんな質問を投げかけて見てください。
  
  どんな答えが出てきても、まずは聴いてあげてくださいね。
  また出て来た答えを受け入れようとすると、こんな声が聞こえるかも知
れません。
  「そんなちっぽけな事じゃ無いわ」とか、
  「そんなこと意味がないから」とか、
  「それは、今願っても無理」
  わかりますよね。この声が普段自分の気持ちを抑圧している「制限」で
す。
  もちろんその想いの中には、今叶えることが難しいこともあるかも知れ
ません。
  それはそれで結構です。ただ、その自分の想いを知ってあげること。
  そして、その想いを聴いてあげる事がとても大切なのです。
  また、はじめは、あまり人生を変えるようなことと関係ないような事。
  「ゆっくり寝たい」とか「焼肉食べたい」とか出てくるかも知れません。
  これもそのまま受け止めてあげてください。
  その想いに耳を傾けることが習慣化してくれば、
  もっと重要なメッセージも出てくる様になります。
  
  そして、目を瞑ったままその欲しいものやしたいことを、
  イメージの中で自分に与えてみてください。
  自分がそれを手にしていたり、それをしている時、
  どんな気持ちになるか想像してみてください。
  「楽しいなあ」「嬉しいなあ」「幸せだなあ」・・・
  そんな気持ちを実際に今、感じてみてください。
  顔が緩み笑顔になったり、嬉しくて笑ったり、
  そこまでその感情を感じてみてください。
  その感情こそが、あなたが経験したい”こと”なのです。
● 自分に「楽しい」を与える
  さて、自分の気持ちや想いに、気がついたり見えて来たら、
  実際の生活の中で、出来る事で良いですから自分に経験させてあげま
しょう。
  小さなことでもOKです。
  一日30分でも10分でも良いですので、
  まったく自分だけの時間を作って、それを経験させてあげましょう。
  
  やりたい事・・・
  例えば旅行に行きたいけど、今その時間が取れないなら、
  旅行のパンフレットや行きたいところの写真を集めて楽しむことは、
今出来ます。
  将来、お花に囲まれて暮らしたいと思うなら、
  好きな花を買って来て部屋の中で育てる事は、今出来ます。
  自分の求めているものを、今出来る範囲で結構なので自分に与えてあ
げましょう。
  そして、あなたがイメージの中で経験したあの感情で心を満たしてあ
げるのです。
● 習慣を大切に
  
  このエクササイズは、一度試みたことで何かに気がつけたり、
  変化が起こらないかも知れません。
  だけど習慣にして見てください。
  僕たちが大人になるために、自分の気持ちを抑圧してきた事も、
  ある日突然起こったのではなく、長い間習慣化して出来上がったもの
です。
  毎日の習慣や、自分の意識を自分の心に向けることで、
  少しずつ自分の気持ちに気がつけたり、
  またその気持ちに正直な行動ができる様になって来ます。
  そうすれば、もっと大きな自分の本当にしたい事や欲しいものも見え
てきます。
  求めていたものを手にする”機会”にも、
  もっともっと敏感に反応できる様になります。
僕たちが手にしたい幸せで、まだ手に出来てない多くのものは、
自分自身で、無理だとか、意味が無いという制限を与えてしまっているの
です。
本当の幸せや充実感を感じられないのは、
あなたの心の中にそんな心が無くなってしまったのではなく、
あなたの本当に求めていることに、あなた自身が目を背けているだけなの
です。
もう一度心の中の”素直な心”をあなたの手で育ててあげましょう。
from 吉原 直人

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。