1対1の関係にはまだ自信が持てない時、ベストではないけれどベターな選択として「不倫」が浮かび上がってきます。
向こうも結婚を迫らないので先のことは考えなくてもいいし、でも、恋はできる、という状態ですから。
そんな心理があるので、かなりハマりやすい傾向にあり、同時に抜け出しにくいのが離婚後の不倫の恋なのです。
なぜ、離婚すると不倫にハマりやすいのか?
離婚してすぐに「また結婚したい」と思うのは、まだ結婚生活が浅かったり、それほど傷が深くない場合でしょう。
子どもがいたり、何年も夫婦生活を続けていた場合は、離婚後すぐに「次」とはなかなか思えません。
『恋はしたいけれど、結婚はもういいや』と思われる方もたくさんいらっしゃいます。
不倫って「先のない関係」でもありますよね。
言い換えると「先を考えなくてもいい関係」とも言えます。
そうすると、同じ「結婚を考えなくてもいい相手」、すなわち、「既婚者」を引き寄せやすくなるのです。
実際、離婚後に独身の男性から言い寄られたけれど、その先のことを考えるととても受け入れられなくて振ってしまった、という方の話もよく伺います。
仮に独身の方と付き合って、相手が結婚を考えた場合、とてもまたあの結婚生活をもう一度始める気にはまだなれないのです(それだけ離婚のダメージが大きいわけですが)。
不倫相手もまた自分の身を守りたいですから、結婚を迫ったりはしません。
そうすると「恋ができるし、先々のことは考えなくてもいい」というちょうどいい条件がそこで成立してしまうのです。
もちろん、会える時間は制限されています。それで寂しさを感じることもあれば、彼には帰る家があるわけで、そこに嫉妬を覚えないこともありません。
しかし、とても密着した関係を築くにはまだまだ傷が疼くので、自分にとっても既婚者というのは都合のいい相手になるんです。
いわば“レンタカー”みたいなものかもしれません。
自家用車を持って維持するのは大変だけれど、都合のいいときに都合のいい分だけ借りられるレンタカーは便利ですから。
また、こんな心理も影響しています。
「ま、一回しているし。」
人によってはとても大きな大義名分になります。
一回結婚しているので、周りも二回目を強く求めたりしません。
そういう意味でも不倫がちょうどおさまりがいいように思えるのです。
また、離婚したことそのものを後ろめたく思う心理も強く影響します。
特に子どもがいる場合には「夫」であり「父」である人を求めなければいけなくなります。
子どもが小さい場合はなおさら。
昨今の子どもの虐待事件などもまた「次に付き合う人はちゃんと子供たちの父親になってくれるんだろうか?」という不安も残ります。
子どもがいなくても、自分がバツイチなのに、相手は初婚だったら・・・と想像すると、やるせない気持ちになる方も少なくないでしょう。
相手の親御さんはちゃんと受け入れてくれるんだろうか?
こんな自分をもらってくれる人などいるのだろうか?
そんな風に離婚をしたことそのものがブレーキになってしまうケースも少なくないのです。
そうすると「不倫」というのは絶妙に収まりのいい場所のように思えて来るんですね。
ベストではないけれど、ベターな回答として。