変化と不安~感じていることに気づく~

春は年度の始まりで、私たちにとっていろいろな変化が起きる時ですよね。いろいろな面で目に見える変化に私たちは対応していくことになります。

ただ、心という側面で考えると、心はどうしても「変化」することに怖れや抵抗感を感じることがあるんですね。そもそも私たちにとって「変化することが怖い」という感覚は当然のようにあるものです。そして意識的だけではなく、知らず知らずのうちに心は不安をキャッチしているものですね。

ということで、今回は変化と不安について少しテキストを展開してみたいと思います。

◎リクエストを頂きました◎
===================================
春は出会いと別れの季節。進学・就職等で引っ越しをされた方も多いかと。

私も引っ越しを控えています。念願のマイホーム!

家族みんなで探して決めて、家具や家電の買い替えの検討して、やることいっぱい、わくわく、幸せいっぱいのはずが、私(専業主婦)は、なんだかブルー・・・・気づけば、生理不順・頭痛・胃痛、体に支障が出てきました。

「幸せなはずなのに??????」変化に心がついていかない感じがします。

(一部編集させて頂いております)
===================================

春は年度の始まりで、私たちにとっていろいろな変化が起きる時ですよね。いろいろな面で目に見える変化に私たちは対応していくことになります。

今までも、そしてこれからも、自分の身の回りに変化が起きる度、私たちの心はその環境に順応していくものです。初めは慣れず違和感を感じる環境にも、自分がその変化を受け入れたり、自分自身が変化していくことで、馴染んでいくわけです。

しかし、心という側面で考えると、心はどうしても変化することに怖れや抵抗感を感じることがあるんですね。

そもそも私たちにとって「変化することが怖い」という感覚は当然のようにあります。

例えば、楽しみにしていた海外旅行についに出かけたとして、現地で言葉の違いや文化の違いでどうしたらいいか?と、それが楽しみでもあり、同時に不安になることもあるでしょう。そうならないために事前にガイドブックを読み浸る方もいらっしゃるかもしれません。

また、リクエストでいただいているように、今起きている変化がたとえ自分にとって嬉しいことであっても、心はいろいろな怖れをキャッチしていることもあるんですね。

就職ならば、この先ちゃんと仕事についていけるか?だとか。
結婚ならば、本当にうまくやっていけるか?だとか。
リクエストにある引っ越しであれば、この先ご近所さんとやっていけるか?新しい習慣に馴染めるか?などなど

また、私たちの心は、「好き」「嬉しい」と感じる変化に囲まれていても、慣れないことに囲まれて物事を深く考えたり、丁寧に事を進める度合いだけ、今までにない緊張状態に置かれるケースも少なくありません。

その状態は物事を「ちゃんとしよう」「しっかり行おう」と思えば思うほど強化されがちなんですね。不安や怖れにを感じている時、私たちは知らず知らずのうちに物事を考えたり行動するテンポが、本来の自分のペースより速くなってしまうこともありますから。それによって更に心の緊張状態や不安・怖れが強化されることもあるでしょう。

更には「どこか思い込む」なんてケースもありますね。「自分はこれからハッピーになるのだから、不安になることは無いはず・・・」と何故か自分に言い聞かせて不安や恐れを否定していることもあるでしょう。

このように実は知らず知らずの内に不安や疲れを抱えていたということも多いものだと思います。

私たちには誰しも「いつもの自分らしい感じ」という感覚があります。

それは感覚的にいつものように自然体でいられるところで、心がほっとしたり、安定感を感じて心地よい位置。

しかし、変化が起きている時というのは、その「自分らしい感じ」を感じにくい時期でもあると思うんです。色んな場面で自分の身の回りで変わっていることを見たり感じたりすることのほうが圧倒的に多いですから。

あなたの周りに変化が起きている時、私たちの心は気づかないうちに緊張状態を保っていることが多いもの。私たちが意識している以上にココロやカラダは疲れやストレスを蓄積しやすいものです。

だからこそ、少しづつ自分の気持ちを緩めること、心を労ること。できるだけ自分の気持ちがほっとできる場面や時間、抱えている不安などの感情を表現する時間などを、しっかり取ってあげることが大切ですね。

あなたの気持ちが緩める時間、今までの自分らしさを感じられる時間や場所ってあるでしょうか?

どれだけ心が安らぐ、好きなモノに触れる時間をお持ちでしょうか?

ここに意識を向けてみていただきたいな、と思います。

また、変化が起きている時、「変わるもの」と同時に「今も変わらないもの」ってたくさんあると思うんですよね。

例えば、ご家族・パートナー・ご両親・お友達の存在や、もしあればご趣味など、変わらないものもあるはず。そこには今までと変わりない感覚があるかもしれませんしね。

そんな人や好きなものの中に囲まれているという意識を意図的に持ってみたり、共にいる時間を共有したり。少しでも自分らしさ・心地よさを感じる時間を作ってみてもよいかもしれません。

また、心に不安があるなら信頼できる人に話してみるなど、その感情を開放することもいい効果を生むと思います。今の自分の状況を客観視できる経験にもつながりますね。

最後になりますが、身体的な症状が顕著に現れる時は心理的な要素と決めつけず、しかるべき医療機関をご利用された方がいいこともお伝えしておきますね。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。