子育てはもちろん、子作りの段階でも「自分が親でいいのか?」という不安を持たれる方は少なくありません。カウンセリングやセミナーでも、よくご相談頂きます。
それは当然ですよね。初めてのことですから分からないことだらけです。子どもが生まれて初めて「親」になります。つまり、始めから完璧な親などいないのです。そして、最近胎内記憶の研究などから「子供は親を選んで生まれてくる」ということも説明されています。だから、あなたは親として選ばれた存在なのです。
「自分の子どもをうまく愛せない」
「将来が心配で過保護になってしまう」
「ちゃんと育ってくれるかどうかが不安」
「子どもが出来てから夫婦関係が変わってしまった」
そんな問題を抱えられるお母さん(やお父さん)からの相談も数多く頂いています。
私も妻と子どもを育てながら、幾度となく問題にぶつかってきました。
子どもの健康の問題、教育、育て方、性格から、友達関係、ママ友との付き合い、学校の選択、習い事、将来の教育方針等々、悩みは尽きません。
その一方で、私たち夫婦にとって子どもたちはやはり天使です。
ストレスの素になりつつも、同時に、偉大なヒーラーたちで、彼らがいない生活は本当に考えられません。
そんな子どもたちに対して親として何ができるだろう?何をしてやれるだろう?ということをずっと考えてきて、できることはできる範囲で実践しています。
でも、まだまだ足りないな、十分ではないな、と、つい自己嫌悪してしまいますが、逆にそれだけ愛したい存在だからこそ、そう感じるんですよね
大切だからこそ、悩むし、不安にもなるんです。
カウンセリングやセミナーで、子どもに関するご相談を頂く時、そのことを必ず伝えるようにしています。
「お子さんのことでなぜそんあに苦しいのか、辛いのかと言うと、それだけ愛してるからですよね。すごく大切な存在だからこそ、悩むんですよね。」と。
今回はカウンセリングでよく頂く相談を元に、特に幼少期の子育てについて考えてみたいと思います。
ずばり、幼少期の子どもに見る者は“自分自身の姿”です。
自分が親でいいのだろうか?
大切な我が子と接すると多くの自己嫌悪や自信のなさが出てくるものです。
「自分が母親(父親)として不十分じゃないか?」
「自分が親なことが申し訳ない」
そういうことが理由で子どもを作ることの躊躇する夫婦にもよくお会いします。
「子どもは欲しいのだけど、親になる自信が持てません」と。
でも、ご安心ください。みんながその思いを通りますから。
自信満々で親になる人っていないと思うんですよね。
保育士さんのクライアントさんがおっしゃってました。
「私も仕事で乳幼児を受け持っているんですけど、自分の子どもは全然違いますよね。全然自信が無いですもの。夫に言ったら目を丸くしてましたが」
小児科のお医者さんも言ってました。
「やっぱり悩みますよ。自分の子を冷静に診るって難しいですから、何かあったら仲間に任せてます(笑)妻にも『変なの』っていつも言われますけど」
職業としてお子さんに接する方々も、やはり自分の子となると違うみたいです。
もちろん、全員がそうではないと思いますけど。
“子どもに親にしてもらう”という言葉があります。
子どもが生まれて初めて私たちは“親”になります。
子どもが1歳になったら、私たちは“親”として1歳になったに過ぎないのです。
だから、未熟で当然ですよね。
そして、心理学の世界では「子どもは親を選んで生まれてくる」と考えられています。最近では“胎内記憶”の研究などを通じて、その実例もたくさん出てきています。
だから、あなたが親として不安であることも、自信がないことも、不十分であることも分かって子どもは生まれてくると思っていいんです。
さらに言えば、障害を持つことも、病気になることも、将来パパとママが離婚することも、そういうことも分かって生まれて来るのです。
だから、ちゃんと彼らは分かっています。
それを言葉で表現しないだけで、ちゃんと受け入れて生まれてくるのです。
完璧な親になろうとせず、未熟な自分を受け入れ、子どもに育ててもらって親になっていくくらいの気持ちでいいと思うんですね。
ちゃんとした大人として、親として振舞おうとすると、それが余計なプレッシャーになってしまいます。
そういう方こそ「放っておいても子は育つ」という格言を忘れないで下さいね。
そして、その真剣な思いから、自分自身の中の愛に気付いてください。