夫の性癖

相談者名
ふじわら
結婚して5年目になるのですが、夫は児童ポルノ(小学4年~高校生)依存症です。
結婚してすぐ、性生活は殆どなくなり、私が寝ている横でビデオを見たりしていました。
指摘すると逆切れ「結婚したら性生活はなくなって当たり前だ」「なんで俺がお前の欲求を満たさなくてはいけないんだ」そして離婚だとすぐ言います。
主人は大企業に勤めていて表向きはとても良い旦那様です。
自分のやる事の邪魔をされない限りは穏やかで、子供も好きなので結婚後すぐ娘を授かりました。
娘への溺愛ぶりはすごいです。
休みの日も家族で出かけたり、幸せな家族に見えます。
でも私の中で、今後娘に何かすることはないかと不安に思う事もあります。
私自身もこれでいいのか・・。
彼の性格は、短気ですが優しい部分もあり、会社では緊張感を持っています。
家ではパソコンかテレビに向かっています。
それにとても怖がりです。
少し潔癖な所もあります。
そして素直な所もあります(逆切れ後、ビデオを隠れてみるようになったり、性生活を月に1~2回頑張ったり(義務感)子供がいるからと私も心で色々我慢してましたが、結婚して2年ほど経つと私も彼に少しも触れる事が出来なくなっていきました。
そして2人目の子供は頑張って作ったんです。
一度で妊娠、無事出産しましたが先天性の病気で5カ月で天国へいってしまいました。
それを機に少し彼も変わり私に対して以前より向き合ってるように思うのですが(性生活ではなく感情面です)、肝心な話をするとやはり切れて傷つく言葉を言われます。
息子の死で自分の心に余裕がなく現在は別居してます。
夫は今まで切れるとすぐ離婚とはいいますが、離婚したいとは思っていません。
今でも帰ってきてほしいと言います。
娘に会いたくて仕方ないようです。
ビデオを見ることを責めるつもりはないのですが、そっちに依存している事と内容に嫌悪感を感じています。
なんとなく伝えた事はあるのですが、いつも逆に怒られ離婚と言われます。
話し合いを拒みます。
どういう風に伝えればいいのか、自分が辛いことが分かってもらえるのかわかりませんし、夫の性癖に私が理解できないんです。
息子の死に心をかなり奪われてますので、夫の性癖に悩んでる事もしんどいです。
どうか助けて下さい。
カウンセラー
三島桃子
ふじわらさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞ
よろしくお願いいたします。

ご主人のことで随分悩んでこられたんですね。また、二人目のお子さんのことでは本
当につらい思いをされましたね。ご相談文を読ませていただきながら、涙が出まし
た。

ご主人の性癖のことと共に、今後どうしていくか、ということも悩んでらっしゃるよ
うに感じます。今後どうするか、ということでいえば、選択肢は大きく分けて二つ、
「やり直す」または「やり直さない(離婚する、もしくは籍はそのままで別居を続け
る)」ということになるかと思います。

「やり直す」ということを考える時、真っ先に問題になってくるのがご主人の性癖
(児童ポルノ依存)かと思います。

この、児童ポルノ依存というご主人の性癖が教えてくれる、ご主人の内面とはどんな
ものなのでしょうか。

児童ポルノに惹かれるということは、大人の女性に対しては何か抵抗感があるのかも
しれませんね。自分自身に大人の男としての自信がないのかもしれません。それで、
大人の女性と対等に向かい合うことはとてもイメージできず、大人の女性よりは素直
に自分の言うことに従ってくれそうな年齢の女の子に魅力を感じるということも考え
られます。

大人の男として自信がないということは、内面に子どもの部分を抱えているというこ
とでもあります。それも、「傷ついた子ども」です。ご主人は大企業にお勤めとのこ
とですが、有名大学卒でもあるのでしょうか?例えばお母さんが過干渉で、お母さん
の思いに応えて「いい子」を演じてきた、というようなことはないでしょうか。お母
さんが過干渉な場合、お母さんに支配されるような感覚を感じたりしますので、「お
母さん=大人の女性」は自分を心身共に縛り苦しめる存在だというようなイメージが
刷り込まれる場合もあるかと思います。

これがそのまま当たっているかどうかはわかりませんが、いずれにしても何かご主人
が児童ポルノに入れ込んでしまう事情はあるのだと思います。また、軽い嗜好を越え
て「依存」と言いたくなるほどだとすると、それはご主人の心の傷の深さを表してい
るとも考えられます。

ただ、男性は女性よりプライドが強い面がありますから、「傷ついている自分」とい
うのは「弱くて情けない」と感じてしまうため、自分が傷ついていることを認めよう
とはなかなかしないものです。

>肝心な話をするとやはり切れて傷つく言葉を言われます

という辺り、肝心な話になると、自分の心の傷に触れてくる話になりかねないので、
本能的に防衛態勢になり、キレることで話をそこで止めてしまおうとするのかもしれ
ません。

こういったことを踏まえた上で、本当の意味で「やり直す」としたら、「心の傷ごと
ご主人を受け入れる」、ということは必要になるかと思います。

深く傷ついている男性、しかもその傷を決して認めようとしないタイプの場合、ある
意味「手負いの獣」のようだったりします。深い傷を負った猛獣に近づいてその傷に
触れようとしたら、どうなると思いますか?激しく攻撃されますよね。獣の方も必死
なんです。傷に触れられたら死んでしまう、というような怖れを感じて攻撃してくる
わけです。

ご主人も同じような感覚を持っているのかもしれません。

こういった男性の心の傷を癒すには、無条件で受け入れてあげる、というのが一番効
果があります。心の傷ごと、つまりは性癖ごと、です。これには「コミット(肚をく
くること)」が必要になります。そのコミットができるかどうか、ということを自分
自身に尋ねてみると、どんな答えが出るでしょうか。

(どんな答えでもいいですし、ご自分を大切にする選択をするのがベターだと思いま
す。)

また、誰でも、コミットしても、いろんな出来事の中でくじけそうになったりもしま
す。何度も何度もコミットし直すことが必要になるかもしれません。

やり直すにしろ、やり直さないにしろ、ご主人には児童ポルノ依存になるだけの事情
があるのだ、ということを理解してあげることは大切かと思います。ご主人のことを
「良くない性癖依存の人」と見るのではなく、「事情を抱えている人」と見てあげる
という感じですね。それができると、ふじわらさん自身の気持ちが随分ラクになると
思いますし、本当に理解してあげることができると、それは自然にご主人に伝わりま
すので、話し合いなどをする場合にプラスに作用すると思います。

理解しがたいことを理解する、というのは難しいことかもしれませんが、自分にとっ
ても相手にとってもプラス面が大きいですので、よかったら考えてみてください。

最後に少し、亡くなった息子さんのことに触れさせていただきますね。

私は、自分が2度流産を経験しています。1回目はまだ結婚して間もない頃で、私も
若く、悲しいということ以外には何も考える余裕がありませんでしたが、2回目の流
産は第一子を無事生んで数年後のことで、年齢を重ね、子育てを経ていたこともあっ
て、少し落ち着いて考えることができました。そして思ったんです。「この流産して
しまった子は、私に何を伝えに来てくれたんだろう」と。

そう考えると、ただ悲しむのとはまた違う涙がこぼれて止まりませんでした。でも、
そうやって考えたことは私の糧になり、私を支えてくれる力になったように思いま
す。

それから、池川明さんという産科医の先生の著書が、ふじわらさんが気持ちを整理す
る助けになるかもしれません。私が読んだのは「ママを守るために生まれてきた
よ!」という本で、死産などについても書かれています。ふじわらさんの場合は死産
ではないですが、母親としての気持ちとしては共通する部分もあるかと思います。

池川明さんには他にもいくつか著書があります。上のお嬢さんとの気持ちの交流にも
役立つかもしれませんので、よかったら参考にしていただければと思います。

ふじわらさんのことを応援していますね。ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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