集団でうまくやれない

相談者名
ぴん
初めまして、よろしくお願いいたします。
私は今まで24年間、集団でうまくやれたことがありません。人間関係をひっかきまわして去ることを繰り返しています。友達もいません。合わない、と感じます。ダメなところを注意してくれるような人間関係も築けず、今まで来てしまいました。
学校はともかく、最近始めた趣味のサークルでも嫌われ始めているのをみると、表面上コミュニケーションをとっていても、練習を家できちんとせずに参加することが周りの方を不愉快にさせているのかもしれないと思いつきました。練習はきちんとすべきなのはわかりますが、出来る範囲でやっています。ただ、甘いのだと思います。社会人になりたてなのだから、練習量等差が出て当然だとか、そもそもアパートでは音を出してはいけないので練習機会が限られる(別の人には話しました)とか、相手の理解を期待しすぎているのかもしれません。こちらは分かってもらえる(サークルは息抜きで、会費を払ったり挨拶をしたりということが重要で、演奏が下手でもOK・私よりも下手な人もいる)と思って説明する必要性も感じませんでしたが、嫌われて萎縮して、趣味でも好きではないなと思い、やめてしまいました。私は空気が読めていないのだと思います。私がサークルを息抜きと思っていても、真剣な人からみたら、私の態度は不真面目なのかもしれません。
自分では普通のことを喋っていても、天然とか、不思議ちゃん、とか言われて浮きます。どこにいっても言われます。家族とばかりいるから、価値観や感じ方が違う人に触れていないからかもしれません。無意識に相手が自分と同じ考えだと思い、行動して浮くというのを繰り返しています。私は、自分に甘く他人にも甘い(というか合わないと感じるとどうでもいい)ため、自分が好きなように行動しても受け入れられると思っているのかもしれません。いじられるか、いじられるのが嫌で距離をおき孤立して、味方がいなくなるかです。合わないとすぐあきらめてしまい、もっと相手と話さないと、誤解も生じてもっとダメになると理解はしているので、もう、開き直って未熟なりに根気強くコミュニケーションをして、集団に入ったら、マイペースでなく全力で物事に取り組んで、嫌われる隙を作らないしかないのでしょうか。長くなりましたが、よろしくお願いいたします。
カウンセラー
大谷常緑
ぴんさん はじめまして。
ご相談をたんとうさせていただく大谷です。
よろしくお願いします。

さて、集団の中でうまくやっていけないと感じておられるとのこと、辛いですね。
世の中には様々な人がいて、そして集団にもそれを構成する様々な人の状況が反映されます。集団全体の目的や構成者の力関係もそうです。
特にお話しいただいた“趣味のサークル”においては、集団の構成者の温度差は人それぞれで、その加入目的も様々な事が一般的です。
しかし、サークルが“愛好者”の集まりなのか、そうではなくて例えば何かのコンクールに出るとか、そこで入賞するなどを目標としているのかによって“練習不足”の人に対して抱く感情は異なると思います。
もし、ぴんさんがそのサークルが、自分が考えていたようなものでないとしたら、当然辞められていいと思いますし、そのことでご自分を責める必要はないと思います。

ぴんさんは、今までの対人関係のご経験から人との関係、あるいはそれ以外の事柄についてもそうなのかも知れませんが、どうもご自分を責める癖があるようです。
人間関係は特に、「どちらかが悪い」「誰かが悪い」という事で問題が生じるわけではなく、お互いの心理や状況、言動が影響し合って問題となっていきます。
しかし、自分が悪いと一方的に自分を責め始めると、そこに意識が集中し、苦手意識が強化されて、ますます問題が生じやすくなります。
「(ご自分も含めて)人がそうするには訳がある。そうなるには訳がある」という捉え方をされて、ご自分を責めたり、誰かを責める事をしないようにされた方がいいと思います。

さて、次にコミュニケーションのお話をします。
“家族とばかりいるから、価値観や感じ方が違う人に触れていないからかもしれません。無意識に相手が自分と同じ考えだと思い、行動して浮くというのを繰り返しています。”
と書かれていますが、そういう側面があるかもしれません。
人間は、人により価値観も様々で、考え方も千差万別です。
だから、相手の事を理解するためにコミュニケーションをとるのですね。
先ずは、人と自分は違うという事を前提に、相手に興味を持ち、理解しようという姿勢を持って人と接する練習をしてみてください。
その為の秘訣をいくつかお伝えします。
①コミュニケーションの2つの種類
コミュニケーションには言語によるコミュニケーション(バーバルコミュニケーション)と言語によらないコミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)があります。前者は、話す事ですが、後者は、例えば態度であるとか、表情であるとか、服装であるとかです。
例えば、人を“怖い”と思っているとそれが態度に現れて、相手も怖れを感じます。また、目を見て話を聞いていないと、聞いていても聞いていないのではないか、と思われます。
このノンバーバルコミュニケーションの影響力は大きく、バーバルコミュニケーションに対して何倍もの影響があります。
この事を心がけて、相手と接するようにしてください。
表情や態度が相手に伝わるのです。
できれば、笑顔でその人の方を向いてお話をしてください。
これは、自分を責めていては難しい事なので、また慣れる事も必要ですから、ご家族とで結構ですので練習をしてみられてはいかがでしょうか?
②会話は必ずしもキャッチボールではない
会話は、相手が要った事に対してその話題に100%対応しなければならない訳ではありません。
人が話している会話を観察すると、その話題に少し引っかけて結構勝手な事を話しています。
「今日スーパー○○でお肉が安かったのよ」
「安いと言えば、△△も魚が安かったのよ」
噛みあっているのは安かったというキーワードだけですね。
このキーワードを意識してお話しされると、人は話がズレた感覚無く会話することができます。
人が話しているのを聞いて、どのようなキーワードで会話が成り立っているかを観察してみてください。
そして、それを練習してみてください。
③聞く事
話がうまい人は、実は相手の話をよく聞く人です。
聞き上手の人ほど、話がうまいと感じるものです。
聞き上手になる方法は、相手に話を促す事です。相手が話しやすくしてあげるのですね。
具体的には、相槌を打ったり、相手の話した一部分を繰り返したり、相手の話を自分なりにまとめてみたり、質問をしてみたりすることです。
相手「今日、○○に行こうと思ってるんだけど」
私「○○に行くのね」
相手「そう、洋服を買いに行こうと思って」
私「そうなんだ。どんな洋服?」
という具合です。
相手の事をよく見てあげる事ですね。
最後に、“開き直って未熟なりに根気強くコミュニケーションをして、集団に入ったら、マイペースでなく全力で物事に取り組んで、嫌われる隙を作らないしかないのでしょうか。”
という事ですが、防衛的な、戦闘的な接し方ではなく、人を信頼してみようという姿勢で臨まれた方がいいと思います。
相手にもよりますが、多くの場合、好意を持ってくれている人には、好意が返ってくるものですよ。

回答がお役にたてれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。