人とつながれなくなった最初の理由 ～天国への帰還～

“どうして、いつから、人とつながれなくなってしまったのだろう・・？”

いつも、心のどこかで、私たちの誰もが感じているこの問いには、ちゃんと原因があります。
私たちには、皆、自分から誰かとのつながりを断ち切った経験があります。
そのことが、いまだに私たちを、心のどこかで、スッキリさせないのです。
古い痛みが、心のどこかに残ってしまっていて、自分のことをずっと責め続けているのかもしれません・・。

今回は「この人とはどうにもつながれないけれど、どうにかならないものかな？」と諦めずに頑張っていらっしゃる方からのリクエストにお答えしながら、私たちの分離の始まりと、「投影」のできた仕組みについても触れていきます。
もう一度、つながりを、取り戻していきませんか？
あなたはかつて、地上にいながら、すべてとつながっている天国にいたことがあったのです。
ご一緒に、まったきハート・心のふるさとへの帰路へと、向かいましょう。

◎リクエストを頂きました◎
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義母は「私に～させるために、あの人は○○した」のように他人の言動の裏を読む
ようなことを言います。また、夫も同様に「僕に○○させるために××した」と
言うことがあります。私が、そんな遠まわしなことはしないと言っても納得して
くれず、疲れてしまいます。
夫が上記のように考えてしまうのは、なぜでしょう？

世の中はそんなに計算高く嫌がらせをする人ばかりではないと、夫が思える日は来るでしょうか？
「周りの人は、自分に悪意を持っている」と考えてしまう心の構造について、取り上げて頂けたら幸いです。

（一部編集させていただいています)
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リクエストをありがとうございます。

ご家族に、もっと楽に生きてほしいと願いますよね・・。そのお気持ち、とても大切だと思います。

妄想から異常に人を責め立てたり、癇癪や暴力を起しているのでなければ、ただ心理分析や深読みが好きで、そうして生活における心のバランスをうまくとっていらっしゃるだけかもしれませんが、

ご病気の場合は、医師の判断や治療が必要になってくるかと思います。
当社はカウンセリング部門ですので、この見地からお答えすることをご了承くださいね。

 

◆私たちの心の仕組み

心理学の考え方に「世界はあなたの意識の反映である（投影）」というものがあります。

体験が心理的葛藤を通して自動的に解釈されているということです。

例えば、自分や他人をコントロールして生きてきた人は、自分も周りからコントロールされているに違いないというような気持ちがふっと出てくるのかもしれません。
それは、自動反応のごとくやってきます。

『投影』というものは、そういうふうに、自然に起きるものだし、私たちの誰もがこの『投影システム』の中で生活しています。

 

◆『投影』ができたきっかけ

赤ちゃんだった頃は「私」と「あなた」という考えは持っていません。
「私」と「お母さん」とか、「私」と「ごはん」とか、「私」と「神様」とか・・そういった二元的なものの見方はしていません。
私とすべては一つであり、別々のものであるという認識はありません。

すべてと私の一体感があるとき、意識も一つであり、葛藤・分裂していないんですね。
「敵ｖｓ味方」とか、「善ｖｓ悪」とか、「闇ｖｓ光」とか、対立という概念がないんです。

まったき無垢・無罪・天国にいた時代です。

「自ｖｓ他」という二元性（対立）を認識してから、『罪悪感』という概念が生まれます。

人が最初に「自」と「他」を分け隔てるには、相当なハートブレイクの体験があったのです。

『ずっとご飯を食べさせてくれていたのに、今日から自分で食べろって？！』とか、
『ずっと一緒にいてくれてたのに、今からいなくなるって？！』とか。

幼い子にとっては、世界が終わるくらいのショックです。
『もうあなたと私は一つじゃない』という酷い痛みを体験します。

そしてついに諦める時に私たちはこう思うようになるんです。

「私と○○は別だ」
「私が正しくて、○○は間違っている」

つながりを断っていく痛みに耐えられず、心が自動的に別れるための理由を創るのかもしれません。

そして自分はこうだと認識した以外のものは、すべて他人がやっているという思い込みを創ります。

これが『投影』と、分離と、苦しみの始まりです。

 

◆罪悪感と投影から抜け出す道

罪悪感と投影世界から抜け出す道は、私たちが「来た道を戻る」ということです。

つまり、最初は一つだったのだから、もう一度、一つに戻るべく、つながろうとすることです。

つながりたくないとき、それがとくに、家族やパートナーだったら、私たちはとても苦しみます。

私たちは、嫌な相手がいるから苦しんでいるかのようですが、実は、つながれないときに最も苦しむのです。

つながれないときの私たちの意識がこっそりやっていることというのは、相手を自分から切り離し、判断し、裁いているからです。気分がいいわけがありません。

お義母様や旦那様は「私に～させるために、あの人は○○した」と口に出すくらいですから、ある意味、オープンで、無邪気なのかもしれません。
“自分の周りは悪意があって、怖い”というメッセージですね。

小さい子が「お化けが見えるよ～」と泣いているイメージをしてあげるといいかもしれません。

子供にいくら「大丈夫だよ」「そんなことないよ」と言ってきかせても、見えるものは見えるし、感じるものは感じるのだから仕方がないのです。

「つながる」ということは、常識を教えるということではなくて、一緒になって「そうだね～怖いね～」と言ってあげることかもしれません。

一緒の世界で“遊ぶ”ことができた時、ある種の友情のようなつながりが生まれます。
それは安心感を創ります。
安心すると、迷路の出口が見えてきます。

中立的でいながらも、誰かの堕ちた迷路に付き合える人は、超越的で、遊び上手です。

そのように“遊ぶ”ことができたとき、『罪悪感（被害妄想やお化け）に捕らわれている』という“深刻さ”から２人で目醒めることができるのです。

苦しんでいる誰かを、助けてあげたいのだけど、できなくて苦しい時。

それは自分の中にも深刻さがあり、触れたくない感情があるということでしょう。

その場合は、まず自分の中の怖れを、セラピスト・専門家と一緒に楽なものに変えていくといいと思います。

誰かを変えたいときには、まず、自分の感じ方を変えることから。

自分を超えて、相手の心に橋をかけることができたら、解決しない問題など何もありません。

もう一度つながりを選択すること。

あなたの出来ることから、始めてみませんか？

この記事を書いたカウンセラー