寂しさとその癒し方(4)~寂しさを癒す~

寂しさを癒すにはつながりを感じること。実際の生活でも、自分から誰かに近づき、そして、心の内を聞いてもらうことで、寂しさを少しずつ癒していくことが出来ます。

そして、今回はさらに2つのセラピー的なアプローチをご紹介します。
一つ目は寂しさで繋がり、そして、与えていくことで寂しさを癒す方法。
二つ目は喪失感やハートブレイクを感じる相手とのつながりを取り戻す方法です。

寂しさを癒す

さて、最終回は、その寂しさを癒すセラピーを2つご紹介したいと思います。

寂しさを癒すアプローチは、誰かとのつながりを感じること、すなわち、誰かへの愛を感じること、誰かに愛されていることを感じることがもっとも分かり易いアプローチです。

だから、自分から誰かにつながりを求めること、そして、心のうちを話し、聴いてもらうことで信頼が生まれ、寂しさを癒す事が出来ます。

しかし、より心の奥底にしまいこまれた寂しさはそう簡単には出てきてくれません。
長年培った演技力により、人とのつながりを上手に演出することができる人だって少なくないんですね。

今回は面談カウンセリングなどで使っているイメージワークから生まれたアプローチをご紹介します。ぜひ、試してみてくださいね。

○自分と同じ、またはそれ以上に寂しさを持った人があなたの家族の中にいませんか?また、パートナーがそういうタイプではありませんか?
もし、いるとしたらそれは誰でしょう?お父さんでしょうか?お母さんでしょうか?

その人を一人、選びます。そして、その人を思い浮かべてみましょう。

まずは、寂しさで繋がります。
その人が感じている寂しさ。きっとあなたも感じられるはず。
その人の人生を思い浮かべながら、どれくらいの寂しさを感じているのかを、ただ、感じて見ましょう。

そして、「その気持ちを分かってあげたいな・・・」と思ってみてください。
そして、「寂しかったね」と心の中で問いかけてあげてください。

そのとき湧き上がる感情を十分に感じたら、次は、

「その寂しさを癒してあげたい。その寂しさから解放してあげたい」と思ってみてください。
同じく、そのとき湧き上がる感情を感じていきましょう。もちろん、何も感じなければ、次に進んでOKです。

そして、「あなたを助けてあげたい。救ってあげたい」と思ってみてください。
心の中で、その人に語りかけるように。

最後は「愛しています。出会えたことに感謝します。」と伝えて、やはり、そのとき湧き上がる感情を感じて終わりです。

その人とのつながりが、このセッション前よりも更に強くなっていることを感じられませんか?

 

○別れてしまったけれど、今も自分のことを愛してくれている人はいないだろうか?

素直に愛を受け取れなかった人、あるいは、死別などの理由でいなくなってしまった大切な人はいませんか?

さて、そんな人を一人ずつ思い浮かべましょう。

例えば、小さいころに亡くなってしまった、大好きだったおじいちゃん。
例えば、病気で亡くなった大好きなお母さん。
例えば、大好きだったのに、その気持ちを踏みにじってしまった昔の彼女。
例えば、ケンカ別れしたまま音信不通になった親友のAちゃん。

あなたの人生において、とても大切な役割をしてくれた人。
その人がいなければ、きっと、今とは違った人生になっていたはずの人。

その人を思い浮かべてください。

そして、勇気を出して、その人の目の前まで近づいてみましょう。そして、ただ一言、出来れば、声に出して、次のように伝えてみてください。

『寂しかった』

そのまま、自分の中に湧き上がる感情に身を委ねます。
何も感じなければ、もう一度、深呼吸して、その言葉を伝えてみてください。

そのわきあがる感情をただ感じていくと、その人とのつながりをもう一度取り戻せます。
たとえ亡くなった人であったとしても、心の中でもう一度温かさを感じることは可能なんですね。

それはあなたの中の扉を開け、もう一度、心とのつながりを取り戻すことに繋がるのです。

そうすると、寂しさは深いレベルで癒されていくはずです。

この2つのセラピーは実際のカウンセリングの現場で効果的だったものをご紹介しています。
ただ、文字でお伝えするため、そのニュアンス、読み方は読者の皆さんに委ねざるを得ませんが、ご自身の感覚で取り組んでいただいて問題ないように尽力させていただきました。

繰り返し試して頂いて、より、人とのつながりを感じ、より楽な人間関係を構築していけますよう、願っています。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。