アカウンタビリティ(責任の概念)という考え方が心理学にはあります。
それは、私達に起こることの全ては私達の選択の結果であり、他の誰かの責任ではない、という考え方なのです。
一見厳しいように見えるこの考え方は、実に多くのものを私達に与えてくれます。
まずは罪悪感や被害者意識からの解放。自分が変われば問題も解決できるという希望。ベストを尽くすことで得られる成長。成長を受け取ることで得られる自信。
それは前向きな人生に不可欠な要素であり、パワフルに私達をサポートしてくれる考え方なのです。
今回は4回シリーズにて、より成長するために、より前向きに問題を解決していくためのヒントをお届けしたいと思います。では、お楽しみ下さい。
今回は心理学で言う「アカウンタビリティ」についてご紹介します。
一般的には「説明責任」と訳されることが多いのですが、心理学では「責任の概念」と言います。
一言で言えば、私達に起こることの全ては自分自身の責任の結果である、という考え方です。
今回は、このアカウンタビリティについて、突っ込んでお話をしていきます。
少々難しく感じられるかもしれませんが、問題解決のために、さらなる成長のために、とてもパワフルで役立つ考え方ですので、ぜひ、学んでくださいね。
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あなたの目の前にある問題が解決しないとき、あなたは次の二つのうち、
どちらかの態度・状態にあると言えます。
1.あなたはベストを尽くしていない。
2.問題を解決するには力不足である
もし、あなたがこの問題を解決する力があるにも関わらず解決していない
とすれば、あなたは、ベストを尽くしていない状態(怠けている、手を抜
いている)と言えます。
だから、あなたはベストを尽くすことが求められています。
一方、あなたがベストの力を尽くしてなお、この問題が解決しないのであ
れば、あなたにはこの問題を解決するだけの力が備わっていないと言えます。
だから、あなたはそのための力を付けることが求められています。
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これはアカウンタビリティ(責任の概念)と言い、自分の行動の結果は自分が選択した結果起きたものであって、他の誰か、何かの責任ではない、という考え方です。
これはとても自立的かつ自己責任を追及する厳しい見方のように思えますが、見方を変えるととても自由で解放的なアプローチであることが分かってきます。
なぜならば、この考え方に寄れば、あなたは誰かを責める必要が無くなり、意識的、あるいは、潜在的な罪悪感から解放されます。
また、問題を解決するという意味では、他力本願ではなく、“自分を変えること”に意識を集中させることができ、この問題を乗り越えられる希望や勇気を与えてくれることになるのです。
つまり、「自分を変えれば問題を解決できる」ことを教えてくれているのです。
私達の心は弱いものです。
目の前に問題が横たわり、それを乗り越えることが辛いと感じたとき、私達は、その問題を投げ出したり、諦めたりしてしまうばかりか、誰かのせいにして憂いたり、人に押し付けて何食わぬ顔をしてしまうことが少なくありません。
それによって関係性を悪くしてしまうこと、想像できますよね?
アカウンタビリティはより自分を成長し、またより成熟した人間関係を築くための一つの指針を与えてくれるのです。
先の問いを別の角度から見てみれば、次の2つのことが分かってきます。
1.今の問題を解決するためにベストを尽くし続けること
2.問題から謙虚に学び、その問題を解決できるくらいに成長すること
こう思えば、当たり前というか、理想的なテーマに見えてきませんか?
つまり、アカウンタビリティというのは、自己成長のプロセスをパワフルに進めてくれるアプローチと言えるのです。
>>>『アカウンタビリティ(責任の概念)(2)~ベストを尽くすこと~』へ続く