「もっと上手に自分の気持ちを伝えたい」と日ごろから意識してみましょう
こんにちは 平です。
“自己概念”と呼ばれるのですが、私たち人間はさまざまな思い込みを持っているものです。
ある心理学者は、「自分が何者であるか」はその人自身が作り上げる“自己イメージ”だと言いました。つまり、私たちは自分の作ったイメージ通りに自分を表現しているというわけです。
そして、多数の恋愛カウンセリングを通して気づくのが、「自分は異性との関係性をつくるのが苦手だ」と思っている人は、はじめから「どうせ、なにをやってもうまくいかない」と思い込むことにより、あまり努力しようとはしないということです。
どうせうまくいかないと思い込んでいるわけですから、努力しても意味がないと感じてしまうのですね。
この“自己イメージ”は、自分自身の心が傷つかないようにするための防衛になっていることも非常に多く見受けられます。
人間は言葉をしゃべれるようになるころから、いろいろな形で自分を表現しようとしはじめます。しかし、幼いうちは、その表現も拙く、暴れる、泣く、わめき散らすというようなことが多いので、両親から怒られたり、押さえつけられたりという経験をします。
そして、「なにを言ってもムダ。だれにもわかってもらえない」と心を閉ざしていったりするのですが、「自分の表現方法がマズかった」とはけっして気づくことはありません。
そう、私たちは、自分がなにをしているのかはほとんど気づいていなくて、人からされたことに関しては、微に入り細にわたり覚えているものなのです。
ですから、「自分はちゃんとコミュニケーションしたし、気持ちも伝えた」と思い込んでいたとしても、客観的に見ると、それはほとんどダダをこねているレベルだったりすることが多いのです。
ちなみに、ある心理学者の研究によれば、「けっして怒りを交えずにコミュニケーションすることができれば、要求の8割が通る」のだそうです。
また、あるトップセールスマンの書いた本には、「セールスがうまくいくかどうかは、セールス話法の良し悪しではなく、その相手のところに何回、営業に行くかかかっている」という記述がありました。先方の担当者がウンザリするぐらい訪問すれば、必ず成約できるというのです。
しかし、それを達成するためには、いくら拒絶されても、怒らず、傷つかず、ひるまず、自分の主張を伝え続けられるような成熟さが必要となりますね。
なにかを強く要求しようという場面で、相手から拒絶されるのではないかという恐れが強いときほど、または、拒絶されたくないという思いが強いときほど、私たちはついつい声を荒らげてしまうものです。
本人は怒っているつもりはまったくないのですが、拒絶されるのではないかという心理のせいで、相手にとっては、まるで攻撃されているように感じてしまうような表現をしてしまうのですね。
とくに男性はやさしく甘えたり、おねだりしたりということをほとんど学ばずに育ちます。
そのために、お願いしているのに、まるで業務命令のようになったり、相手を巧みにコントロールしようとしているようになってしまったりすることも少なくないようです。
そこで、「もっと上手に自分の気持ちを伝えたい」と日ごろから意識してみましょう。
すると、「この発言は、相手にどのように聞こえるのだろう?」と考えたりすることができて、より効率的に伝えることができるようになっていきます。
あなたにも、過去、「伝えたつもりなのに、わかってもらえなかった」という体験があるのではないでしょうか。
だとしたら、理解してくれなかっただれかを責めるよりも、「あの人たちにもわかってもらえるような言い方ができたはずだ」と考えてみることが大切です。
それができるようになったら、あなたのトーク技術も格段に上達していくはずです。
では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!