自傷癖のこと

相談者名
れいか
どうしていいかわかりません。
中1の時から高3の現在まで、断続的に自傷をしています。暫くやらなくなっていたのですが、最近また、リスカ、アムカをしてしまいます。切った時、その前後の記憶はぼんやりしていて、気付くと腕が血だらけ傷だらけ。家で一人の時ばかりなので、誰にも見られていませんでした。
この前、付き合って半年以上になる彼氏に、やっと打ち明けました。
凄く悲しそうでした。それでも、治るまで協力するから、やめてって言われました。
死にたくてやっているのではないです。むしゃくしゃして、悲しくて不安で、助けてって思ったときに、いつのまにか気持ちがふっと軽くなって、腕は血だらけになっています。大切な人にやめろって言われたのに、やめられません。
この前、不安になって切った時、それを打ち明けて謝りました。その時、彼氏が家で自分の手首を切りました。怖くて震えが止まらないけど、やめてほしいから、毎日腕をチェックして、増えてたらその分自分も切るから、嫌だったらやめろって言われました。
大切な人にそんなことをさせてしまって、死にたい思いになりました。その後も、泣きながら何度も切りました。
父は仕事で家に居ないことが多いので私の自傷は知りません。母は私を殴るし、無視をします。過去に自傷がばれた時、私が弱いからいけないんだって、息ができなくなるまで蹴られました。
自傷をやめたいのに、やめられません。自分のカッターをすてたら、動悸がして、パニックになって、家のカミソリを使いました。なにをしても、切ってしまいます。
彼氏に自分と同じ傷を作って欲しくないです。悪いのは私だけだから。
母は無視するだけです、優しいお母さんです。私が怒らせるから、殴るだけです。
優しい彼氏に、こんなことを打ち明けてしまったから、彼氏にも苦しい思いをさせてしまいました。
私が悪いのはわかっています、全部私のせいです、私の責任です。
自傷をどうやってやめるのか、どうすれば周りに迷惑をかけないいい子になれるのか。
もうなにもわかりません。
大切な人たちを大切にしたいだけなのに、悪い子だからできないです。
私はどうしたらいいんですか?
カウンセラー
三枝みき
れいかさん、こんにちは、初めまして。
今回、れいかさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。れいかさんは中学一年生から高校三年生の今現在まで、時々、自傷をしてしまう事で悩んでいらっしゃるのですね。
私の長女も以前は自傷をしていて、なかなかやめられませんでした。
私は、それをずっとそばで見ていたので、れいかさんの彼の気持ちも、お母さんの気持ちも、そして私なりにですけれど、れいかさんのお気持ちもなんとなくわかるような気がします。
もちろん、みんながみんな、とてもつらいはずだけど、れいかさんが一番つらいですよね。

そんな中、勇気を出して相談してくださったこと、ありがとうございます。
これから、れいかさんが元気になり、楽しく幸せな毎日が過ごせるようになるために、どうか私にお手伝いをさせてくださいね。

まず、どうしてれいかさんは自傷をしてしまうのでしょうか?
そこから見ていきましょうね。

>その前後の記憶はぼんやりしていて、気付くと腕が血だらけ傷だらけ。
>死にたくてやっているのではないです。むしゃくしゃして、悲しくて不安で、助けてって思ったときに、いつのまにか気持ちがふっと軽くなって、腕は血だらけになっています。

れいかさんがご自身でもそう書かれているように、死にたくてやっているのではないのですよね。
むしろ、「生きたい」と思っているからこその行動なのではないかと、私は強く感じています。

私自身、自傷に関してはたくさんの本を読んだり、ネットを調べたりしましたし、娘の主治医の先生や治療にかかわったお医者さんたちにいろいろ伺いました。
そしてわかったこと、そのうえで、娘をずっとそばで見ていて感じたこと。
それは、自傷をしている方たちは、うまく声には出せない「心の叫び」を「自傷」という形で表現しているのではないか、ということです。

感情や心の声は、無理やり抑え込んでしまうと苦しくなります。
感情はちゃんと感じてあげること、表現してあげることで抜けていくものなんですね。
ですから、リストカットという形でそれを心の中から出してあげると、一時、楽になるのだろうなと、私は思うんです。
間違っていたら、ごめんなさいね。

そして、れいかさんの「声に出せない心の叫び」は、私はこの部分ではないかと思います。
>むしゃくしゃして、悲しくて不安で、助けてって思った

「悲しい」「不安」「助けて」これらが言いたくて、でも言えないから、言ってはいけないとどこかで思っているからこそのリストカットなのではないかなって、私は感じます。

それともう一つ、大きな原因があるようです。

>大切な人にそんなことをさせてしまって、死にたい思いになりました。その後も、泣きながら何度も切りました。

れいかさんはご自分を罰するために、自傷をされているところもあるように、私には感じられます。
「大好きな彼にそんな辛い思いをさせるなんて、私はなんて悪い人間なんだろう。そんな悪い奴はもっとひどく罰を受けるべき」
そんな気持ちが、もしかしたらどこかにあったのではないでしょうか?

この「私は悪い人間だから、罰せられるべき」というような気持ちを、「罪悪感」と言います。

>母は無視するだけです、優しいお母さんです。私が怒らせるから、殴るだけです。
>優しい彼氏に、こんなことを打ち明けてしまったから、彼氏にも苦しい思いをさせてしまいました。
>私が悪いのはわかっています、全部私のせいです、私の責任です

ここにたくさん、れいかさんの「罪悪感」が現れていますね。
でも、「罪悪感」という感情は持っていても何にもいいことのない、百害あって一利なしの感情です。
これがあると、夢中で自分を罰し続けてしまう、そして周りを悲しませてしまう、それでさらにそんな自分を罰したくなる、というつらく悲しい悪循環が起こってしまいます。
今まさに、れいかさんに起きていることです。

では、この悪循環を断ち切るためにはどうしたらいいのでしょうか?

もしできるのでしたら、心療内科や精神科の先生など、専門家の助けを借りることも必要かと思いますが、そのほかにもできることがいくつかあります。
先ほど書いた「心の叫び」、これを声に出して、誰かに伝えていくことです。

ですから、彼に打ち明けられたこと、これはとても良いことです、本当に頑張りましたね。
「でも結果的に彼を苦しめてしまった」とれいかさんは思っていらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないんですよ。
私が彼だったら、黙って自傷を続けられるよりも、打ち明けてくれたほうが百倍嬉しいです。
彼もそうだったと思いますよ。

ただ、彼が今つらいのはれいかさんの所為ではなくて、れいかさんを助けてあげられない「自分の無力さ」を自分で責めているからです。
大切な彼女がこんなに苦しんでいて、自分で自分を切り刻んでいるのに、ただ見ているだけで何もしてあげられない、自分はなんて無力で情けない人間なんだ――、彼は心の中で、こんな風にご自分を責めていらっしゃるのでしょうね。

もちろんそれは真実ではなくて、彼が今のれいかさんの心の支えであり、希望であること、彼がいてくれるだけでれいかさんがどれほど救われているかを、この先も彼と一緒にいるのであれば、彼にわかってもらうことも必要です。
それに、れいかさんがもしも私の娘だったら、私は彼に心から感謝したいと思いますよ。
ですから、れいかさんも彼も、このことでご自分を責めるのはやめようと思って欲しいんです。

彼を苦しめたくないのなら、まずれいかさんが楽になることです。
そのために、れいかさんはれいかさん自身の心の声を、リストカットではなくて、言葉で誰かに伝えることを心掛けてください。
難しいかもしれませんが、彼でもいいし、スクールカウンセラーさんや学校の先生など、理解してくれそうな優しい人に、ただ聴いて、受け止めてもらってください。
(彼に聴いてもらうのでしたら、その前にこの回答を読んでもらってくださいね。)
周りにそんな人がいなければ、私たちカウンセラーを利用してください。

それか、話すのが難しかったら、書くのでも大丈夫ですよ。
娘の主治医の先生は、「ノートを用意して、切りたくなったらそこに浮かんでくる言葉をそのまんま、書き殴ってね」と言ってくださいました。
字でも、絵でも、ただ黒いマジックでぐちゃぐちゃに書きなぐるのでもいいです。
これができるようになると、切りたい衝動が少しは抑えられてくると思いますから。

大丈夫、絶対に自傷はやめられるし、れいかさんも幸せになれます。
れいかさんはとても心の優しい、思いやりのある女の子で、愛情深い、素敵な女性ですよ。
私がお母さんだったら、あちこちに自慢して歩きたいくらい、とってもいい子です。悪い子なんかじゃありません。
悪い子は、こんな風に彼のことやご両親のことを思いやって、迷惑をかけたくない、苦しめたくないなんて絶対に悩みません。私が保証します。

だからどうか、れいかさんご自身がれいかさんに優しくしたいなって、思ってあげてくださいね。
大切な人を大切にしたいのなら、まずは自分を大切にすること、ここからなんです。
もしもできることなら、大切な人にしてあげるように、自分に接してあげてくださいね。

長くなりましたが、少しでもれいかさんのお役に立てたらいいなと願っています。
ただ、自傷をするに至った原因や心の傷を癒していくことについてや、お父様お母様とのことについては、今回ここには書ききれませんでした。
なので、もしもよろしければ、初回無料の電話カウンセリングを利用してみてくださいね。
私に出来る限りのサポートを必ず、させていただきます。

れいかさんが少しでも楽になって、楽しい毎日を送れますよう、心から願っていますね。
ご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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