mintoさん、はじめまして。 お返事をさせていただきますカウンセラーの鶴園みあです。 宜しくお願いいたします。いただいた相談メッセージからは、深い苦悩、そして強い恐れが感じられました。 真っ黒いドロドロの底なし沼でもがいているみたいで、苦しくてたまらないのに、どうしても脱け出せないといった感じなのではないでしょうか。 ご自分ひとりではどうすることもできないのだけれど、とってもデリケートな悩みでもあるので、誰にも打ち明けることができず、ずっとおひとりで苦しんでこられたのかもしれませんね。 本当に辛くて、孤独で、そして怖かったですよね。 でも、今回、mintoさんは勇気を出して、この無料相談コーナーにご相談をお寄せくださったのですね。 勇気を出してくださって、そして、私たちを信頼してくださって、本当にありがとうございます。 もしかしたら、mintoさんは、「こんな悩みを抱えているのは、私だけかも」とお思いかもしれませんが、実は、こういったお悩みをお持ちの方は、少なくないのです。 特に、思春期の女性で(mintoさんがおいくつくらいの方なのかは分からないのですが。)、程度の差こそあれ、同じような悩みを抱えている人は、意外とたくさんいらっしゃるのではないかと私は考えています。 今回、mintoさんが勇気を出して、このコーナーにご相談をお寄せくださったおかげで、そういった人たちも救われる部分があるのではないかなあと思うのです。 その意味でも、本当に、本当に、ありがとうございます。 私も、mintoさんや同じ悩みを持たれる他の方たちが、今の辛い状況から脱け出すことができるよう、心をこめてお返事させていただきますね。 さて、mintoさんは、ご自分のことを汚いと感じてしまう、そして、ときには変態なおっさんになったように感じてしまわれるということなのですが、これはもしかしたら、ご自身のなかのセクシャリティ(性的指向、ざっくり言えば「性的なもの」)に対する嫌悪感から来るものではないかなあと思うのですが、いかがでしょうか? セクシャリティというのは、人が生き、成長していくためには不可欠な、いわば「生命のエネルギー」であり、個々人の魅力の源でもあります。 本来、それ自体は、悪いものでも汚れたものでもなく、むしろ、とっても大切なものであり、美しいものなのです。 でも、世間において、性的なものを淫靡なもの、恥ずべきもの、汚いものとして捉える風潮があったり、ご両親が性的なものを嫌悪し、抑圧するタイプで、ご両親からそのように厳しくしつけられたりと、いろんな環境や経験から、セクシャリティを悪いもの、汚いものと感じるようになってしまうことがあります。 もしかしたら、mintoさんも、なんらかの理由から、セクシャリティを悪いもの、汚いものと強く感じるようになってしまったのかもしれませんね。 でも、どんなにセクシャリティを嫌っていても、人は成長するにしたがって、セクシャリティが高まってきます。 それが、大人の女性、大人の男性になる、正常なプロセスなのですが、セクシャリティを嫌っていると、ご自分のなかのセクシャリティが高まってきたときに、なにか自分が汚れたような、悪い子になったような、そんな感覚を強く感じてしまうんです。 この「自分が汚れたような」「悪い子になったような」感覚を、心理学では罪悪感と言います。 mintoさんが感じていらっしゃるのも、このセクシャリティへの罪悪感ではないかなあと思うのですが、いかがでしょうか? そして、この罪悪感が強くなると、「私は悪い子」「私は汚れた子」というセルフイメージが強くなります。 この場合において、人の無意識は、このセルフイメージが正しいということを証明しようとする傾向があるんです。 たとえば、無意識に、人から責められるような悪いことをしたりして、「ほら、やっぱり、私は悪い子」と証明しようとするんですね。 また、セックスを使って「ほら、こんないやらしいことをする私って、やっぱり汚れた子」と証明しようとする場合もあります。 mintoさんが「自分が変態なおっさんになった想像をして一人Hしてしまう」のも、これに当てはまるのかもしれませんね。現に、そういうことをした後は、「私って、やっぱり汚れているんだ」という確信を強め、自分を責めたりしていませんか? 自分が流したくない言葉を頭の中に流したり、嫌な映像を出してしまうのも、「ほら、こんな酷い言葉や映像を思い浮かべる私って、やっぱり悪い子」と証明して、自分を責めるための、無意識の行動なのかもしれませんね。 つまり、mintoさんが悪い子だから、汚れた子だから、そういう行動をするのではなく、mintoさんのなかに「私は悪い子」「私は汚れた子」というネガティブなセルフイメージが強くあるために、そういう行動をしてしまうということなんです。 それから、mintoさんが感じていらっしゃる恐れというのは、「変容への恐れ」である可能性があります。 想像してみてくださいね。 あなたがアオムシさんだったとします。 最初は、グリーンのまるみをおびた身体だったのですが、やがて、サナギへと変化しはじめます。 図鑑や学校の授業などで、蝶々の成長について勉強してきた私たち人間なら、「これから綺麗な蝶々になるんだね」と安心して見守ることができるでしょうけれど、あなたが、そういった情報を持たない当のアオムシさんだったら、どうでしょうか? 今まで、まるみをおびて柔らかかったのに、固くなって、いびつな形に変わっていく自分の身体を見て、「怖い!」と感じるのではないでしょうか? 「このまま私は、グロテスクな化け物になってしまうのだろうか?」と不安に思うかもしれませんよね。 実は、この恐れは、思春期の人間にもあるんですね。 今までぺたんこだった胸がふくらんできたり、今までつるつるだった場所に毛が生えてきたりすると、ビックリしますし、先ほどご説明した罪悪感や嫌悪感も出てきますし、変容への恐れも出てくるんです。 また思春期に限らず、ご自分の中に変化の兆しを感じたときには、こういった恐れが出てきやすいんですね。 mintoさんが感じていらっしゃる恐れも、これなのかもしれませんね。 ということは、今、mintoさんの中で、セクシャリティが高まり、変容が起きつつある、つまりは、大人の女性にまた一歩近づきつつあるということなのかもしれませんね。 これは、私が経験上感じたことなのですが、セクシャリティというのは、まるで鏡のように、人の感じていることを反映して、その姿を変えるものなのかもしれません。 どういうことかというと、セクシャリティというのは本来は美しいものなのですが、あなたがご自分のセクシャリティを汚いもの、邪悪なものと感じていると、セクシャリティはそのような姿になって、あなたの前に現れるということなのです。 だから、今、あなたの目の前にある、グロテスクで汚い姿のセクシャリティは、真実の姿ではなく、あなたの観念や恐れを映し出したものにすぎないのだということを、頭の隅に置いておいてほしいんですね。 このことをお伝えしたからと言って、すぐにmintoさんの恐れが消えてなくなるわけではないと思います。変化するとき、怖いものは怖いのです。 でも、頭の隅にこのことを知っておいてもらうだけで、恐れに呑みこまれずに、一歩ずつ進むことができると思います。 それからもう一つ、やっていただきたいことがあります。 それは、美しいものをたくさん観て、聴いて、触れて、味わうということです。 美しい絵、美しい音楽、美しい景色など、mintoさんのハートが安らいだり、喜んだり、ワクワクするような、綺麗なもの、心地いいものを、たくさん堪能してほしいんですね。 美しいものに魅了されているときって、罪悪感も自己嫌悪も恐れも忘れてしまいませんか? また、美しいものに触れると、mintoさんのハートの、同じ美しさを持った部分が、共鳴して、輝きはじめるんです。 そうすれば、「私にも、こんな美しさがあったんだ」と、セルフイメージが書き換えられるはずです。 セクシャリティは、本来、とても美しいものです。 あなたのセクシャリティも、本来、とても美しいものなのです。 そして、その美しいセクシャリティの高まりによって、あなたは、もうすぐ、グロテスクな化け物ではなく、美しい蝶々に変容するのですよ。 どうか、そのことを信頼してくださいね。 また、セクシャリティへの罪悪感や嫌悪感を癒すには、カウンセリングやセラピーも大いに役立つかと思いますから、もし必要であれば、ぜひご利用くださいね。 このたびは、ご相談いただき、本当にありがとうございました。 鶴園みあ |