「逃げ場がない」と感じると体調を崩してしまいます

相談者名
サキ
はじめまして。
うまく説明できるかわかりませんが、相談させてください。
「逃げ場がない」「閉じ込められた」と感じる状況で、とても息苦しく不安になり、体調を崩してしまうことに困っています。(物理的に狭い場所=エレベーターなどに一人でいるのは平気です。)
職場では、特にいじめなどもないのに「閉じ込められている」と感じ、息苦しさから段々体を壊し、辞めざるをえなくなります。男性と交際を始める(関係が固定化する)と、ひどい胃痛など身体症状が出ることが多く、別れます。サークルでも友人の輪でも習い事でも、関係が長く濃くなってくると、やはり「閉じ込められてきた」と感じてしまい、息苦しくなって離れます。会合では、席が決まっていたり部屋のドアが閉められる(=逃げられない)と、不安になります。予定を入れるのも苦手です。未来に予定を入れるのは、私にとっては閉じ込められることと同じで、プレッシャーから、当日までに体調を崩すことが多いです。
「体調を崩す」の内容は、発熱・頭痛・腹痛・下痢・血便・不眠・過眠・難聴・起き上がれないほどのだるさ・抑うつ、等です。パニック発作などはありません。
時々、親戚に部屋に閉じ込められていた幼少時の場面を思い出すので、その頃に受けた暴力や拘束(性的暴行はない)が、恐怖として心に残っているのかもしれません。とはいえ、いくらトラウマを意識化しても、「トラウマを癒すCD」を聞いても、事態は改善しませんでした。過去の記憶は現実ではない、といくら自分に言い聞かせても、「逃げ場がないと、誰がいつ攻撃してくるかわからない。自分は無力で、攻撃されるとひどいことになる」と心のどこかで信じています。その歪んだ信念を変えようと努力していますが、恐怖感はなくなりません。そして実際に体調を崩してしまいます。
どうしたら、この恐怖感はなくなるでしょうか。逃げ場がない状況にも、適応できるようになるでしょうか。もしくは、「逃げ場がない」「閉じ込められた」と感じないようになれるでしょうか。
カウンセラー
松尾たか
サキさん、はじめまして。ご相談ありがとうございます。
今回、サキさんのご相談を担当させていただく松尾たかです。
どうぞよろしくお願いいたします。

サキさんは、閉じ込められたように感じると、息苦しく不安になり、仕事や恋愛も続けられないほど体調を崩すことがあるのですね。 その辛い気持ちが文面から伝わってきます。
多くの人が普通にこなしていることが私には出来ていないという、そんな気持ちもお持ちかもしれません。

サキさんは、人との関係が近くなると体調を崩しやすいようですが、人とのお付き合いが苦手なのでしょうか。
私は、サキさんは、人とのお付き合いが苦手なほうではないと推測するのですが、その人(たち)との関係が密になり、固定化してくると、その関係から逃れられないような怖れを感じてしまわれるのではないでしょうか。

それは、もしかすると、サキさんは相手に対して本当に思っていることを言ってはいけないとか、意見を伝えてはいけない(反論・反抗してはいけない)と心の奥で感じているのかもしれませんし、あるいは、人とつきあっていくには自分の気持ちは抑えこまなければならない、と考えているのかもしれません。私には自由がない、そんな気持ちはありませんか。

サキさんは、昔、親戚に部屋に閉じ込められていた経験があり、その場面を思い出すことがあると書いてくださいました。 なぜそうなったのか事の詳細はわかりませんが、物心もつかない小さな頃にもし、暗い部屋に一人で閉じ込められたとしたら、出して欲しいと頼んでもそれが聞き入れてもらえなかったとしたら、どれだけ心細く怖かったのだろうと思います。

>とはいえ、いくらトラウマを意識化しても、「トラウマを癒すCD」を聞いても、
>事態は改善しませんでした。過去の記憶は現実ではない、といくら自分に言い聞かせても、
>「逃げ場がないと、誰がいつ攻撃してくるかわからない。自分は無力で、攻撃されると
>ひどいことになる」と心のどこかで信じています。

ご自身でその痛みを癒そうとがんばってチャレンジされたのですね。 だけど、思ったように上手くいかず、心は今も「自分は無力で攻撃される」と感じていることに、サキさんはどこかもう無理だと思われているようです。

辛い過去や気持ちが、自分の心に湧いてくる時、私たちはその気持ちを感じたくないので、無理やりどこかへ追い払おうとか押し込めようすることがあります。
サキさんも、過去の記憶は現実ではない、と必死で自分に言い聞かせようとされました。
だけど、どれだけその気持ちを無いことにしようとしても、その気持ちを感じてしまった自分いるわけです。
たとえ表面的には感じていないとしてやり過ごすことが出来たとしても、心の奥底にはその気持ちがどんどん積み重なっていきます。

息苦しさを感じたり、恐怖を感じたりした時、そんなことはない、大丈夫のはず、と一生懸命に言い聞かせ、感じたくない気持ちを心の奥底にある一定の箱に押し込めてふたをしようとするのですが、いつかその箱もいっぱいになります。 ふたで押さえつけてもその箱は閉まらず、箱からどんどん隠したはずの気持ちが溢れてしまったとすると、とても慌ててしまいますよね。隠したはずの気持ちで飲み込まれてしまうような恐怖を感じるのではないでしょうか。

私がサキさんに本当にチャレンジしていただきたいことは、感じたくないその気持ちを見てみよう、わかってあげようという意欲や勇気を持つことです。
感じている気持ちを否定されることほど、辛くてしんどいことはありません。 心が感じていることを頭で否定するのではなく、わかってあげるのです。
どんな気持ちや感情が湧いてきても、「ああ、今怖いと感じてるんだな」 「逃げられないと感じてるんだな」「閉じ込められてるような気持ちがしてるんだね」、「私は無力で攻撃されるとひどいころになると感じてるんだ」と、そのままの気持ちをただ認めて、受けとめてあげます。
心と頭が一致するだけで、わかってもらえたと感じた心やカチカチに緊張していた体がほぐれて少しホッとすると思います。 そして、心が落ち着くと、余裕ができて客観的にもなれますから、サキさんの対応も変化してくると思います。

一人で気持ちを受け止めることが難しいようなら、初回無料もございますので、私たちカウンセラーを頼ってみてくださいね。

サキさんが、少しでも恐怖心から解放されて、楽しく心地よい日々を過ごされることを願っています。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己否定、自己嫌悪、疎外感、自己肯定を得意とする。「その方の心に寄り添い、一番の味方でいること(安心感)」をモットーに、わかりやすい言葉で恋愛問題や対人・自己との関係を紐解き、改善・生き易さへと導いている。  東南アジア2カ国での生活経験もあり、国や文化の違いについても造詣が深い。