この心理学講座では、心理学の中でも感情論を多く取り入れています。
それでも感情論を文章で表現し、それを読んでみて、感情を理解し取り戻すのも難しいと思われる領域だと言われています。
そこで、今回は、特に女性が感情を扱う時の心理パターンに大きな影響を与えている『癒着』に焦点を当てながら、女性的な感情の取り戻し方と取り扱い方についてお話します。
人間関係で『癒着』があると、自分と人との境界線が不明瞭なので、自分自身が混乱しやすくなります。
このため、今回は、感情面での境界線について見つめる必要がある事をについても説明しています。
◎リクエストを頂きました◎
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最近、友人達と昼休みに談笑してると、突然、我に返るんです。
一気に頭がクリアになって、「今…私は本当に楽しいのか?」って思ってしまいます。
そうなると、とりあえずは笑ってはいますが頭の中では、その疑問が堂々巡りです。
後になって、こんな自分を分析していると、まるで、自分じゃない誰かの感情を感じている感覚になってくるんです。
こんな自分の感情なのに自分の感情として受け入れられないなんて事あるんでしょうか。ぜひ、教えてくれると嬉しいです。
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●感情と人間関係の『癒着』による関係
今回のご相談は、自立している女性のパターンに特徴的なお話です。
そして、ここで出てくるキーワードは『癒着』の持つ感情パターンです。
『癒着』とは、自分以外の誰かとの関係性が近すぎたため、その人間関係に境界線がないことから、問題を起こします。
『癒着』の関係性は、仲良しでもあるため、その関係に問題が起こっている事に気づきにくく、気づいた時には、すでに大きな問題になっているのが特徴的です。
何故なら、そこにあるのは、偽りの親密感だからです。
●『癒着』の関係性が持つ、感情パターンの特徴
1.ふと我に返ることがある
2.誰かの感情を感じている感じがする
3.自分の感情として受け入れたくないという感情を感じる
『癒着』のパターンを持つ人は、無意識的に、自分以外の誰かの感情も同時に感じています。
でも、その人との境界線がないので、心と頭がゴチャゴチャになった感が強く、自分自身が混乱しやすいのです。
大勢の中にいると、だんだんボーっとしてきて、疲れてくるという感じがする、という体感をしている人も多いのではないでしょうか?
●先ずは、感情って何?から気づきましょう!!
~心の感情と思考が作り出す感情の違いを理解する~
『癒着』による感情パターンを解決する前に、自分の感じている感情に気づく事が最も大切です。
そして、ちょっと難しく思うかもしれませんが、
『思考が作り出す感情と、心が感じている感情の違い』
に気づく事が、とても大切なのです。
特に、自立している女性は、感情を感じている感覚はあるのですが、思考の作り出している思いや、感覚についても感情だと誤解して認識しているようです。
例えば、
(1)「本当に私は楽しいのかな?」と思う。
(2)「苦痛に感じているのだろうか?」と思う。
(3)「本当に私は悲しいと思っているのか?」と思う。
ここで、「あなたが感じている感情は何でしょう?」と質問すると、(1)では、楽しさを、(2)では、苦痛を(3)では、悲しさを???ながらにも感情だと捉えて表現する人が殆どです。
でも、これが、頭で感情を考え出した、思考による感情なのです。
ところが、感情というのは、心が感じている事を指します。
そこで、心が感じている感情を見つけ出すためには、(1)(2)(3)とも、
「そんなふうに思っている自分に対して、一体どう感じているのか?」
というの視点で捉えると、心の感情に気づきが起こり始めます。
●感情に気づきが持てるようになれば、
上記のようなレッスンを繰り返す事で、自分の感情に気づくようになります。
自分の感情に気づくようになると、次第に自分と人との感情の違いにも気づけるようになります。
すると、自分と相手との距離も自然と上手く取れるようになるのです。
この境界線を取り戻すことにより、無理をせずとも、より良い人間関係や状況を生み出していくのです。
「わー、受け入れたくないような感情だ」というような感情を感じても、それが、自分のものでも、他人の感情でも、それを認識する事によって、自分が混乱しなくても済むようになります。
もちろん、そんな凄い感情さえも対処するには、少しレッスンをした方が楽かもしれませんね。
でも、そんな感受性が、この『癒着』のパターンを持つ人の才能でもあります。
このパターンを癒して、才能を使う人生に変わるといいですね。