高2 単位危ない

相談者名
しらたまこ
お手数かけますが、
良かったらよろしくお願いします。

私は高2なんですが、
高1の3学期から体調崩していてまともに学校行けてません。
行ったとしても、4時間受けて早退したり遅刻して5時間目から2時間だけ受けたりしていました。
精神科に通院していて、
カウンセリングも週1で受けてます。
適応障害と診断されました。
この前の三者面談ではっきり分かった事なんですが、
ギリギリあと198単位しか落とせません。
それで綺麗に割ると、
2学期だけで99単位。
それをまた4ヶ月で割ると、
24単位。
それをまた4週間で割ると、
6単位。
結局、週に6単位しか落とせません。
今までは1日まるまる行けたことがないためすごく不安で不安でたまりません。
リストカットはだんだんと中毒化して最近は深くなったりしてます。
入院の話も出てます。
今は、
単位のことが心配で心配で
怖いです。
助けて下さい。
私はどうすればいいんでしょうか…?

カウンセリングでも、なかなか話したいことが伝えられません。
この前は紙に書いて渡したんですが、失礼だったかなと思って後悔しています。

学校辞めたいって何度も思ったけど、
中学の時もいろいろあったけど、逃げずに頑張ったと思う。
だから出来るそう思う自分と絶対に無理って思う自分がいて苦しいです。

この前は、
夜中にも関わらずに泣き叫んで皆を起こしてしまいました。

だんだんとおかしくなっていくみたいで怖いです。

カウンセラー
三島桃子
しらたまこさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どう
ぞよろしくお願いいたします。

まずは単位のことですが、

>結局、週に6単位しか落とせません。

ということは、平均して週に6時間までしかお休みできない、ということですね。今
はそれ以上に欠席が多いということであれば、「どうしよう」という気持ちになりま
すよね。

どうすればいいのか、何を優先して考えていけばいいのか、ということを一緒に考え
てみたいと思います。

高一の3学期から体調を崩しているとのことで、精神科で「適応障害」という診断を
受けているのですね。しらたまこさんの場合は、「学校」という環境の中にいるとス
トレスが大きくて心身ともに体調を崩す、ということになるかと思います。

では、「学校」という環境の中で、しらたまこさんにとって特に何がつらいのでしょ
うか?

私自身、「学校」という環境の中で不適応を起こしていたと思います。私の場合は、
心の中に逃避する場所を作ることで表面上は普通に通学していました。心はいつも空
想の世界にあって、自分にとってしんどい現実を見ずに生活していたのです。多分、
いつもうつろな目をしていたと思います。

そして、結局大人になってからいろいろと問題が表面化し、つらい時期を送ることに
なりました。何度も死にたいと思いました。今振り返ると、当時の私は本当に不安定
で、よく生きていたなと思います。

では私が学校でどんなことがつらかったかというと、「集団の中にいること」が一番
大きかったと思います。小さい頃から集団が苦手でした。そんな自分は何かダメなの
かな、と感じていました。高校の頃には、「きっと私はダメなんだ」という意識が強
くなっていて、学校に行くと、「みんなにもダメだって思われているだろうな」と感
じて、いたたまれない気持ちになっていました。

ただでさえしんどい集団生活に、「みんなにダメだと思われているに違いない」とい
う感覚が加わって、とてもとても、苦しかったです。もちろん、当時は自分のそんな
気持ちに気付いてはいませんでしたが。ですから、自分の苦しみを誰かに相談するこ
ともできませんでした。ただ、そのころから「死にたい」ということはよく思ってい
ました。

そもそもなぜ集団が苦手か、ということについては、感覚が敏感である場合にそうな
ることが多いようです。周りの人たちの気分などに知らず知らず敏感に反応するの
で、しんどくなりやすいのです。

でもこのこと自体は悪いことでもないし、人として弱いわけでもありません。そうい
うタイプの人は10~20人に一人ぐらいはいるものです。見方を変えれば「才能」とも
言えます。芸術家にはこういうタイプの人が多いですし、私たちのようなカウンセ
ラーにもこのタイプの人は多いですね。

私も自分の敏感さに振り回されていましたが、今はカウンセラーとしての仕事に役
立っています。

もうひとつ、かつての私にとってしんどかったのは、家庭の状況でした。いろいろ事
情があって、両親には心の余裕がありませんでした。人の感情に敏感な私は、そう
いった「家族の心の状態」にも敏感に反応し、両親の心の荷物を知らないうちに一緒
に背負ってしまっていたようで、とても重いものを感じていました。

学校もしんどい、家もしんどい、でも、それは目に見えない部分のことなので、自分
でもしんどさの正体がよくわからないし、周りの大人にも気付いてもらえなかったの
は仕方なかったとはいえ、きつかったですね。

本当に、誰か一人でいいから気付いて欲しかった、と今でも思います。でも、そこに
気付くことはなかなかできないことなんですよね。気付いても対応がとても難しいん
です。何しろ本人が自分の苦しさの正体に気付いていないですから。当時、「何がし
んどいの?」と聞かれても、「わからない」と答えるしかなかったと思います。「わ
からない」と言われたら、大人としても対応に困るでしょうし、「思春期特有のスト
レス」みたいな感じで片付けられたのではないかと思います。

しらたまこさんが私と同じようなタイプなのかどうかはわかりませんが、カウンセリ
ングでなかなか言いたいことが伝えられないのは、自分自身でも自分の苦しみの正体
がはっきりと見えていないのかも知れませんね。高校生であれば無理もないことで
す。私が今のようにクリアに自分のことが見えるようになったのは、ごく最近のこと
です。今私は42歳。30歳ごろから心理的なことに興味を持ち、ずっと勉強してきまし
た。それでやっと、です。

ですから、カウンセリングで話したいことがうまく伝えられないしらたまこさんが、

>この前は紙に書いて渡したんですが、失礼だったかなと思って後悔しています。

というように紙に書いて渡したことはとてもいい方法だと思いますよ!失礼でもなん
でもないですよ。ひとつの「工夫」ですね。むしろいいことだと思います。

しらたまこさんの気持ちの問題の詳細は相談文からだけではわかりませんが、ポイン
トとなるのは「自分はダメな人間なのではないか」「自分なんかいてはいけない存在
なのではないか」というような感覚ではないかと思います。

人はいろいろな事情の中で、このような気持ちになってしまうことがあります。でも
それは「誤解」です。大丈夫、しらたまこさんは「この世の大切な存在」ですよ!

単位のことは心配になると思いますが、単位を落とさないためには気持ちの安定が必
要かなと思います。気持ちが安定しないままがんばっても、よけい不安定になって、
結局よけい欠席することになると悪循環ですからね。

気持ちを安定させるためにはどうしたらいいのでしょうか。2つの方法を提案させて
もらいますね。

○子ども向けの電話相談を利用する

18歳以下の子ども(高校生はもう「子ども」ではありませんが、法律上保護者が必要
な年齢ということで)が利用できる電話相談があります。代表的なものをあげます
ね。

チャイルドライン(チャイルドライン支援センター)、子ども110番(ダイヤル
サービス社)、子どもの人権110番(法務省)などです。ホームページもあるよう
ですから、インターネットで検索してみてください。

他にも地域ごとに運営されているものもありますので、市役所などの児童課(自治体
によって課の名前が違います、私の住んでいる自治体では「子ども支援課」といいま
す)や、地域の児童相談所などに、「自分は高校生なのだが、子どもが相談できる電
話を教えてほしい」などと問い合わせてみるといいかと思います。

こういった電話を利用して、話をきいてもらってはどうでしょう。話をするだけでも
気持ちは少し軽くなりますから。

○本を読む

私自身、本にずいぶん助けられました。マンガよりも本をおすすめします。マンガも
参考になるものがあるとは思いますが、絵があるとどうしてもファンタジック(空想
的)になり、それがあまりよくないように思います。

おすすめの本は、精神科医の斎藤学(さいとうさとる)さんの本です。著書がたくさ
んあるので、インターネットのアマゾンなどで検索して、ご自分にとってピンとくる
ものがあるかどうか見てみてください。

もうひとつ、森絵都さんの小説「カラフル」もおすすめです。

斎藤学さんの本も、森絵都さんの「カラフル」も、図書館にあると思いますので、よ
かったら足を運んでみてください。

もしがんばって授業を受けて、単位がとれたらそれもOK、もしそれができなくても
OKです。全日制の高校に通うのが現実的に難しいのであれば、通信制の高校もあり
ます。高校に行かなくても、文部科学省が実施している「高等学校卒業程度認定試験
(かつての大検)」に合格すれば大学受験もできます(この認定試験の受験資格など
についてはインターネットなどで詳細を調べてみてください)。

人生、案外何があっても大丈夫です。大切なことは、誰かに相談すること(基本、信
頼できる人に)、自分でもいろいろ調べたり本を読んだりすること、あきらめないこ
と。あきらめずに捜していると、必ず方法は見つかります。そういう意味では、今回
ご相談いただいたことも「GOOD!!!」だと思いますよ!

>この前は、夜中にも関わらずに泣き叫んで皆を起こしてしまいました。

とのことですが、そんなことがあってもいいと思いますよ。それぐらいしらたまこさ
んは今苦しいのですから。

今回は、しらたまこさんへという気持ちと同時に、高校生だった頃の自分に語りかけ
るような思いで回答を書かせていただきました。

しらたまこさん、応援していますよ(^^)

ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。