傷ついてます

相談者名
ガッツ菱松
こんにちは。高校生(男)です。質問させていただきます。

私は中学生の頃から周りの大人に「お前になんか友達いないんでしょ」「友達少ないくせに」と言われてきました。
1人2人に言われるならば気にはしないのですが、私の周りの大人のほとんどに言われるので相談しました。

中学時代の部活の顧問の先生には「お前のせいで部の雰囲気が悪くなっている。こんな奴だから、どうせ友達もいないんだろ」と言われ、私が「いますよ!」と反論したところ、「お前がそう思っていても、相手がそう思っていないこともあるんだ!」と言われた事があります。
これには開いた口が塞がりませんでした。絶句です。
おまけにその後「お前と他の同学年の部員が友達かどうか確認しろ」と言われ、同学年の部員全員が呼び出され、先生の前で私が「俺と君は友達だよね?」と聞く羽目にまでなりました。(それはそれで無意味だと思うのですが・・・)

また、母親にも「お前には友達が少ない」「お前と付き合ってくれる友達は我慢強い」などと言われたことがあります。今でも(昨日も)言われます。
私は定期試験の前は友達と一緒に勉強しますし、夏休みや冬休み、普段の休日でも日程が合えば遊びます。そのことまで知っているのにそういう風に言われるのは嫌です。

他、父親、祖母、部活動顧問以外の中学の先生、塾の先生にも同様に言われたことがあります。

「心配しているのではないか?」というご意見もあるでしょうが、私はそういう風には思いません。そういう風に言った人全てが、軽い気持ちで発言しているように見えるからです。さけずんだり、まるで見下すかのように。
「友達が少ない=マイナス」というのを押し付けられているような気がします。
私は友達は多いとか少ないとか数の問題ではないと思います。どれだけ一緒にいて楽しくて、充実しているかが大切でしょう。10人の人と上っ面だけで付き合うよりは、1人の人と深く、一生付き合える友達の方がいいです。

私自身の中にそういう考えはありますが、そう言われる度に上に書いたような考えを伝えようとはしたものの、「友達は多いに越したことはない。」という一言で片付けられてしまいます。

私は今後どう対処すればよいでしょうか?
どうか力を貸してください。よろしくお願いします。

カウンセラー
三島桃子
ガッツ菱松さん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どう
ぞよろしくお願いいたします。

ガッツ菱松さんは高校生なのですね。相談の文章がとてもしっかりしていて、おっ、
ただ者ではないな、なんて思いました。実は、ガッツ菱松さんが今悩んでいることの
背景にも、「ガッツ菱松さんがただ者ではない」ということが大きく関わっているよ
うに思います。

周りの大人に「お前なんか友だちがいないだろう」などと言われるなんて、すごく嫌
な感じがしますよね。しかも一人や二人ではないとのことですし、親御さんにも言わ
れるとなると、「何なんだ」って思いますよね。まして、ガッツ菱松さんにはちゃん
と友だちもいるし、友だちづきあいもしているのに。いったい何が起きているんだろ
うって不安になるのが当り前だろうと思います。

本当に、いったい何が起きているのでしょうか?一緒に考えてみましょう。

ガッツ菱松さんは、ご自分でどれだけ自覚があるのかわかりませんが、とても才能豊
かな部分を持っているように感じます。誰でもその人なりの才能はありますし、すべ
ての人が才能豊かだと言ってもいいのですが、ガッツ菱松さんの持つ才能は、他の人
にくらべて目立つような才能なのだと思います。ぱっと人目を引くようなものです。

世の中には、人目を引くようなものを持っている人っていますよね。見た目が派手か
どうかに関わらず、何か人をひきつける、カリスマ的なものを持っている人です。タ
レントさんであったり、政治家であったり、経営者であったり、または普通に主婦を
やっていたつもりがいつの間にかカリスマ主婦になっていたりと、人目を引くものを
もっている人は、自分らしく自然にやりたいことをやって生きているうちに、いつの
間にか人の注目を集めるような立場に立っているものです。

ところが、こういう才能を持っている人が陥りやすいワナがあります。

自分が人より目立つ才能を持っている人は、子ども(思春期頃まで)のうちにそのこ
とに気付きます(無意識に、ですが)。そして、「自分だけこんな才能に恵まれてい
て申し訳ない」という罪悪感のワナに、知らないうちにはまってしまうことがあるの
です。

何も悪い事はしていないのに、そういう才能に恵まれていることが悪い事のように感
じてしまうのです。そうすると、どうなると思いますか?

この才能を隠そうとします。自分にはそんな才能はありません、というフリをしてし
まうのです。自分なんかどこにでもいる目立たない人間です、というフリです。(こ
れも無意識、知らず知らずのうちに、なんですが…)

そこには、「出る杭(くい)は打たれる」という怖れもあったりします。打たれるよ
りは出ないようにしよう、という感じです。

ところが、いくら隠そうとしたところで、持って生まれた才能はなくなりません。周
りの人たちはその人がそういう才能を持っていることを(無意識に)感じます。そし
て、こんな気持ちになります。

「あれだけ才能に恵まれていながら、それを隠して、『いやいや、私は普通のなんて
ことのない人間です』なんて態度を取るなんて嫌な奴だ。普通の人間を馬鹿にしてい
るようなもんだ」

これが反対に、本人が「いやー、自分ってどうも恵まれた才能を持っているみたい。
この才能で周りのみんなも一緒に楽しんでくれたら嬉しいな~、一緒にいろいろ楽し
もうよ!」という感覚だったら、周りの人はどう反応するのでしょうか?

「この人といるとなんか楽しいなあ。いっしょにいろいろ楽しみたいなあ」
こんな感じになるのです。

どうでしょうか?ガッツ菱松さんに、この話は理解してもらえたでしょうか。自分が
高校生の時だったら、ちょっと理解しがたい内容かなと思うので、そこは少し気にな
るのですが、話をさらに進めて、ガッツ菱松さんのケースを考えてみたいと思いま
す。

[ガッツ菱松さんの場合]

おそらくガッツ菱松さんは人目を引くようなカリスマ的な才能を持っている

そのことに(無意識で)罪悪感を感じていて、自分の才能を(無意識に)隠そうとして
いる。特に大人に対して隠そうとする。同じ年代や、年下の人たちに対しては、ガッ
ツ菱松さんはそのままの自分を素直に出せているのかもしれない。

だから大人が特に反応して、「お前はすごい人間だ。でも、恵まれた才能を持ってい
ることを素直に喜ばずに隠そうとしているな。かわいくない。自分はすごい人間だ、
と人を馬鹿にしているんだろう。嫌な奴だ」などという感覚を感じてしまう。この中
で、大人自身の意識に上ってくるのは、「嫌な奴だ」という部分。あとはほぼ無意識
で、そんなことを感じているとは大人自身も思っていない。

ガッツ菱松さんに対して、「お前みたいな(人を馬鹿にするような嫌な)奴には友だ
ちはいないだろう」という言葉になる。この言葉を発すること自体、半ば無意識に
やっている(軽い感じで言うし、言った本人の記憶にあまり残らない)。

というようなことが起こっていることが考えられます。

ガッツ菱松さんにとってこの内容がピンとくるかどうかわからないのですが、仮にこ
ういうことだったとしたら、ガッツ菱松さんにできるのはどんなことでしょう。

(1)親や大人との関係を考えてみる
親や大人から攻撃される、ということは、心理的には、実はガッツ菱松さん自身が、
親や大人に対して隠れた攻撃心を持っているということが考えられます。
ガッツ菱松さんは、幼児や小学生の時などに、親や大人にがっかりしたようなことは
なかったでしょうか。でも、「親や大人のことを悪く思ったりしてはいけないな」と
思うなどして、自分のネガティブな思い(怒り、幻滅など)を、自分で抑えこんだ、
というようなことはなかったでしょうか。

もしそういう親や大人への攻撃心が自分の中に実はあったとしたら、それを解消する
ことができると、大人たちからの攻撃はなくなるか、少なくなるかもしれません。

(2)自分の才能を受け入れ、自分を信じる
今はまだ自覚はないかもしれませんが、おそらくガッツ菱松さんには人をはっとさせ
るような才能があります。それを知っておいてください。その上で、そのことをあま
り深く考えず、自分のやりたいことをのびのびとやっていってください。

またそのためにも、哲学や心理学に関心を持つことをお勧めします。図書館や大きい
書店などに足を運び、まずはティーン向けに書かれたわかりやすい哲学の本などを読
んでみてください。心理学の本も読んでみてくださいね。ただ、内容がとてもいいも
のと、そうでないものとありますので、目次に目をとおしてみて、惹かれる内容のも
のを読んでみてください。図書館の司書さんや、本屋の店員さんに、哲学や心理学関
係で、高校生が読むのにオススメのものはないかときいてみてもいいでしょう。

長くなりましたので、この辺りまでにさせていただきますね。抽象的でわかりにくい
話だったかもしれません。参考になればいいのですが。

もしもっとききたいことなどあるようでしたら、初回無料の電話カウンセリングをご
利用してみてくださいね。高校生の方には有料のカウンセリングは利用しづらいと思
います。それは承知していますし、初回だけのご利用で全然かまいませんので、安心
してくださいね。

ガッツ菱松さんのこと、応援していますね。
ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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