自分のためにもっと楽しくお金を使いたい

どうせお金を使うなら、楽しく使った方がいいですよね。

でも、自分のためにたくさんのお金を使うと誰かから攻められるような感じになる場合があります。どうしてでしょうか?

誰かから攻められると感じるのですが、実は、自分自身が自分を責めています。自分の心の中を外の世界に映し出す「投影」がその犯人です。
しかし、どうして自分が自分を責めるのでしょうか?これは、自己価値(自分の価値)を低く感じている事が原因です。価値が低い私のためにお金を使うのはいけない、と責めるのです。

では、どうして自己価値を低く感じるのでしょうか?自分の駄目な部分に着目してそこを責めていると、自分に価値なんかないと感じてしまいます。自己価値を低く感じないためには、自分のいい部分を正当に評価する事が必要です。
そして自己価値が高く感じられるようになったら、自分のためにたくさんのお金を楽しく使えるようになります。

◎リクエストを頂きました。
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例えば、自分のために高額のお金を使うとします。(ブランド品を買うとか)
そうすると親やまわりの人からそんなにお金を使うなんてといわれているような、攻められているような
気がして、買っても使えなくなってしまいます。
だからといって周りの人が自分のためにお金を使っても私はなんとも思わないのです。
これはどういう心理なのでしょうか?
また、どうしたら自分のためにもっとお金を使えるようになるのでしょうか?
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 みなさんにも誰かから責められていると感じたことや、人から見られていると感じた経験が、何度かあるのではないでしょうか?

例えば、着ている服に外出先で目立つシミがついたとします。そのまま街を歩かなければならない場合、どんな感じがするでしょうか?行き交う人の視線が気になり、みんなから見られている感じがするのではないでしょうか?
実は「見られている」と感じるのは、自分がそれを気にしていて、あたかも人が見ていると感じる場合が多いのです。

逆の立場で考えましょう。そのようなシミがついた服を着ている人がいたとします。でも、気がつかないこともあれば、じろじろと見ることはありませんよね。また、見知らぬ人であれば、そんなことはすぐに忘れてしまいます。人のことは、そんなに気にしていないものです。

このように、人に見られている感じは、自分自身がそこに着目して見ているときなのです。同様に、誰かが自分自身を責めていると感じるときも、自分自身がそこに着目して自分を責めているときなのです。このように、自分自身が心の内側で行っていることを、自分の外側の世界で起こっているように感じることを「投影」といいます。
いただいたリクエストに、「親やまわりの人から攻められているような気がして」とありましたが、これが投影なのですね。
「そんなに高価な物を買うなんて」と自分のことを、自分自身で責めているのです。

 では、どうして自分のための高価な買い物をする自分を責めるのでしょうか?

例えば、年収200万円で貯金ゼロの人がいるとします。買えるかどうかは別にして、この人が2億円の豪邸を買おうとしているとします。みなさんはこの行動からどんな感じを受けるでしょうか?「無理」とか「不釣り合い」と思いますよね。
では、年収2000万円の人が2億円の豪邸を買おうとしているとしたら、こちらはどう感じるでしょうか?「まぁ、それぐらいかなぁ」と思いますよね。
この感じ方の差は、年収という指標と買い物の金額を比較して感じる個人のバランス感覚なのです。
例では、わかりやすくするために年収を指標としましたが、これを「自己価値(自分の感じている自分の価値)」に置き換えると、高価な買い物をすると自分を責める気持ちになります。
「価値の低い私には、高価な買い物は似合わない」と自分のバランス感覚が文句を言い出すのです。

では、高価な買い物をしても自分を責めなくするにはどうすればいいのでしょうか?
場合によってはバランス感覚を変えることが必要な場合もあると思いますが、今回は「周りの人が自分のためにお金を使っても私はなんとも思わない」とのことですので、問題はバランス感覚ではなく「自己価値が低い」と感じている事ですね。

自己価値が低くなる原因は、「愛されない私」「十分にできていない私」「劣っている私」「役に立っていない私」など感情レベルでは色々ありますが、共通しているのは心のどこかで自分自身を責めていることです。自分を責めれば責めるほど、自己価値はどんどん低く感じられます。自分を愛していない状態ですね。
では、自己価値を高めていく方法はどうすればいいのかというと、自分の駄目な部分に着目して責めるのではなく、いい部分に着目して認めてあげることです。自分自身を愛してあげることですね。

人間、誰でも駄目な部分を多かれ少なかれ持っています。でも、いい部分もたくさん持ち合わせています。駄目な部分に着目してしまうと、それが大きくクローズアップされて、いい部分が見えなくなってしまうのですね。自分自身を正当に評価してあげること、それが自己価値を高めていく方法です。

自己価値が高まると、自分自身の高価な買い物に対してもバランスが取れている感じがして、お金を楽しく使うことができます。
「今週はよく頑張ったので、たまには贅沢を」なんて一流レストランで食事を楽しんだり、欲しかった物を買ったり、あるいは温泉やマッサージに出かけたりと、ご自分にご褒美を与えてあげることも、自分を愛してあげる方法ですね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。