頼られると答えてしまうとき ~犠牲で答えますか?思いやりで答えますか?~

相談ごとを受けたり頼られたりときに、あまり助けたいと思えないのにもかかわらず、相手が望む言葉をかける癖がある心理についてリクエストを頂きました。

その心理を紐解いていくと、嫌われたくない恐れから期待に応えてしまい依存的な人間関係をつくりがちになってしまうようです。恐れからなにかすることを犠牲といい、人間関係がしんどくなります。犠牲をやめて楽な人間関係を作っていきましょう。

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友達付き合いというか人間関係への悩みです。
私は元々相談ごとを受けたり頼られたりするの嬉しいとは思えど露コツに負担に感じる方ではありませんでした。
でも酷いことを言ってしまえばいつも頼って欲しい人は頼ってこず…
あまり実はそんなに好きではないというか助けたいと思ってない人ばかりに寄りかかられてしまいます。
私はそんな人達が望む言葉を都合よく言ってしまう癖があるからみたいです。
本心ではないのにそんな言葉を口にする自分もそれを喜ぶ相手にももう…うんざりです。こんな人間関係もうそろそろ卒業したいです。
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リクエストありがとうございます。
本心ではないのにもかかわらず、その人たちが望む言葉を使う心理をご紹介させていただきます。

嫌われるのが恐いタイプの場合

嫌われるのが恐いタイプの人は、“嫌われた”と感じたくがないために、人にあわせたり、好まれることを言ってしまうことがあります。
それが例え、それほど助けたいと思ってない人でもです。それほど嫌われるとか、拒絶感を感じることへの恐れがつよいといえます。

どんな人の期待にも応えてしまうわけですから、望む望まないにかかわらず、期待に応えられて嬉しかった人が頼ってくる人間関係ができやすいです。依存される人間関係ができやすいでしょう。

このタイプの人は、人に近づいたり、コミュニケーションをとる動機を恐れではなく、愛や親密感というものを動機にすることがいります。例えば、嫌われたくないからではなく、良い関係を作りたいから人とコミュニケーションを交わそうと意識してみるのもいいでしょう。
また、好かれない=嫌われるということではないことを学ぶことも大切です。

誰かに嫌われたり、拒絶されて傷ついた経験があると、嫌われること、拒絶されることに、敏感に反応してしまうことがあります。この場合は過去と向かい合って傷ついた感情を解放して癒していくことがいります。

●無価値感タイプの場合

自分の価値を正当に評価できず、自分をちっぽけに感じてしまうタイプの人は、“自分が役にたっていない”と感じるのが嫌です。(心理学ではこの感情を無価値感といいます)
自分のが役にたっていない=自分は無価値だ と感じるからです。

このタイプの人の殺すにはナイフはいらず、“役立たず”という言葉で息の根が止まってしまうといえるくらい、役にたっていないとうのは感じたくない感情です。

そうすると、無価値感を感じるのが嫌で、役にたつという行動をやめられなくなります。(リクエストのような相談にのるというのも人の役にたつことのひとつですね)

これを辞めていく為には、自分の価値を正当に評価して、自分にはすばらしい価値があるということに気づく必要がいります。ご自身のすばらしさを見つけてくださいね。

●罪悪感タイプの場合

過去に誰かを見捨ててしまった、助けられなかったという罪悪感があるタイプの方は、助けを求めて来る人を、見捨ててはいけない、助けなければいけないという感覚がでやすくなります。

そうすると相談ごと、頼ってくる人がいたときに、この助けに応えてあげられないときに罪悪感を感じるのが嫌だからです。
このタイプの人は過去に誰かを見捨ててしまった、助けられなかった自分を許すことがいります。

●愛の手をさしのべる

本当は嫌われたくないから、無価値感を感じたくないから、罪悪感を感じたくないからという動機で、助けの手をさしのべると犠牲になります。犠牲をすると手をさしのべた相手も、自分も嫌になります。しんどいですね。

助けの手をさしのべるときは、『楽になればいいな』『助かればいいな』とその人を想ってあげる愛から手をさしのべましょう。犠牲はしんどいだけですから。また恐れではなく愛から手をさしのべよう意識的に選択するのも犠牲感をへらす方法に役立つことでしょう。

犠牲ではなく、愛から手をさしのべれたときは、心があったくなり、自分を好きに思えるでしょう。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。