大切な人の死、それは、とても悲しくつらいものです。
その死を乗り越える気持ちの持ち方をお話します。
● 大切な人の死 ●
大切な人の死
それは、とても悲しくつらいものです。
ご両親、祖父祖母は私たちより年上ですがから寿命の問題で自分より早く
亡くなることが多いです。
寿命以外でも、交通事故、その他の事故などの不慮の死、
病気、自殺での死などで大切な人を亡くす時があります。
交通事故、その他の事故、病気、自殺などでは、
両親等の年上でなくても、主人、妻、子供、友人、恋人あらゆる大切な人
がはいってきます。
死に方はどうであれ、死はとても悲しくつらいものです。
僕自身、父親を病死で亡くしているので、
その心痛は僕なりにですがわかります。
残された者の気持ちを考えると胸が痛くなります。
今日は、そんな死についての心理学をテーマとします。
大切な人の死の悲しみを乗りこえる為に、なんらかのお役にたてればと思
います。
● 自殺で大切な人をなくされた ●
日本では、年間約3万人程の自殺者がいるといわれています。
これは実は交通事故での死亡件数よりも多い数なんですね。
年間3万人程の自殺者がいますが、
残された家族、恋人、友人などはその10倍以上はいるでしょう。
そして、そのご家族は罪悪感や後悔でいっぱいになり、
苦しんでいることが多いようです。
実際、僕のクライアントさんで身近な人が自殺したことで、
カウンセリングを受けられている方が何人もいるのですが、
その人達がおっしゃってくれるのは、
「なんで、気づいてあげれなかったんだ。」
「なんで、あの時助けてあげなかったんだ。」
「あの時駆けつけてあげれれば・・・」
そんな罪悪感や後悔でいっぱいになり、
自分を責めて責めて責め抜いていることが多いです。
それは、ご相談に来てくださったクライアントさんだけではなく、
そのご家族もご自身を責められ苦しんでいるんでしょうね。
そして、その苦しんでいるご家族を見るのがまたつらいとも
おっしゃってくれます。
そうして、家族全体が苦しみでいっぱいになるんですね。
この大切な人の死を乗り切る為に大切なことは、
罪悪感や後悔でご自身を責めないことが大切になります。
責めてしまう気持ちは分かるんですね。
でも、責めてしまうとご自身も苦しくなるし、ご家族も苦しくなります。
そして、天国にいかれた大切な人も・・・
僕は、こんな質問をする時があります。
もし、天国にいかれたあなたの大切な人が、
「なんで、あの時助けてあげれなかったんだ。」とご自身を責めて苦しんで
いるあなたを見ていたら、どんな気持ちがすると思いますか?
「私のせいで家族を苦しませて、ごめん」と自分を責めてると思います。
死んでからも苦しんでいます・・・
そんな答えが返ってきます。
自分のせいで家族が苦しんでいる・・・そんな答えが返ってきます。
その亡くなられた方も天国で罪悪感でいっぱいになるんでしょうね。
もし、その亡くなられた方がこの罪悪感から救われるとしたら、
ご家族が自分を責めず、幸せになった時なんでしょうね。
天国にいる大切な人の為にもご自身を責めないことがいるかもしれませんね。
もちろん、今生きている家族の為にも、
なによりご自身の為にも自分を責めないことが大切です。
そして、ご自身を大切にされてくださいね。
これは自殺という死で残された家族、恋人、友人だけではなく、
事故、病気、寿命、でなくされた場合も同じですね。
自分を責められず、ご自愛されてください。
● 心の中のつながり ●
大切な人を泣くされた時、
凧の糸が切れるかのように、その亡くされた人とのつながりが、
切れてしまったように感じるときがあります。
まるでその人との関係がなにもかも無くなってしまった、失われてしまった
ように感じるようです。
死んでしまったからもうどうしようもない・・・
つながりが無くなってしまった・・・
そう感じると、心にぽっかりと穴が開いたように感じ、
さみしさや、悲しみや、空虚感でいっぱいになります。
この寂しさや、悲しみや、空虚感は、とてもつらいものです。
大切なのは、その人とのつながりを切らないことです、
もし、切れてしまったようであれば、もう一度取り戻すことが大切です。
人には“つながり”を感じる能力というものがあります。
例えば、九州に住んでいるお父さんで、娘が北海道に嫁いだとしても、
自分の娘を感じることができます。
これが家族のつながりであったり、親子の絆というものかもしれません。
また、娘も遠く離れていても、お父さんを感じることができます。
遠く離れていても、お父さんはお父さんなんですよね。
遠距離恋愛や、単身赴任なんかもそうですね。
遠く離れていても、恋人の愛を感じれたり、恋人を愛する心を感じるこ
とができるからこそ、遠距離恋愛ができます。
単身赴任でも、遠く離れた家族のことを思いやることができます。
死ということがあっても、
あなたの大切な人だったということは変わりはありませんし、
大切な人の愛や、あなたの大切な人への愛は、
あなたの心の中から消えて無くなるわけでもありません。
肉体はなくなっても、心の中のつながり、絆は永遠のものにできます。
心の中のつながりを感じることも
悲しみを超える為に必要なものになるでしょう。
● 時間も必要 ●
大切な人を亡くされると大きな悲しみや寂しさがでてきます。
人によっては、こんなに悲しんでいたらいけないから早く立ち直ろうと
頑張る方もいます。
早く立ち直る、悲しみから抜ける。
悲しみでいっぱいで、ずっと落ち込んでいると身体にさしさわるかも
しれませんので、これも大切かもしれません。
ですが、死というのは大きいものです。
この悲しみを乗り越えるのには、時間もいるかもしれません。
はやく乗り越えなけりゃと焦らないことも大切です。
それくらい、大きなことなのですから。
焦らず、この悲しみを癒える時間を持つことも大切ですよ。