同じ病気の悩みを持つ会のメンバーとの対人関係

相談者名
mako
私はとある病気に罹患しており、ある会に入会してたのですが、その中で仲の良かった女性と、私がある男性に好意を持ったことが原因で、一方的にメールや電話に出て頂けなくなり、私はショックのあまり自傷行為を繰り返すようになり精神的に追い詰められ、眠れない日々を過ごして来ました。何度も一度話をしてほしいと訴え、また私の状況もお伝えしましたが、ずっと無視の繰り返しでした。

またその女性が、会のメンバーに私と女性と男性とのトラブルを話したため、以降メンバーの方々の態度も変わり、一部のメンバーは私の話を聞いて頂けましたが、会の集まり等に参加出来なくなって行きました。会には個人的なトラブルは関係ない話であり、唯一ほっと出来る場所であったため、そのような会全体の問題になっているのであれば余計に一度話をしてほしいと、会のメンバーにも伝えてましたが、全くの無視を繰り返され続けた先月に、私のメールや電話がしつこいため、会を除名処分にすると
一方的に会費と文書が送られてきました。文書にはその女性と会は、心理学の先生の勧めで徹底的な無視をするように指示されているため、それを実行しているだけだと書かれてありました。自分たちは指示通りにしているだけなので何も悪くないという様子でした。

初めのうちは相手方を責める気持ちもありましたが、1年半以上経過するうちに、私が世間に認められない人間ではないかと思い悩むようになりました。これまで生きてきた私という人間の性格や態度が、相手に全く伝わらず、これから先、自分の感情や何かを言葉や態度に表すことはいけないことではないかと思っています。

好意のある男性とは会う機会がありますが、女性と同様に私と向き合って話して頂ける様子ではありません。

私としては、一度話をしてある程度納得して前向きに生きていきたかった程、その女性も男性も会もかけがえのない人でした。
そう思えば思うほどまだ自分の中では納得出来ず、前にも進めない日々なのです。

カウンセラー
三島桃子
makoさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろ
しくお願いいたします。

親しい人や自分にとっての大切な居場所を失うというのはとてもつらいことですよ
ね。そんな時私たちが思うことは「どうしてこうなったんだろう?」ということだと
思います。それがわからないと気持ちがもやもやしてしまうので、相手と話したいと
思ったりもします。話してもわからなかったり、話すことができない場合は、自分が
こんなことをしたから、相手があんなことをしたから、状況がこうだったから、とい
ろいろなことを考えてしまうでしょう。

こういったトラブルで言えることは、心理的に見ると双方に何かの課題がある、とい
うことです。課題の持ち寄りで問題が起きるわけです。

喧嘩両成敗とか、お互い様とか、そんな言葉は昔からありますが、表面的には一方だ
けが悪いように見える場合でも、心理の深い部分を見ていくとどちらにも課題がある
ことが見えてくる場合がほとんどです。そしてトラブル―問題―は、そういった課題
に気付くチャンスでもあると言えます。

makoさんにとってもこの出来事がひとつのチャンスになるようなヒントを見つけられ
たらと思います。

もともとのトラブル、同じ会の仲が良かった女性がメールや電話に出てくれなくなっ
た、という件についてですが、何か彼女の気持ちがあったのでしょうね。それまでの
やりとりで、makoさんとしては何の悪気もない言動に彼女の気持ちが引っかかってし
まったようなことがあったのかもしれません。そういうことって人間関係の中ではよ
くあることです。「誤解」ですよね。

誤解が生じた時、そのうち誤解が解けて人間関係が回復することもありますし、距離
をとったままになることもあります。

連絡に応じてもらえなくなったり、距離ができたままになることは誰にとってもつら
いことですが、自分の気持ちが安定していれば、「まあ仕方ないか、相手には相手の
事情があるし」ということで、あまり何度も相手に連絡を取ろうとせずにそっとして
おく、という行動がとれます。

makoさんの場合は、ショックが大きくて自傷行為や不眠にいたってしまったようで
す。よほどショックが大きかったのだと思います。また、こういったことでこれだけ
のショックを受けるということは、もともと持っている不安定さがあったのではない
かと推察します。

もともとの不安定さがあったとしたら、自傷行為にいたってしまったのも無理はない
話だと思います。何度も「一度話をして欲しい」と伝え、ご自分の状態も伝えた、と
いうのもやむにやまれぬ気持ちだったのでしょう。

ところで、相手の気持ちになってこの状況を見るとどうでしょう。何かその人なりの
気持ちがあって「makoさんと連絡を取りたくない」と思って、メールや電話に応答し
なくなった。するとmakoさんは自傷行為や不眠に陥り、何度も何度もそのことを伝え
てきて「話がしたい」と言ってくる。相手にとっては、これはちょっと怖い感じがす
るわけです。

makoさんには悪気はない。ただ何とか話をしたい、それだけだったと思います。けれ
ども相手にとっては「自傷行為してしまっている」とか、「不眠に陥っている」など
と聞かされると、「話をしてくれないと私どうなるかわからないわよ」と脅されてい
るような気持ちになってもおかしくないんですね。

また、連絡をとらなくなっただけでこうならば、実際に話をして決裂した場合、mako
さんはどのような行動に出るのだろう?と考えた時、相手としては怖くなってしまう
かもしれません。これで決裂したら自殺でもするのではないか?とか、会えば何をさ
れるかわからない、とか、ついつい悪い想像をしてしまうこともあるでしょう。

もちろんmakoさんにはそんなつもりはなかったと思います。ただ、大切な友人とちゃ
んと話をしたい、それだけだったのではないかと思うんですよね。それに、人は心の
中に不安定なものを抱えていると、時にこのような行動をとってしまうものです。

同時に、会を巻き込んだ相手の方にも、不安定な部分があったのではないかと思いま
す。また、会そのものにも対応に落ち度があったように感じます。みんなにミスが
あったのではないでしょうか。

人は誰しもミスを犯します。気持ちが安定している人でもそうです。でもミスは取り
返しがつかないものではなく、修正していけばいいのです。

修正、と聞くと、じゃあ相手と仲直りして、会にも行けるようになって、と思うかも
しれません。でも、そういうことでもないんですね。修正というのは自分のミスに気
付いて、そこから見える自分の課題を認め、対応していくことです。そのことによっ
て、同じことを繰り返すことがなくなっていくんです。それが「修正」です。

makoさんの場合であれば、そんなつもりはなかったけれども結果的に相手を怖がらせ
てしまう行動があったかもしれない、だとしたらそれはおそらくもともとある心の不
安定さからくるものだと思われるので、その不安定さを認め、どうしたら自分がより
安定できるか考えていく、ということが「修正」にあたるかもしれませんね。

ご相談文の内容からこのように思いましたが、私の読み違いなどありましたらどうぞ
お許しください。

また、実際makoさんが不安定さを抱えていたとしたら、より安定していくことなんて
難しいと思うかもしれませんが、あきらめず探していくと方法は見つかりますよ。暗
中模索って言いますけど、私も人生の中でどん底だった頃はそんな感じでした。暗闇
の中でも手探りしていると、何かが見つかるものです。暗闇の中にいる間は本当に苦
しいですけどね。

それから、

>私が世間に認められない人間ではないかと思い悩むようになりました。これまで生
きてきた私という人間の性格や態度が、相手に全く伝わらず、これから先、自分の感
情や何かを言葉や態度に表すことはいけないことではないかと思っています。

とmakoさんは書かれていますが、私はそのようには思いません。makoさんはmakoさん
として、一人の価値ある存在です。それは他の人となんら変わりはありませんよ。そ
の上で、人間はみなミスを犯すし、それを修正する、というのは大切なことなのだろ
うと感じています。私自身も、です。

makoさんのことを応援していますね。
ご相談いただいてありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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