こんにちは 平です。
私たち人間は、なにかを行う前にいったん頭の中でイメージを作ったり、シミュレーションとして体験してみたりしてから、実際の行動を起こすといわれています。
たとえば、海外旅行に行くとしたら、ハワイはどんな気候で、どんな気分になるだろうかとか、パリあたりでヴィトンのバッグを持って歩く自分はどんなかんじなのだろうかとか、いろいろとイメージしてみたりしますよね。
ほかにも、私たちはさまざまな場面でイメージを作ってみるわけですが、それは恋愛、結婚や子育てについてや、自分が大人になるとはどのような体験なのかといったことにもあてはまります。
それらは未来のことなので、あなたにとっては未体験のことばかりでた、そんなときは身近な人を見て、そのイメージを作るといわれています。
そのときの代表的な見本がおとうさんやおかあさんであるわけです。
もしも、ご両親が苦労していたとしたら、「大人になるには、大きな苦労にも負けないような忍耐強さが必要なのだ」などというイメージを作ってしまいがちです。
すると、それはあまりよいイメージではないので、「そんなにガマンばかりするぐらいなら、大人になんかなりたくない」と思ったりすることもあるわけです。
恋愛や結婚については、私のカウンセリングの経験でいうと、幸せなイメージをもつ一方で、ネガティブなイメージを無意識的に作っている人というのも少なくないようです。
とくに多いのが、「彼がほしい」と意識的には思いながら、無意識的に彼をつくることを避けているというケースです。「傷つきたくない」という思いをもっているために、「失恋するぐらいなら、今のほうが気楽でいい」などという選択をしているわけです。
また、よくよく見ていると、「恋愛や結婚でいいのは最初だけ。あとは退屈で、ガマンばかりしていくものだ」というイメージをもっている人も多いようです。
では、そのようなネガティブなイメージを私たちはなぜ作ってしまうのでしょう?
それは、私たち人間には「できるだけ最悪のことを考えて、それに備えておこう」と考える傾向があるからといえそうです。
海外旅行でいえば、私たち日本人の基本的にはポジティブなイメージをもっています。
しかし、「日本ほど安全とはいえない。旅先にはスリや泥棒がすごく多い」という注意を促されたりすると、まるでスリと泥棒ばかりの国に旅行するというぐらい重装備をする人もいますよね。
現実はまったく違ったとしても、イメージの中で私たちが作り上げたものは、感情に影響を及ぼすといわれています。
そして、イメージしたものと感情がリンクしてしまうと、じつは素晴らしい未来が待っているのに、そこに向かうことを躊躇してしまうこともあるものです。
たとえば、結婚というと「苦しい」、「ガマン」ということばかりイメージしてしまったり、大人というと「つらい」、「たいへん」ということばかりをイメージしてしまったりすると、あなたはその自分が作ったイメージのために、これから来る未来を拒絶してしまいかねないわけです。
また、ふだんはあまり意識していないと思いますが、あなたはもしかして、「恋愛結婚」という言葉に少しいやな感情をもってはいないでしょうか?
もっているとしたら、そのちょっとした感情の奥にはあなたが作ったネガティブなイメージが必ずあるはずです。たとえば、よくあるのが、「いつも親から恋愛を禁じられていたから‥‥」というものです。
たしかに、あなたが中学生や高校生のとき、ご両親はあなたが恋愛することを禁じていたかもしれません。
でも、いまでもご両親はそう思っているでしょうか?
心あたりがあるなら、こんなふうにイメージしてみてください。「私が心から好きになった人と結婚することができたなら、私の幸せな笑顔を見て、両親はどう感じるだろう?」、と。
イメージの力には、いまのあなたを変えるという作用もあるようですよ。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!