こんにちは 平です。
私は仕事で日本全国に出かけますが、それぞれの地域に、独特の“ローカル・ルール”とでもいうようなものが存在していることをしばしば実感します。
たとえば、九州方面には「男とは‥‥」という考え方が根強くあり、それに付随して「女とは‥‥」という考え方もあるようです。男性は男性らしくあるべきで、女性は男性についていくものという文化が根ざしているようなのです。
そして、そんな文化の中で育った九州の女性が東京などに仕事で来ると、「東京の男はみんなやさしかー」と感動し、そこに魅力を感じたりするものです。
で、東京で過ごしている間に、そのやさしさにも慣れ、お正月に九州に里帰りして、久しぶりの同窓会で地元の男性陣とふれあうと、「やっぱり九州の男は男らしかー」とふたたび九州男児に恋をしたりするわけです。
またしばらく経つと、「九州の男はやさしくない!」などと思うようになったりするのですが。
もう一つ例をあげれば、東北地方の男性は人がよく、自己主張をあまりしないとよくいわれます。そういう環境で育った女性が関西あたりに行くと、「なんて明るく、おもしろく、楽しい男性が多いのかしら」などと感じたりするものです。
が、同じように、お正月に久しぶりに東北に里帰りすると、そこで出会う男性が、それこそ高倉健さんのように感じられたりするわけです。
で、「自分は‥‥不器用な‥‥人間ですから‥‥」などというあたりに誠実さを感じ、魅力的に感じたりするのですね。
私たちは子ども時代、自分が所属する環境に染まり、そこでの考え方を基本に、一つの自我を作っていきます。
その後、いろいろな環境とふれあうことにより、あなたはどんどん自分自身を変化させていき、あなたが一番良いと感じる自分に、だんだんと落ち着いていくわけです。
転勤族が日本全国津々浦々を転勤し、そして、いちばん住みたいと思った場所に家を建てるのとちょっと似ているかもしれませんね。
また、「三つ子の魂百まで」という諺がありますが、私たちの子ども時代に作られた“ローカル・ルール”は、大人になっても意外と影響を及ぼしてくるようです。
たとえば、田舎に生まれた人は、田舎に帰ることにより、子ども時代に感じていた安らぎや自由な感覚を思い出すことがあります。
それは、子ども時代にやり残したことやできなかったことを、埋め合わせているようなものなのかもしれません。あるいは、あの時代の父や母の思いを、いま、大人になった自分が理解しようとしていることなのかもしれません。
幸せの形は人それそれぞれ違いますが、私たちは自分が暮らす環境に影響を受け、また、子どものころに身近にいた大人の幸せの形にも影響を受けながら自分の幸せのあり方を探っているようです。
また、逆説的なのですが、あなたに合う地域というものも存在します。
日本にいるときは自分を殺し、まるで息がつまるような毎日を送っていた人が、アメリカに留学した途端、とても生き生きとしはじめたというような例はとてもたくさんあります。
あなたの心がリラックスできる場所もきっと存在することでしょう。いわば、あなたにとっての約束の土地を求めてみるのもいいのかもしれません。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!