服装がつくるイメージ

こんにちは、平です。

夏は恋の季節だとよくいわれます。

たしかに、着る服が薄くなればなるほど、心も開放的になり、恋にも落ちやすくなりますよね。

心理的に見ていくと、私たちがふだん身につけている洋服は、自分の肉体を隠すとともに、自分のイメージをつくるために必要なものといえます。

これは、“ペルソナ”とよばれる、心の仮面とよく似ています。

私たちは、自分が人からよく見られるようにと、いろいろな人格を表現しますが、その一つひとつが、いわば仮面のようなものであるわけです。

よくよく見てみると、あなたの気分とあなたの着る服というのは、密接なつながりをもっているようです。

たとえば、家に帰ってビジネススーツを脱ぎ、パジャマがわりのスウェットに着替えると、急にだらしない人に変わったりすることが、あなたにもありせんか?

以前、テレビで“干物女(ひものおんな)”と呼ばれる女性が主人公のドラマがありました。

家の中ではトイレに行くとき以外はほとんど動かず、自分の半径2m以内にテレビやエアコンのリモコンをおき、雑誌や新聞を積み、お菓子を並べ‥‥という、めんどくさがり屋の女性のことです。

でも、このような人だって、いったんビジネススーツに着替えると戦闘モードに入り、心のもち方も変わっていくようです。

ココ・シャネルは、シャネルスーツという、機能的かつ美しいスーツを女性たちに届けることで、それまでの、「女性はなにもせずに上品に座っていればいい」というイメージを変えたといわれます。

あなたにとっても、それぐらい、身につける服やアクセサリーの嗜好が思考パターンにも影響を及ぼしているようなのです。

私の昔をご存じの人は、今の私を見ると、とてもビックリされると思います。それは、最近、着ている洋服がとても派手だからです。

私は、いまのように、人に見られる仕事をする以前は、洋服にはまったく興味がありませんでした。毎日、同じような服を着てもまったく気にならず、普段着と外出着の区別もあまりなく、家にある服を適当に着ているだけだったのです。

私の場合、人に見られる仕事に就き、だんだんと意識が変わり、それによって、服の嗜好も変わってきました。

逆説的にいえば、服の嗜好を変えることによって、意識も変わるということが、あなたにもきっとあるはずなのです。

日本では、学生の間は制服がある場合が多く、みんなが同じような格好をしています。そして、多くの人は、この制服を卒業し、好きな洋服を自由に着られるようになるとき、すごく開放感を感じるといいます。

すると、いままでは制服の下に隠れてまったく見えなかったその人の個性が自由な服装とともに表現され、その人らしさがどんどん見えるようになってきたりします。

ただし、性格的に引っ込み思案な人は、どうしても地味な洋服を選んでしまったりするようですね。

それで思い出したのですが、昔、私どものスクールの受講生たちが、何人かのグループで百貨店などに行き、それぞれ、自分ではなくいっしょに行った友だちに洋服を選んでもらい、試着し、写メに撮るというゲームをしていたことがあります。

ふだん、自分ではけっして選ばないような服を着るという経験ができるわけですね。それによって、後日、写メを見ながら、いままでの自分のイメージとは違う洋服を買いにいくという例もたくさんあったようです。

あなたもこの夏は、自分のイメージを少し変えてみませんか? とても、シンプルでかんたんな方法です。

ちょと派手なワードローブやちょっとセクシーなドレスを来てみると、あなたの気分は変わり、そして、あなたのイメージもきっと大きく変わるはずです。

では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。