姉の性格について

相談者名
なな
はじめまして。どうぞよろしくお願いします。
私(28歳)の姉(35歳)についてのご相談です。
私は4人兄弟で、姉が長女、私が末っ子で間に2人兄がいます。
私は姉と7つも年が離れていましたので、子供の頃の記憶には年の近い兄と遊んだ記憶
ばかりで姉の記憶がありません。
私の中にある一番前の姉の記憶は、姉が高校に入学して間もない頃、母に対して「自分は本当はM高校に行きたかったのに、お母さんが反対したから、仕方が無くS高校に行った。お母さんのせいだ」とよく言っていました。
姉はいつも、何かを誰かのせいにしています。というか自分の人生の悪さをほとんど母のせいにしています。
私は昔よく姉と喧嘩しましたが、私が正しいと思っていることでも何を言っても無駄で姉の口には勝てず私はよく悔しい思いをしていました。私のすぐ上の兄も姉のことを嫌っていました。もう若い頃は姉のことが本当に大嫌いで、関わりあいたくないと思い、もし私が結婚しても絶対に住所すら教えたくないとまで思っていました。
しかし、姉も年を重ねるごとに少しづつまるくなり、今ではお互い結婚し、姉は2児の母となり、私も1人子供がいます。
お互い子供もいるので、時々行き来したり、どこか遊びにいったり実家に泊まったりしています。もちろん、少しまるくなったとは言え、今でも時々腹の立つことも言われますが、グッとこらえてなるべく反論しないように、相手にしないようにしています。
姉は子供を産んでからよく何かにつけて実家にたよって泊まりに行きます。1回行くとだいたい2,3日泊まります。その間姉は家事などは一切手伝いません。母は自分のこれからの人生が孫の面倒で終わるのがひどくイヤで、ひとたび仕事を辞め家にいれば毎日姉たちが来るのが心配で62才になった今でも働いています。母は仕事が終わってから姉たちの食事の支度をしたり、色々と世話をしているつもりですが、姉にいわせれば、「私は何もしてもらっていない。私が何か手伝えば文句を言うくせに。」とか、終いには、「私は子供のころお母さんに虐待された。お母さんは育児ノイローゼだった。自分の子供にはあんな思いはさせたくない。愛情をたっぷり掛けて育てる」などいうことをしょっちゅう言っています。口だけは大層立派なことを言うので結局最後は親と喧嘩をして帰ってきます。そんなことをもう何十回と繰り返しています。親と喧嘩をしても、また何か相談ごとがあっても、友達もあまりいないので週に何回も私に電話がかかってきます。つい最近も親と大喧嘩をしたらしく「老後の面倒なんか悪いけど絶対に見ないからね」とか「あの人(お母さん)が死んでも涙なんか出ない」とか「昔は早く死んで欲しいと思った」とか言っていました。私にとっては良い母なのでそんなことを言われると悲しくなります。涙がでます。そして姉のことを考えると暗くなります。どうしてこんな風になってしまったんだろう。
姉は長女ですから小さい頃から「お姉ちゃんなんだから…」と厳しく育てられたたとおもいます。その点私は末っ子で甘やかされて育ちました。父は家事育児などには一切協力せず、母は幼い子を4人も育てるのは大変だったことと思います。お母さんだって完璧な母親ではありません。時には一番上の姉にきつくあたったこともあったかも知れません。実際、子供を産んで母親になった姉がどうしてそういうことがわからないのか不思議です。姉は「お母さんは、あんなひどいことをした。こんなことをした。」と私に言いますが、それが事実であってもそうでなくても、そんなことを言う姉が悲しいです。いつまでも子供のころの体験がトラウマのようになっていて前に進めない。もっと明るく前向きに生きて欲しいです。このままでは姉は一生母を恨んで行くと思います。私がどうこう言っても「N子(私)にはわからない」と言われます。何かいいアドバイスがありましたらよろしくお願いいたします。
ちなみに父は全くもって頼りになりません。そして、姉はここ何年か夫婦仲が悪く(姉の旦那も今では一切家事育児に協力していません)離婚の話もちらほらでています。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
ななさん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございました。

ななさんはお母さん思いの方ですね。

お姉さんはどんな気持ちで子どもから今へと成長されたんでしょう。
弟や妹が3人いて、お母さん一人で四苦八苦してる中で、何を感じ、何を思ってこられたんでしょうね。
お姉さん自身、ご主人ともうまくいってないとのことですから、もしかしたら、ずっと自分の味方はいないと思っていらっしゃるのかもしれません。
それで、行き場のない怒りがついついお母さんに行き、ななさんへも勢い向けられるんじゃないかと思うんです。

彼女に何があれば、そんな風にならなかったんでしょうね?
せっかくですので、今日はそんなお姉さんの気持ちをずっと追ってみようと思います。
参考になれば幸いです。

第一子の心理として、二人目が生まれるまでは自分の天下ですね。
お母さんもお父さんも周りの人みんなの視線を一人占めします。
ななさんもお母さんですから、そのことは良く分かるんじゃないかと思います。
そこに二人目が生まれたとき、周りの目はどこに向いたように感じるでしょう?
そして、自分への愛情はどれくらいになったと思われるでしょうか?
心理的には、今まで全部自分に向いていた視線や愛情がすべて弟に向いてしまったようにお姉さんは感じていたのでしょう。
そして、もう一人弟さんが生まれ、最後にななさんが生まれ、自分への愛情はますます無くなり、その一方で「お姉さんだから」という言葉ばかりを向けられて、結果的に「私のことなんて全然愛してくれないんだ」という気持ちになったかもしれません。
そこでは弟や妹のことが羨ましいし、また、甘えたい気持ちがあってもお母さんは自分よりも小さい子どもの面倒に掛かりきりで全然自分を向いてくれませんよね。
お母さんからすれば、それは仕方の無いことだし、実際に手がかかるわけですから、愛情が無くなったわけではないんだけど、当の本人としてはどうしてもそう感じざるを得ないんじゃないかと思うんです。

そして、そこで甘えたい気持ちを我慢して、でも、甘えられない、甘えちゃいけないとしたら、「もう甘えたりなんて絶対しない!」と抑圧するほか無かったんだろうと思います。
もし、今目の前にいらっしゃるななさんのお子さんに甘えることを禁止したとしたら、どんな反応をすると思います?
それがお姉さんの場合は何年にも渡って繰り返されたわけですよね。
感情を抑圧するときに僕達が良く使うのは「怒り」や「嫌い」だったりするんです。
好きだったら苦しいし求めてしまう、だったら嫌いになろう!と思うわけです。
これは恋愛でも同じかもしれませんね。
だから、結果としてお姉さんとしては、お母さんを嫌いになるほか無かったのかもしれません。
好きで甘えたい気持ちを持っていたとしても叶えられないから、それは辛いことですよね。

でも、抑圧されただけで甘えたい欲求は無くなるわけではありません。
むしろ、常に甘えられる場所を無意識的に探してしまうようになります。
僕達は少なからずそんな経験を積んできているわけですが、その欲求はたいていパートナーに向けられることが多いですね。
でも、元々はお母さんなりお父さんから欲しいものをパートナーに求めても、欲しいようには得られないですから、そこでもまた不満を溜めてしまいます。
そこでやっぱり心理的にはお母さんを求めたくなってしまうんです。
でも、素直に甘えることなんてできませんから、僕達が良く使うのが「愚痴」「不満」「怒り」「嫌悪」「攻撃」などのネガティブな形です。
素直に「甘えたい」という変わりに「あんたが悪い」になってしまうんです。
なぜかというと、甘えたいと言っても過去に何度も拒絶されたわけですから、もう怖くて求められないわけです。

僕達は誰もどうでもいい人を怒ったり、けなしたりしません。
どうでもいい人は、やっぱりどうでもいいからです。
どうでも良くない人に対して、怒ったり、不満を言ったりするものです。

そんなところからも、お姉さんの本音はその辺にあるんじゃないかと思います。
実家に帰って来て2、3日泊まって行くお姉さん。
何もしない、何も手伝わない。
でも、それはお姉さんなりに甘えたいだけなのかもしれません。
それを「大人なんだから」と言われたら、きっと「これは正当な権利よ(だって、昔は全然甘えられなかったし、面倒みてもらえなかったんだから)」という態度を取られるでしょう。

そのもう一方では、ななさんに対して、お姉さんが嫉妬してるところはありますよね。
お姉さんが甘えたい気持ちを我慢している時に、甘えていたような感覚もあるかもしれません。
実際は甘えてなくても、赤ちゃんだから何もできなくて色々面倒見てもらいましたよね。
それを見たお姉さんに嫉妬心が芽生えるんです。

頭ではそんなこと仕方のないこと、と思うんでしょう。
でも、感情が納得できないんですよね、自分が我慢している分だけ。
そして、我慢していっぱいいっぱいになればなるほど、誰かのせいにするほか無くなります。
私は正しい。だとしたら、間違っているのは奴らだ、という風に。

お母さんだって別にお姉さんを放って置いたわけでもないと思います。
お父さんは面倒見なかったけど、それは誰に対しても同じで、その代わりに家族を育てるためのお金を稼いできてくれました。
ななさんだって、小さいから面倒見てもらわなきゃいけないし、お姉さんへの宛てつけのつもりで甘えてたわけではないでしょう。
そして、お姉さんもまたそんな心の動きがあって、あんな態度を取らざるを得なかったのかもしれません。

そういうわけで、誰もそこでは悪くないし、誰のせいでもありません。

そういう気持ちでお姉さんを見てあげて欲しいと思います。
まずはそこから。
言葉や態度ではなく、そのお姉さんの気持ちに注目してあげてください。
お姉さんの態度の中に、お姉さんのすごく寂しくて、我慢ばかりしている小さな女の子が見えてくるかもしれません。

そういう見方ができるようになると、不思議なことにお姉さんの態度も少しずつ変わってくるでしょう。
自分が受け入れられてる、許されている、と感じるから。
そして、それがななさんの家族みんなに広がったとき、お姉さんは自分の実家に居場所を作ることができるでしょう。それは本当に30数年振りに。
そのとき、初めて安心して家を出て新しい家族を作れるようになるのかもしれません。

家族の繋がりを学べるチャンスですね。
頑張ってください。
そして、家族みんなで色々と話し合って見てください。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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