ミミさん、こんにちは。初めまして。 今回、ミミさんのご相談を担当させていただきます、三枝みきと申します。 どうぞよろしくお願いいたします。ミミさんは「投影」という言葉をご存知でしょうか? 「投影」とは心理学の基本的な考え方の一つで、対象物に自分自身やその感情、または知っている誰かや何かを重ねてみてしまうことを言います。 たとえば道端にたった一輪だけ咲いている花を見て、「一人ぼっちで寂しそう」と思う人はかつて一人ぼっちだったり、寂しかったりした記憶があるのかもしれませんし、「こんなところでたった一人で頑張っていて偉いね」と思う人は、ご自身もそんな風に今まで頑張って来たのかもしれません。 何にどんなものを投影するかは、人それぞれ、十人十色です。 人が一人いて、目の前に何らかの対象(人でも物でも)あれば、そこに「投影」というものが起こります。 私たちは大抵いつも、「投影」というフィルターを通して目の前のものを見ているので、同じものを見ても、同じ出来事を経験しても、人それぞれ感じ方や受け取り方が全く違ったりするのです。 どうしてこんなことを、長々と説明したかと言いますと、ミミさんのご質問にも。ミミさんご自身の「投影」というフィルターが大きく反映しているように、私には見えるからです。 そして、それを踏まえたうえで「なので怒ってるということは真実だからとしか思えないのですが、それ以外の見解もあるのでしょうか?」という問いにお答えすると、私の答えとしては、「はい、そうです」というものになりますね。 さて、それではこのことについて詳しく説明をしていきますので、しばらくお付き合いくださいね。 まずひとつ、ミミさんの「投影」について、ご説明しますね。 >人は誰かに図星というか本当のことや気持ちを言いあてられると うろたえたり怒ったりするものなのでしょうか。 >逆に当たってもいないような思い込みで決めつけられたようなことを 言われても怒ったりするものなのでしょうか。 >本当に違うなら逆に怒らないような気がしてならないのです。。 (聞かれてることがあまりにもバカバカしいと感じて怒らないのではと思います) ここでミミさんに伺いたいのですが、ミミさんは「図星というか、本当のことや本当の気持ちを言い当てられ」ると狼狽えたり、怒ったりしたくなるのでしょうか? また、「逆に当たってもいないような思い込みで決めつけられても」怒りたくなりますか? 私はたぶん、ご相談の文章に書かれているように、ミミさんの場合は本当に違うことを聞かれると「あまりにバカバカしいなあ」と感じてしまい、怒る気にもなれない感じなのだろうなと思ったのですが、どうでしょうか? 人は大抵「こういう時、自分ならこうする、こう感じる」というものがあると、周りもそうなのだろうとなんとなく思いこんでしまうものです。 でも、世の中にはたくさんの人がいて、それぞれ様々な価値観や感じ方、ものの見方をしています。 自分だけの知識や常識では、どう考えても理解できないような人もいたりします。 それがいいか悪いかは別として、世の中にはミミさんと違った感じ方や物の見方をする人は大勢いるはずです。 ですから、こう考えてみてください。 「私はそうは思わない(感じない)けれど、この人はそう思う(感じる)んだな」 つまり、ミミさんなら事実と違うことを言われても「バカバカしい」と感じるし、怒りは出てこないかもしれませんが、人によってはそれですごく腹が立つ人もいるいということなんです。 それともうひとつ。 ミミさんの中には「付き合っている相手にだけ、特別に優しくしたい」という思いや、「人は特別な相手にだけ、特別優しくするべきだ」というような考えがあったりするのでしょうか? だとしたら、下の文章のような反応も納得です。 >例えば付き合ってる彼(彼女)が別の人と仲良くしたり、自分に接してくれているような優しさを別の人に出していたりすると、好きなのでは?とか興味があるのでは?と不安になる時があります。 そうゆう状況になるとつい「○○が本当は好きなのか?」と聞いてしまいます。 「自分なら、好きな相手にだけ特別に優しくする」と普段から思っていらっしゃるなら、そう思いますよね。 そして、自分以外の人に特別に優しくしている彼を見たら、「あの人のことが好きなんだ」としか思えなくて、すごく辛くなってしまっても無理からぬことかと思います。 でもね、それは違うんです。 私なんかもそうですが、大事なひとには結構ぞんざいな扱いをして、それほど親しくない人には丁寧に接する、という人もいるんです。 どうでしょう、びっくりされましたか? 私の場合はですけど、じつは一番心を許している親友に、かなりぞんざいな扱いをしています。 でもそれってね、じつは「そのくらいで壊れるような関係ではない」とお互い思っていて、信じあえているからなんですね。 ある意味、それは私の彼女への甘えでもあります(笑)。 でも私にとっても、彼女にとっても気を遣わなくていい、何でも言いたい放題言える関係性は、お互いとても楽で、すごく気持ちがいいものなんですよね。 逆に特に親しくない人だとそこまでの信頼関係を築けていないですし、私自身、できるだけ丁寧に接していきたいなと思います。 つまり、店員さんがお客様を丁重に扱うように、遠い間柄の人には特に丁寧に接する、という考え方もあるということです。 ちょっとズレたかしれませんが、こういう考え方をする人もいるんだなーくらいに思っておいていただければ。 それともうひとつ。とても大事なこと。 >だいたいは怒ります。「そんなことあるはずがない」「全然違う」とか。 >でもムキになったり、怒ると、あながちハズレではないんだなと思ってしまいます。 そしてだんだん不安が大きくなって、会うたびに聞いたりすると、違うことを言われ続けるから本当にウザいと言われます。 ここで相手が怒ってしまうのはね、じつは、「ミミさんが相手の気持ちを全く信用できていないから」なんです。 付き合っている彼からしたら、ミミさんのことが大好きで、とっても魅力的だと思っているからこそ付き合っているのに、何度も「本当はその人のことが好きなんじゃないの?」と訊かれるのは、ミミさんに自分の気持ち(愛情)を疑われている」、と感じて悲しくなってしまうんですね。 よく、心理学では「怒りは感情の蓋」などと言われます。 彼が怒ってしまうのは実は、その悲しみを感じたくなくて。「怒り」という大きな重しで感情を抑圧してしまうからなんです。 つまり、彼の感じている感情は本当は「これほど愛しているのに、どうして僕の愛を信じてくれないのだろう」という悲しみと、それを押さえつける大きな怒りなのではないでしょうか。 彼がどうでもいい人に優しくするのは、何か彼なりの事情があるからなのでしょう。 どんな人からでも嫌われたくない、という人なのかもしれませんし(ミミさんは好きでも何でもない人からは好かれなくてもいい、とお思いなのではないですか?)、いつ、いかなる時にも人に優しくありたい、というような信念をお持ちの方なのかもしれませんね。 でも、どんな思いや事情があろうと、彼がそう言って怒るのであればそこを信じてあげることが、ミミさんと彼のために一番いいことなのだと思います。 もちろんん、そこを信じていくには、自分自身が彼から愛されるにふさわしい存在である、と信じていくことや、じぶんに幸せを許していくことなどが必要になるかもしれません。 でも、それは決してできないことではないはずです。 ただ、そういったことは一人で取り組むのはなかなか大変だと思いますので、カウンセリングを使ってみることもいいかと思います。 よろしければ、初回無料の電話カウンセリングもございますので、ご利用いただければ嬉しいです。 以上、長くなりましたが、この回答が少しでもミミさんのお役に立てれば幸いです。 本日はご相談、ありがとうございました。 ミミさんの疑問が解消し、楽しく幸せな毎日を過ごす事が出来ますよう、心から応援していますね。 三枝 みき |