別れて欲しいのです

相談者名
なとと
夫とは付合って6年目に結婚し、今月で丸5年になりますが、離婚を前提に昨年7月から別居してます。私は経済的にも自立しており子供もいません。両家族も仲がよく、金銭的な問題もありませんでした。原因は一言では表せないけど、きっかけは私が2年前から別の男性と付合うようになり、1年前に夫に分かったことで、私から離婚を切り出しました。夫は「最終的には離婚になるだろうけど、今は気持ちが混乱していて何も出来ない。気持ちが整理できるまではしない」と言い続け、話し合いはほとんど進みません。もちろん彼の言い分はわかります。ただ結婚のきっかけもうつ症状を出し始めた彼を私が支えることだったり、私が2歳年上で常にリードを取ることを期待されていたことや、そんな中で自分が他の男性をひそかに頼ることでバランスを取り出していることに気がついた時点で彼とは離婚したいと思い始めていたことなど、私の言い分もあります。でも問題の焦点は私の不倫にあたってしまって、私の言い分は聞いてもらえません。それにそれらは言い立てるほど彼は拒否反応を示すだろうし、結局理解されないだろうとも感じます。知合いの弁護士には調停の申し立てを勧められたけど、両家族の期待もあり、今は話合いでの決着にのぞむような状況です。でも、どうやって話を進めたらいいのか、相手とどう向き合えばいいのか分からず途方にくれている間に時間が過ぎていきます。真摯な態度を取ろうとするほど相手を傷つける方に向かってしまうし、相手は自分の殻に閉じこもったらそう簡単には出てきてくれません。これまでの生活の中でもそうであったように。どうしたらいいのか分からなくて苦しいです。自分勝手な話ばかりですみません。でも何か、考えるきっかけが欲しくてメールしました。
カウンセラー
根本裕幸
なととさん、こんにちわ。
根本と申します。
ご相談ありがとうございました。彼のことをリードすること(ある意味では面倒を見ること)や、彼のために骨を折ることに慣れてしまったのかもしれませんね。
今ご主人に対して、離婚の思いを抱きながらも、踏み込めない背景には、いつもご主人を助けようとしてきた、守ろうとしてきた、そんななととさんがいらっしゃるのかもしれません。

僕には、なととさん離婚を考えるに至る自分自身の態度と、今、離婚に向かおうとする態度が同じスタンスになってしまっているようにお見受けします。
つまり、結婚するのと、離婚するのでは全く方向性が違うのだけれど、同じ方法でアプローチしようとされてる感じです。

そこではやり方を変えてあげる必要があるのではないかと思います。

別の男性とお付き合いし、彼に離婚の意志を伝えた時点で、もう十分彼は傷ついていますよね。
彼に気遣い、支える方法で一緒にやってきたとしたら、それが癖になってしまい、彼を傷つけることをこれ以上避けようとしてしまうのかもしれません。

でも、そうして彼を裏切ってしまったような罪悪感からは逃れようもありませんから、向き合っていくことがベストではないでしょうか。
それはつまり、自分がしてしまったことを謙虚に受け入れる姿勢です。

そこではもちろん、お互いのご両親に迷惑をかけること、また、今お付き合いしている彼にも忍耐を強いることをもう一度きちんと自覚することが必要です。

ただ、別の見方をすれば、ご主人に対してまだやり残したことがあるのかもしれません。
助けようと思って一緒になったのに、助けられずにむしろ傷つけてしまったと思えば、そこでは強い無力感を背負い込むことになります。
そうすると、もう彼とは一緒にやっていけないと思っても、その無力感(あるいは罪悪感)と向き合うのが怖くて、別れることを選びきれなくなってしまいます。

また、私の支えが必要なご主人と、私を支えてくれる彼氏と、二人いてちょうど自分の中でバランスが取れる状態になってしまっているとしたら、やはり別れ切れないでしょう。
どちらかを失うことで自分のバランスを崩してしまうことになりますからね。

そうした心理的な背景があるとすれば、どこかしらに踏み切れない、納得できない部分を自分の心に抱え込むことになりますから、自分では望んでいないはずの苦しい状況が続いてしまうようになります。

ですから、こうした状況では、ご主人の問題としてみるだけでなく(もちろん、ご主人自身にも問題はありますが)、自分自身が「別れを選べないのはなぜ?」という視点で見つめてみることをお勧めしたいと思います。

もし、本当に離婚することを選ばれるのならば、きっと調停でも、離婚裁判でも、踏み切ろうとするものだろうと思います。
どんな事情があろうとも、何かしら自分の進みたい方向に障害があるとしたら、それは相手だけでなく自分自身の問題として捉えてみると、より解決しやすくなったり、その方向性が見えやすくなったりします。

長い間苦しんで来られたようですから、早く楽になりたい気持ちも強いかもしれませんが、今一度、自分自身を向き合ってみましょう。

参考になりましたら幸いです。

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