12月も半ばになりました。もう年末ですね。
忘年会シーズン真っ只中!という方も多いのではないでしょうか。
忘年会の起源ははっきりとはわかっていないそうなんですが、どうやら、室町時代の皇族の文献に、年末に開催した宴を「としわすれ」と表現したことが起因しているようです(諸説あります)。
忘年会とは、その年の苦労を忘れるためにする宴会のこと。
「苦労を忘れる」というのは、ある意味「過去を手放す」ということではないでしょうか。
「古いものを手放して、新しいものを受け取る準備をする」という意味では、大掃除もそうですよね。そんなふうに考えると、日本の年末は「手放す」ことを積極的にしているのかもしれません。
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カウンセリングでも、「手放しましょう!」というお話はよく出てきますよね。
私は昔はこの「手放す」という感覚がよくわかりませんでした。
特に「手段を手放す」ということは、もっとよくわかりませんでした。
昔の私は、何でも自分の力でやり遂げたい!というタイプだったので、自分の知ってる方法以外の手段があるということを認めたくなかったのだと思います。
我ながら頑固というか… 負けず嫌いというか…(苦笑)
ですが、「手段を手放すとはこのことか!!」と気付いたきっかけがありました。
それは、沖縄に一人旅をした時のことでした。
その時の旅の目的は、沖縄の慶良間諸島にある、座間味島にダイビングのライセンス取ることだったんです。座間味島への交通手段はフェリーしかなく、海の状況によって当日フェリーが欠航することはよくあります。
ですから、座間味島に何度か行ったことがある人なら、那覇空港に着いてフェリーが欠航してることを知ってもさほど驚きません。その旅行の初日も、運悪くフェリーがが欠航しており、急遽那覇に1泊することになりました。
私は運転免許を持っていないので、観光するにも行く場所が限られてしまいます。携帯で沖縄観光のサイトを参考にした結果、電車とバスで行ける首里城と斎場御嶽(せいふぁーうたき)に行くことにしました。世界遺産めぐりです。
沖縄を観光すること自体が予定外なので、行き先は決めたものの、閉園時間と移動時間を考慮すると2つ行けるかどうかは微妙だったですね。
まぁでも行けるだろう、なんくるないさ~というノリで移動していたら、案の定、斎場御嶽行きのバスが目の前で出発したのです。
たしか… あのバスに乗らなきゃ行けなかったような気がする… と、呆然とバス停で出発したバスを見つめていたら、バスターミナルの外から男の人の声が聞こえました。
「お姉さん、どこ行くの?斎場御嶽?」
「もう今のバスが最終だよー!」
えっ!!!!!!と、驚く私。(気づくタイミングが遅いのは自覚しています。笑)
「おじさんのタクシーで連れて行ってあげるよ、乗りな!」
えっ!!!!!!と、ふたたび驚く私。
でもタクシーは高いよな…と思ったので、「そんなにお金がありません」と伝えたら、
「いーよいーよ!安くしてあげるから、乗りな!」
なんと、すごく値引きした金額で連れて行ってくれたのです。しかも、斎場御嶽の閉園時間30分前に着いたのです。(このあたりに、私の行き当たりばったり感を感じてください。笑)
おかげでその日は世界遺産めぐりを楽しみ、次の日は無事フェリーに乗って座間味島へ行くことができました。そして無事、ダイビングのライセンスも取得できました。
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私がもし、沖縄での世界遺産めぐりを「交通手段は電車とバスだけ」「タクシーは使ってはいけない」と手段にこだわっていたならば、絶対に斎場御嶽には辿りつくことはできませんでした。
もちろん、手段にこだわることは悪いことではありません。
ですが、もし、私のように「斎場御嶽に行きたい!」というように、手段以上に大事な目的があるならば、手段にこだわることをやめた時、想像もしない方法で目的や目標、夢は叶うのかもしれません。
あなたが叶えたいことは、どんなことでしょうか。
どうか、来年その願いが叶いますように。
より良い一年になりますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。