何かはじめるのが恐い

相談者名
トーテムポール
いつもたくさんの心理学の読み物を日々サプリのように読ませていただいてます。読んでいるとあったかい気持ちになって、肩の力がすっと抜けます。ありがとうございます。前々から一度カウンセリングを受けたいと考えています。まずこちらの相談の方におじゃましてからと考えて投稿させてもらいました。
私は小さい頃からとても引っ込み思案で後ろ向きな性格で、自分の意思で何かを一からはじめるということはなく、環境が整ってから流れにのって少しずつ自分がやりたいことをやってきました。
でもちょっと思うように行かなくなり、今まで進んでいた道をいったん降りるような形になってしまいました。それからは何かをはじめるのが恐くて仕方なくなりダンゴムシのように萎縮しています。この状態からシフトできるアドバイスがありましたら教えていただきたいです。
カウンセラー
中原謙一
トーテムポールさん、はじめまして。

私は、中原謙一と申します。どうぞ、よろしくおねがいします。

いつも、私たちのサイトを見てくださってありがとうございます。
そして相談コーナーへの投稿もありがとうございます。

トーテムポールさんからのメールを読ませていただいて、私が感じたこと
なのですが、トーテムポールさんがとても堅実でしっかりした考えを持って
いて、そして日々自分を鼓舞しながら頑張りつづけてきた人ではないかな、
という事です。

そして、読む相手への配慮もしっかりとできていて、周りの人に対する気
配りもできる暖かい優しさにあふれた方ではないかな、と感じました。
だからもし、トーテムポールさんが友達や仲間の一人であれば『信頼でき
る人・任せられる人』と私なら感じるでしょうね。
これは多分、トーテムポールさんを囲む皆さんが同じように感じている
『トーテムポールさん像』ではないかな、と思います。

>私は小さい頃からとても引っ込み思案で後ろ向きな性格で、自分の意思
>で何かを一からはじめるということはなく、環境が整ってから流れに
>のって少しずつ自分がやりたいことをやってきました。

先ほど挙げた、みんなが思う『トーテムポールさん像』とは全く逆に、当
のトーテムポールさんご自身は『自分像』と言うのを次のように思っては
いないでしょうか

?例えば

☆他の人が思う『あなた像』
・失敗のないように着実に物事を準備する”慎重な人”
・何か物事を進める時にも周囲への配慮を怠らない”信頼できる誠実な人”

☆自分が思う『自分像』
・リスクを考えすぎてしまう”後ろ向きな姿勢のタイプ”
・自分で進められず、周囲の事を気にしすぎてしまう”引っ込み思案なタイ
プ”

このように同じ特徴を言葉で表現するにしても、読んで見ると分かるよう
に、受ける印象にもこれだけの違いがあるんですよね。

もしかしたら、トーテムポールさんは、例で挙げた『自分像』のような厳
しい言葉を自分に呼びかけ続けてはいませんか?

自分に厳しいマイナスな言葉をかけてしまうと、何をするにも、さらには
何もしない事にも<禁止のブレーキ>を自分で自分にかけてしまうような
ものなので、誰でも足がすくんでしまうかもしれませんね。

そんな気持ちでずっと過ごしているのって、とても辛いのではないでしょ
うか。疲れすぎて動けなくなってしまっても、それは自然な事なのかもし
れません。
だって、自分の行動の1から10までずっと『ダメ出し』を言いけている
ようなものですからね。

もうそんなに自分に厳しくしたり、頑張りすぎたりしなくてもいいんです
よ。

>でもちょっと思うように行かなくなり、今まで進んでいた道をいったん
>降りるような形になってしまいました。それからは何かをはじめるのが
>恐くて仕方なくなりダンゴムシのように萎縮しています。

人はごくごく小さい頃から『成功体験』というのを重ねる事によって、自
分なりのやり方と言うのを作っていくことがあると思うんです。

<成功体験のプロセス>
『過去に、同じような状況でこんな風にしたら成功した・幸せだった』

『だから、今回もこんな風に対応したら大丈夫かもしれない』

それと同じように『失敗体験』と言うのもまた、自分の今後のやり方を決
めて行くときの判断材料になってしまうこともあります。
<失敗体験のプロセス>
『こうしたら失敗した・傷ついた』

『だから、今後は二度とあのやり方をしないようにしよう』

今のトーテムポールさんの場合は、今までやってきた『成功体験』のやり
方が上手く行かなかったように感じられてしまって、そのやり方が『失敗
体験』のように感じてしまってはいないでしょうか。

今まで成功してきたやり方で失敗してしまった時って、初めて失敗する時
よりももっと、本当に何をするのでも怖くなってしまうと思います。それ
は誰でもみな同じだと私は思います。

だから、今の自分の気持ちや心をまずはトーテムポールさんが『ダメ出
し』しない事を提案したいと思うんです。

今は、どんなやり方をしたらいいか探してみる時なのかもしれません。
または、新しい道に進んでいくために、ちょっと休憩が必要な時なのかも
しれませんね。

ジャンプをする前って、立ち止まって足をまげて、姿勢をいったん低くし
て、ひざと脚に力を溜めますよね。それと同じようにね。

ところで、本当の失敗ってどんな事か分かりますか?

それは『失敗した事に気がつかない失敗』です。
ですから『失敗した』と気がついている段階では、まだ『失敗してはいな
い』のです。

言葉を変えて言うなら『ちょっとやり方を変えたら良い』だけなのかもし
れません。

でも、やり方を変える時にしても、自分に対して『ダメ出し』の言葉をか
けてしまっていたら、何も思いつかなくなってしまう事もあると思います。
あれもダメ。これもダメ。何も思いつかない自分もダメ。
そんな風にね。

そんな時は、自分が今日できたことを毎日3つ見つけてみるといいと思い
ます。
例えば
・朝起き上がることができた。
・近所の人に挨拶をする事ができた。
・ちゃんと目的地までたどり着く事ができた。

当たり前すぎますか?いえでも本当に、こんな風に簡単な事でいいんです。

今は簡単な事って感じられるかもしれませんが、実はこうした『当たり前
になっている事』というのも、最初は出来なかった事なのです。
つまり、トーテムポールさんが今まで生きてきて『学んできたからできる
ようになったこと』なのですから。

でも、多くの人は『できること』には当たり前すぎて目を向けることをせ
ず、『出来ないこと』ばかり見えてしまっているような気がするんですよ
ね。
出来ないことばかり見ていくよりも、自分に何ができるのかを見ること。これが自分
を幸せや成功へと導くエネルギーにもなると私は思います。

でも、こんな事だけではなく、もっと高度な事で、トーテムポールさんが
『できる事』を他の人や私からは100個は見つけられるのではないかと
思うんですよね。

トーテムポールさんが今まで生きてきた時間。そこにはいろいろな小さな
物語がいくつも集まって1つの大きな物語を作ってきているのだと思うん
です。

その物語には、実はまだトーテムポールさんが気がついていない『才能の
物語』や『成功の物語』『幸せな物語』が隠れているのではないかと私は
強く感じるんです。

その隠れている物語をもっと引き出して輝かせてみませんか?
きっと才能豊かなトーテムポールさんなら、それができると思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
トーテムポールさんの人生がもっと楽しくなるための参考になれば、幸い
です。
ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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