マリッジブルーから過呼吸に。

 

相談者名
大阪に住む花といいます。
2年前に血液の癌にかかりました。
抗がん剤治療にも耐えて今は定期検査だけになりました。
そのころから付き合っていた彼との結婚も決まり
幸せな毎日のはずなんですが結婚が確定したあたりから
生理が止まったり情緒不安定というかうつっぽくなり
死にたくなったり毎日悲しくて本当に危ない状態でした。
そのあたりから過呼吸もでるようになり夜中に目覚めてしまいます。
最近ではまたなったらどうしようと不安になり昼間も出るようになりました。
担当医に安定剤ももらいましたが薬は抗がん剤で十分苦しんだので
飲みたくないのでどうしてものときにしか飲んでいません。
担当医はマリッジブルーじゃないかとのことですが
マリッジブルーとはどういったかんじのことを言うのでしょうか?
嫁ぎ先は北海道ですし癌の再発を抱えているので
他の人よりもマリッジブルーがひどくでているんではないかとのことでした。
母親からの虐待を受けていたこともあり家族の愛というものがわかりません。
彼のことはとても好きです。
彼でいいのだろうかという不安はそれほどありませんが
慣れない北海道での生活と癌への不安、
家族ができることへのうれしさもありますがそれ以上に不安のほうが大きいです。過呼吸やうつっぽいのから抜け出すために
アドバイスをもらえたら嬉しいです。
カウンセラー
高橋大
花さん、はじめまして。高橋 大と申します。
ご相談ありがとうございます。壮絶な2年間でしたね。きっと僕には想像も付かないような過酷な日々だったの
でしょう。そして、それを乗り越えた上に彼との結婚が決まったのですよね。
心から、おめでとうございます!と言いたいです。

ですが、状況とは裏腹に花さんの調子が悪くなってしまっているのは、もったい
ないことですね。この状態を抜け出すきっかけを差し上げられたら幸いです。

マリッジブルーと言われたそうですが、こういう症状が出たらマリッジブルーだ
という具体的なものはありません。
抽象的に定義づけるとしたら、結婚を目前に控えた人たちが、環境の変化や新た
な状況(人間関係・生活習慣など)を自分の意思で選ぶことにより、それが原因
で精神的に不安定になる状態、といったところでしょうか。
そういった意味で言うと、花さんはマリッジブルーなのかもしれませんね。

結婚というのは人生における大きな決断の一つだと思います。
人によっては、清水の舞台から飛び降りるかのような勇気が必要だったりするか
もしれません。でも、それでもパートナーと共に人生を歩みたいという強い思い
があるからこそ、決めることができるのでしょう。そして、大きな喜びを感じる
ことができるのだと思います。

どうも、不安や怖れを通り越すと喜びがあるのが、自然の法則のようなんです。

花さんには、いろいろな不安がおありなんでしょうね。
体のことや、今お住まいの土地から遠く離れたところへ嫁ぐこと、慣れない生活
など、多くのことが心をよぎるんですよね。
そして同時に、怖れもたくさんあるようです。

母親からの虐待は花さんにとって、自分が愛されるということを否定するかのよ
うな、大きな心の傷であることでしょう。そこは痛みをもたらすのと同時に、愛
を求めてやまない部分なのだと思います。それは花さんにとって、とてもナイー
ブな部分であるはずです。

幸せを感じるということは、かつての「愛されなかった私」が形を変えていくと
いうこと。それはいろいろな意味で、とても怖いことかもしれません。
蛇足ですが、過呼吸は無意識に怖れを強く感じると起こる状態です。

この状況を変えていくにあたって一番大切なのは、彼に心から委ねるということ
だと思います。
花さんは既に、彼のことをちゃんと信頼していることでしょう。それは問題あり
ません。でも、自分の良いところも悪いところも全部ひっくるめて受け入れても
らう、委ねてしまうというのは、なかなか難しいことではないでしょうか。

全てを受け入れてもらえた、と頭ではなく心で感じられた時、安心感が花さんを
満たすことでしょう。
彼のサポートが、花さんにとっての一番の安定剤になりうるはずです。

不安も怖れも、一緒くたに彼へ委ねられるといいですね。

花さんが幸せになれるよう、応援しています!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己イメージの変革・男女関係・人生の目的 を探す、などの分野を得意とする。 心の力学をわかりやすく説明する理性的な側面と、多くの臨床経験を通して培った直感的な把握能力をもってするカウンセリングに定評がある。 長期的な支持を受けることも多く、長い目で見守るスタンスを重視している。