不倫本能

相談者名
めぐ子
結婚して22年、授かり婚で3人目のこを妊娠中の浮気が発覚子育てと同居の疲れで夫に対して素っ気無く接することに寂しかったと誤りました。
その後も裏切りと不倫が続き昨年末には結婚指輪も外され返してもらえませんでした。そんな夫に別れを要求して帰ってきた言葉が、可愛い女性を見てその気になるのは男の本能で据え膳食わぬは男の恥。何度も浮気と裏切りを繰り返す夫の馬鹿げた一言に心底腹が立ち呆れ疲れ果てました。そして今月
幾度と繰り返す浮気の中で初めて不倫相手にメールを送りました。
当然彼女からの返信に烈火の如く激怒されました。妻の壊れた心は置き去りで若い彼女を気遣い自分勝手な御託を並べ酷い暴言を吐かれました。
不誠実な夫の顔を見るだけでイライラして嫌味な言葉を投げてしまいます。
このまま一緒に居てもお互い傷つけ合うだけ別れて欲しい。夫は否だ別れない愛してるのは君だけだ他の女は唯の遊び相手なんだ快楽だけの関係だから解って欲しい俺は君と別れたく無いの一点張りで話を受け入れてくれません。冷たく素っ気無い態度で接するから外に悦びを求める気持は理解できます。でも度が過ぎる夫に私は家政婦じゃない心を持つ女なんだと叫びたくなります。涙に暮れる生活に何の活路も見出せません冷えた心の拠り所さえ無く生きてるのが辛く苦しいから開放して欲しいのに。
結婚の誓いとは何でしょう?貞操を守る義務も含まれているはず?
カウンセラー
三島桃子
めぐ子さん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

この状況はめぐ子さんとしては腹が立ってしょうがないですよね。

もうやり直せない、とはっきり思うのであれば、調停などで何が何でも離婚に持ち込む、ということが必要かもしれないですね。エネルギーのいることですが、今後のご自分のために離婚が一番いいと思えたら、やはりがんばるしかないですよね。

とはいえ、今は気持ちも混乱しているところがあると思いますし、心の整理が少しでもできれば、今後どうするにしろ、決断がしやすくなるかと思います。

ご主人が浮気した、という場合、ご主人が夫婦関係の中で寂しい思いをしていて、それが浮気につながった、ということがとても多いですね。

めぐ子さんのように子育ての方に奥さんの気持ちがいっていて、あるいは、奥さん自身がもともと抱えている悩みがあって、悪気はないけどご主人の方に心をあまり向けていなかった、ということが背景にある場合がほとんどです。

「でも、いくら寂しくても浮気という一線を越えることをするのは許せない」と思うのは自然な気持ちだと思います。

ただ、私の経験上、浮気の後で修復したケースでは、奥さんが「私も夫に寂しい思いをさせていた」と反省し、考え方、態度、行動を変えているんですね。

女性の方が我慢してあげているように見えるかもしれませんが、いろんなご相談を受ける中で見えてきたことは、女性側もご主人から見ればかなりひどいことをしていたりするのです。自分の行動というのは、自分にとっては当たり前ですし、自分の中では理由があり正当化されているので、相手から見た時どれほどのことをしているのか、案外わかっていなかったりするんですね。

こんなことを聞くとめぐ子さんとしては、「では私が悪いというの?」と思うかもしれません。

いい悪いではないんですね。

ただ、誰でも、自分から見た世界というのは、自分の都合にいいように見ている部分が思っている以上にあるので、客観的に見ないと問題の本質は見えない、ということです。

心理学的に言うと、「相手の姿は自分の姿」なのです。これを「投影」といいます。詳しい説明はここでは省きますが、根拠のある理論です。

ええ?!あの夫の、自分勝手な理屈を立てて浮気を正当化している姿が、私?あり得ない!このカウンセラー何言ってるの?!

と思われるのではないかと思うんですが、でも、です。『自分勝手な理屈を立てて、自分の行動を正当化している』ということは自分にもなかったかな?と考えてみていただけたら、と思います。

思い当たることがあったとしても、「でも、私の方はごくささいなことで、浮気のような大事ではない」と思うかもしれません。

ちりも積もれば山となる、ということわざがありますが…

結婚して20年ほどの間に、めぐ子さんがささいなことをたくさんたくさんやっていたとしたらどうでしょう。それが積もり積もった時、ご主人が今度は浮気という形で同じことをするようになったとしたら。量的にはめぐ子さんもご主人も同じかもしれません。

ええー、そんなの納得できない!と思ったとしても、まあ自然なことです。

このようなことを突然言われても、普通は受け入れられませんから。

うわー、このカウンセラー、大ハズレだわ!と思われてしまうかもしれません。私もこうやってズバズバ書くのは冷や汗ものです。

でも、この視点を持てると、ご主人とのことに限らず、めぐ子さんの人生がとても豊かなものになる、という確信があるので、こわごわお伝えしているのです。

ただ、今すぐに私がお伝えしたことを受け入れる、というのは、やはり抵抗があると思います。めぐ子さんは今かなり気持ちが追い詰められていると思いますし、いくら理論がわかっても、にっくきあいつ!という感情は燃え上がると思います。

ですから、何にしろこの人とはもうやっていけない、と思えば、離婚して、あるいは別居などをして、一旦気持ちを落ち着け、そこから自分の人生にしっかり向き合っていく、というのもひとつの道だと思います。実際、そういう方はたくさんいらっしゃいます。

めぐ子さんはこれまで、本当によくがんばってこられているのですよ。3人の子育て、ご主人の親御さんとの同居。それはそれは大変だと思います。すごいなあと心から思います。

めぐ子さんには素晴らしいところがたくさんあって、ただ一部、ご自分でも気付かずボタンの掛け違いになっているところがあるかも、ということです。そこを修正することで、人生がとても幸せになる可能性は高いと思います。

ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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