こういう感情や症状の治し方を教えてください。

 

相談者名
私は自分で何とかしようと悩んで本で調べた所、恋愛依存症(共依存)のような症状を感じます。恋愛をすると、最初は幸せで楽しいのですが
途中から、急に色々な不安を感じて、こんな幸せが続くわけないと思ってか?無意識にか意識的にか相手に嫌われるような事をしてしまう気がします。
また、相手の嫌な事(昔の恋人の話)(いつもと違う態度)(怒ったような強い口調)などで、とても気分が悪くなり主に吐き気、振るえ、めまいなど…感じます。それが続くと、食事も出来にくく、あまり眠れず、仕事も上の空になり
ひどく気分が落ち込んでしまい、休みがちになってしまい、とても困ります。最終的には、不安で自殺未遂的な事を繰り返してしまい、辛くなってしまいます。それでも彼が、そんな私を許して側にいてくれるかばかりを気にしてしまいます。ですが、そんな私の側にいつまでも居てくれる訳もなく、対応に困り疲れきっている相手をみて…今度も本当に私を必要としてくれる人ではなかったと勝手に納得して彼から離れ…とても寂しくて死にそうなのにどこか安堵感を感じている気がするのです。この何の意味も見出せない感情や行動は何なのでしょうか?
せっかく大切にしたい人が現れても…どうしても普通に相手を信用して思いやりを持ったお付き合いがしたいのに出来ないのです。どうしたら相手を信じる事が出来るのか分からないですし、正しい恋愛の仕方や、自分の感情のコントロールが分からなくて苦しいのです。でも、こんなひどい状態でも私と付き合ってくれた人は、私から離れるまで私を捨てる訳でもなく極端に責める事もなく優しい人達だったのですまた、私の父は暴力的で威圧的で自分本位の人で子供の頃は、いつも恐怖感しかない生活でした。
父がお金を入れないので、水商売をしたり性生活も乱れてました。でも母は、そんな私に優しく私だけが全ての人生でした。今は母と2人で一応明るく暮らしてるつもりです。 私さえもっと違っていれば、もっとに幸せな生活が送れると思います。何か治し方や、考え方のアドバイスをお願いします。
カウンセラー
池尾昌紀
Kさん、こんにちは。
池尾昌紀と申します。ご相談ありがとうございます。Kさんのご相談は、ご自身で書かれておられる、この言葉がとても大
切なキーワードになっていると感じました。
「とても寂しくて死にそうなのにどこか安堵感を感じている気がす
るのです。この何の意味も見出せない感情や行動は何なのでしょうか?」この気持ちは、いわば、「苦しさ(寂しさ)=安心」という方程式
が心の中にできているということですよね。
苦しい、寂しい思いなんかしたくないのに、その状態の方が安心す
るというのは、とても矛盾しているように思われるでしょうが、こ
うした時には、この方程式を使って自分の心を守っているともいえます。
つまり、あらかじめ「うまくいかないことを前提に心の準備」をし
て、その結果、うまくいかず寂しさが襲ってきた時には、「やっぱ
りね、うん、想定してた」という流れです。
こうすることで、辛い事もなんとか乗り切れるように、寂しくとも
心が潰れてしまわないように、心が守ってるんですね。もしそうだとしたら、どうしてこんな心の方程式を作ってしまうよ
うになったんでしょう。
その根底には、「私は幸せになれるはずがない」「私は幸せになる
価値がない」という無価値観が眠っているからです。

こうした無価値観は、幼い頃に親から愛情をもらえなかった時など
に生まれることが多いようです。
つまり、Kさんの場合、お父さんが暴力的で自分本位だったこ
とから、恐怖心しかなかったと語っておられるように、いつもそん
な状態だったら、子どもは「こんな風にひどい扱いを受けるのは、
私が悪いからだ」と自分を責めてしまいます。
親を責める前に。
それだけ子どもにとっては親は大きな存在なのです。

ですから、Kさんにお薦めしたいのは、すでにKさん自
身も気がつかれておられるように、幼少期のご両親との関係を見て
行くことが、今の問題を解決するカギを握っているともいえます。

こうしたケースは、実は「誤解」や「しかたのない理由」等が後ろ
に隠れていることが多いのですが、今は、そんな考え方もあるの
か、とだけ思っていてください。
自分の心が納得するには時間がかかりますが、ひとつの方向性を
知っておくだけで、これからのヒントになります。

ところで、
とっても何かに依存するというのは、その何かにどっぷりはまって
抜けられなくなるとか、そのことばかり思いが捕われてしまって、
何も手につかないとか、そんな感覚の時に感じるものですが、
そうした時というのは、その何か以外のところでは自立、つまり何
にも頼らないぞ!みたいにがんばってしまっているということがあ
ります。
もしそうだとしたら、依存してしまっているもの以外の事に視点を
当ててみると何か新しい発見があるかもしれません。

今のKさん自身に思いをはせてみてください。

あなたは、仕事でがんばりすぎていませんか?
あなたは、家庭でがんばりすぎていませんか?
あなたは、人生そのものをがんばってがんばって今ここまでこられ
ているのだと思います。

そんなあなたが、すべてのことに「自分がやらなければ」と立ち向
かってしまったら、壊れてしまうのではないでしょうか。
恋愛に浸ってしまうのは、とても辛い事です。
でも、まずは、どこかに甘えるところを見つけなければ、立ちいけ
なかったんだな、と思ってみるところからスタートしてはいかがで
しょうか。
これだけがんばってきたんだから、無理もないことです。
まずは、自分を誉めてあげてください。
「よくがんばったね」と。
夜寝る前に、必ず布団の中でそう自分自身に声をかけてから眠るよ
うにしてください。
とても効果のある言葉です。
まずは自分をいたわってあげることから。それがすべてのスタートです。

機会あればお話させていただけたら幸いです。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。