SNSに左右される

相談者名
自分が惨め
私は小さい頃から友達が少なく中学の時に受けたいじめが原因で人間関係を上手築くことができません。人間関係を広げたいと思ってSNSをいくつかやっていますが(Facebookなど)そこに表示される友達の楽しそうな写真や友達の数を見てショックを受けてしまい自分にさらに自信がなくなってしまいます。仲がいい友達の友達が増えていくのを見ると自分とは違う世界に離れていくようで怖いです。そう仲良くない子でも写真をアップして楽しそうに見せようかとか見栄をはろうとする自分もいます。最近はあまり仲良くない人の写真を見ても不安になったり人が怖くなったりして情緒不安定になりらます。それなのに見るのをやめることもできず一日にかなりの時間利用してしまい離れることができません。他人の写真を見て怖くなるのは憧れとコンプレックスなのだと自分でも何となく気づいていますが、心をコントロールできません。離れたほうがいいのは分かりますがもうすぐ海外留学に行く予定で友達を作るツールとして必要なのではと思うとそれも怖くてできません。どうすればいいのでしょうか。
カウンセラー
三枝みき
こんにちは、初めまして。
今回、担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

いちばん最初にまず、ご相談者様のお名前ですが、「自分が惨め」さんとは私はお呼びしたくないなあと感じてしまいました。
なのでごめんなさいね、勝手を言って申し訳ないのですが、お名前をこちらで勝手につけさせて下さいませ。
もうすぐ春本番で、色とりどりの花が咲きだす季節ですから、「春の花」と書いて「春花」さんと呼ばせていただきますね。
改めて、よろしくお願いいたします。

さて、春花さんは小さいころからお友達があまり多いほうではなくて、中学時代のいじめが原因で人間関係を上手に築くことができないと感じていらっしゃるのですね。
仲のいいお友達があまりいなかったりした上に、いじめにあったりしたら、人間が怖くなってしまって、対人関係が苦手になってしまうことも当然じゃないかなと私は思います。
それでも、「人間関係を広げたい」と思って、フェイスブックなどSNSをいくつかされていらっしゃるとのこと、春花さんは頑張り屋さんで、人が大好きな方なんだなあと、私は感じました。

これから、そんな春花さんがご自身の望むような人間関係を築き、お友達とのおつきあいを楽しめるようになれますよう、一緒に考えていきましょうね。
ただ、残念ながら私自身はSNSは一切していないので、友人や知人から聞いた程度の知識しか持っていません。
ですのでもしかしたら、春花さんのお気持ちや状況に対する理解がうまくないかもしれませんが、その辺はどうぞご容赦くださいね。

まず、フェイスブックなどで「そこに表示される友達の楽しそうな写真や友達の数」を見ると、春花さんはショックを受けてしまったり、自信を無くしてしまうとのことですが、これは「この人はこんなにたくさんお友達がいるのに、私にはあまり友達がいない」というように感じられるということでしょうか?

もしそうなら春花さんは、ご自身とその人と比較して「私は好かれない、愛されない、人から相手にされない」、価値のない人間だと感じてしまっているのかもしれないですね。
それは全くの誤解なのですが、でも、誰かと比べてしまうのなら、そう思ってしまうのも無理はないかと思います。
それと、お友達に自分以外の仲良しの友達がいて、寂しくなったり悲しくなったりしてしまうということであれば、「この人は私よりあの人のほうが好きなんだ」と感じてしまうのかもしれませんね。

いずれにしろ、「誰か」とご自身を比較して「負けている」感覚や、「大事にされていない」感覚を感じていらっしゃるのではと思います。
最初にお名前を「自分が惨め」と書いてくださったとおり、「惨め」な感情も感じられることでしょうね。
これらは「嫉妬」という感情ではないかなと、私は思います。

「嫉妬」という感情は「どうしても欲しいのに、自分には手に入らない」と感じるときに出てくる感情です。
「羨ましい」「妬ましい」「悔しい」「腹が立つ」「負けた感じ」「惨めな感じ」「屈辱感」などなど、感じたくない感情のほとんどを網羅したような、すごく嫌な感じを感じられているはずだと思うのですが、でも、それだけ「それが欲しい」と心が叫んでいるんですね。
ですからまず、春花さんは「人が好き」で「たくさんの人と仲良くしたい」「愛してあげたい」と思っている、とっても愛情深い素敵な人なんだということを、ぜひ知ってほしいなと思いました。

ちなみにもし私だったら、そういう人とはぜひ、友達になりたいですよ。
だからぜひ、できるのならちょっとでいいので、ご自身に自信を持とうと思ってみてくださいね。

それに嫉妬している相手との間の比較はたいてい、「相手の最高にいいところ」と「自分の最低なところ」を比べているものです。
いうなれば、運動神経皆無な、例えば私みたいな人が。野球でイチロー選手に勝負を挑むようなもので、到底勝てっこないんです。
なぜなら、すべてのネガティブな感情は「自己攻撃」でもあるので、最初から負けて嫌な思いをするようにできているんですね。
ですから最初から無駄であり、比較には意味がありません。
あくまで理想ですが、「私は私」と思えるととても楽になるので、そこを目標にしていただけたらと思います。

それから「仲がいい友達の友達が増えていくのを見ると自分とは違う世界に離れていくようで怖い」というのは、ご自身が「一人になってしまう」ことや、そのお友達に「見捨てられてしまう」ような感じがして怖い、ということでしょうか。
一人は寂しいし、怖いですよね。
それほど近しい人でなくても見捨てられるのは辛いですし、大事に思っている人から見捨てられてしまうのは普通、とっても怖いと思います。
また、「最近はあまり仲良くない人の写真を見ても不安になったり人が怖くなったりして情緒不安定」とも書かれていますが、これもそういう意味ですよね。

でも、本当にそのお友達は春花さんのいる場所とは違う世界に行ってしまって、春花さんを見捨てて行ってしまうのでしょうか?
私は必ずしも、そんなことはないと思いますよ。
もちろん、人と人は近づいたり離れたり、ご縁ができたり切れたりしながら、いろんな形で繋がっています。
友達の友達がご自身の友達になるということだってあるでしょうしね。

でも、春花さんがそんな怖さを感じているということは、きっと春花さんの心の中に、なにかご自身に関する厄介な思い込みがあるのではないかと、私は思います。
先ほども書いた「私は好かれない、愛されない、人から相手にされない」とか、「私は人から見捨てられるような、価値のない人間だ」だとか、そんなひどく間違った思い込みです。
この思い込みは「セルフイメージ(自己概念)」と呼ばれるもので、こういうものを持っていると、ついそれを証明してしまうような行動を、人は無意識にとってしまいがちです。
ですから、このセルフイメージを書き換えられたらいいんですね。

セルフイメージを書き換えるには、いくつかやり方がありますが、いちばん簡単なのは「アファメーション」というものです。
簡単な言葉で作る、おまじないみたいなものです。

たとえば、春花さんにおすすめなのは、こんな感じ。
「私は愛される価値のある人間です」とか、「私はみんなから大切にされ、愛されています」とか。
こんな感じで短めの文章を一つ作って、夜寝る前や、朝起きてすぐのお布団の中で十回くらい繰り返して宣言します。

ただひとつ、注意点は否定文で作らないこと。
心は否定形を理解できないので、例えば「私はみんなから嫌われない」というのが「私はみんなから嫌われる」というのとおんなじ意味になってしまいます。

できましたら、毎日朝晩、こつこつと続けてみてください。
最低でも一か月から一か月半はやってみてくださいね。
そしてもうひとつ、大事な注意があります。
途中で休んでしまったり、忘れてしまったら、そこでご自分を責めずにまた次の日から始めてくださいね。

それと最後になりますが、「それなのに見るのをやめることもできず一日にかなりの時間利用してしまい離れることができません」「心ををコントロールできません」とありますが、そのことでご自分を責めなないてあげてくださいね。
春花さんはそんなご自分にすこし「自己嫌悪」がおありのようですが、「自己嫌悪」の厄介ななところはそれがあると「より、自己嫌悪したくなるような出来事をつい引き起こしてしまう」ことにあります。
ですので、自分を責めずに「仕方ないよね、それだけ不安なんだよね、怖いんだよね」とか、「それだけ友達が欲しい、みんなを愛してあげたいと思っているんだよね」などと、優しく声をかけてあげてくださいませ。
もちろん、あくまで「出来たら」でいいので無理せずゆったりした気持ちでいてくださいね。

以上、少しでもお役に立てそうなことを書かせていただきましたが、参考にしていただけたら幸いです。
もしもやってみてうまくできなかったり、よくわからないことがありましたら、改めて初回無料の電話カウンセリングででもご相談くださいね。

本日はご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました