感じ方について

相談者名
川崎
小学校に上がる以前に両親が離婚しました。
母と、母の祖父母と一緒に暮らしていますが、祖父母の夫婦仲は良いとは言えません。
本人たちがどうもしない以上、手を出すことは不可能だと分かっています。

母は、両親(祖父母)が一般的な意味でも子供にとっても「いい両親」「いい夫婦」ではないことを知っています。
母は医療の仕事に就いています。
地球環境を大事にして、食品添加物にも細かく気を遣う人です。
私もその影響を受けています。

私は、数ヶ月前まで母とは共依存に近い関係にあったと思います。
今考えるとそれはおかしいと言えるのですが、自分の考えと母の考えに区別がない状況でした。
家族仲は険悪なわけではないのですが、もしあなたが子供を持ったら今と同じ状況になり、その子はあなたとまったく同じ思いをします、と言われたら絶対に子供を作らないと思います。
祖父母にも母にも別の理由で文句は沢山あります。
しかし、祖父はそういうことを素直に聞く人間ではありません。祖母は主に祖父のせいで疲れきっています。
そして、私にできることはないと知ってはいても、何もできないことに罪悪感を覚えています。
母は、そのふたりと、他にも色々な理由で、やはり疲れきっています。
ふとしたときに涙を浮かべているのを何度も見ます。
少し前まではなんでも母に相談していたのですが、最近は私が母に過剰に同調(?)するのを止めたせいか、私のやりたいことの話をするとため息を吐かれたりします。
何かを相談すると、必ず「私は~」と、母の体験や考えの話にすりかわってしまいます。
何度も同じことを繰り返して話されます。
ストレスが溜まっているのだろうとは思いますが、母が主体の話をするために話しかけているわけではないときに、以前にも聞いた話をされるとうんざりします。
母が一人だけ被害者ぶっていると感じることもあります。

それでも、私から家族に文句を言うことはできません。
どうすれば楽にすごせるでしょうか。

カウンセラー
三好成子
こんにちは、川崎さま。
今回担当させていただきます三好成子(みよししげこ)と申します。

川崎さまのお年が記載されていませんでしたのでわかりませんが
状況から察するところでは、
私は川崎さまのお母様世代に当たるかも知れないなぁ?
と思います。

実は私自身もよく似た母親に育てられ、
川崎さまと通じるような子供の立場も経験して来ましたので、
今回のご相談には
色々な方向からの見方をお伝え出来るのではないかと思っています。

今回、ご相談内容を拝見していてまず最初に感じましたのは

川崎さまが今まで、お母様を助けようと
ずっと頑張って来られたということなのです。

『 今までの人生を投げ出す』というような表現だとか、
比喩を使いたいほどの思いを感じます。

その思いは、
一時は母親と一体になって敵と戦う!
というくらいだったと想像します。

敵は、具体的に攻めて来るものだけではなく、
母親が悲しむであろう言動を発する人全てが敵であり、
それも、川崎さまが矢面に立ち、
お母様を守って来られたのではなかったでしょうか?

私に寄せてくださるご相談の中に
『母親の母親役をやって来た』
という事から起きたお悩みが多いのですが
川崎さまも、そうではなかったでしょうか?

「この親なら大丈夫!」
とか
「この親なら絶対切り抜けていけるはず」
という親としての強さを一切感じられず、

どちらかというと弱々しく
大人になりきれていない親の元で育った子供は
知らず知らずのうちに、私が守るのだ!
と親の役割を担ってしまうと言われています。

それも子ども側の持つ純粋で 大きな愛なのです。

始まりは川崎さまの大きな愛からなのですが、
そもそも子供が出来ることは
実際上の行動としてはなかなか大人を守るという意味では成功することが難しく
子供が挫折感を味わうことが増えてくると
私ではダメなのだ…と、無価値感を持ってしまったりするようです。

でも、その時に川崎さまがお母様に寄り添い、守ろうとしたことで
お母様がどれ程助けられたか…

表面上では、物質面や、(お母様の)親子の関係は
変わらなかったように見えていたとしても
お母様、また、祖父母の
こころの安らぎになっていたことは間違いないのだと思います。

自分を無条件に愛してくれる存在は
《死にたいくらいの悲しみ、無力感》から救いだしてくれます。

私もそういう思いに救われていたと思います。

そういう事を、川崎さまはやって来ていたのですね。
いまでは全く記憶にありませんけれどもね。

私たちは皆、そういう愛で
親を、人を、見ていた頃があるのです。
そしてそのまなざしに救われてきた時代があるはずなんです。

そこに気づけずに、
私は悪い人間だから(罪悪感)、
私は何もかも出来ない無力だ(無価値感)
というものを染み込ませてしまうようです。

それは、川崎さまのお母様も同じ事なのかも知れません。

祖父母の仲があまり良くないというお話に、
何とかしようと頑張った子供の頃のお母様を思い浮かべてしまいました。

お母様は、離婚という一つの傷のようなものも重なったり
思うようにいかない人生に四苦八苦されていらっしゃるのでしょうか…

何故ならば、高圧的だったり、自己中心的な
人の意見を聞き入れられない人の中には
そういった無価値感を隠そうとしすぎたり、
自分には無価値感や罪悪感が無いことにしたいと思って
不都合な出来事を誰かの責任にしたがったりというような

極度の防衛体制に入っていることが多いと思うからです。

また、周りに理解してくれる人が居ないと感じているとき
>本当にわかってくれると思う誰か(この場合は川崎さま)
に一点集中してしまう事もあるでしょう。

一点集中という状況は、受ける側にとってはとても重く苦しくなる事が多いと思いま
す。
それを今までの川崎さまは一手に引き受けて守って、助けてこられていたのだと思い
ます。

これを続けていくと
大好きで助けようとして我慢して聞いていた愚痴や自慢話も
聞くのが辛くなって
(それはいくら聞いても楽になってくれないということがあると余計に)
大好きだった人が嫌いになってしまうことも少なくないのです。

川崎さまのお母様とお祖母様との関係でもそういう事があったかもしれませんね。

それが代々受け継がれてしまった問題として
今川崎さまのところにやって来ているのだとしたら
そして、それに違和感を持ったとしたら
その連鎖を絶ちきる時が来たのかも知れませんね。

素晴らしい事に、川崎さまはすでに
お母様との癒着、共依存関係に気付かれておられますね。
お母様の置かれた環境にも心を寄せておられます。

ここまでどれ程の葛藤を乗り越えてきたのだろうと、
その努力や精神力、豊かな感受性。
そして大きな愛に心が震える思いです。

そして
一見、不仲で問題ばかりのように感じる時も
その豊かな感受性と大きな愛という川崎さまの才能をフルに生かして

違う方向からの物事の捉え方をしていただくと
お互いに愛を持ちながら
その愛の表現方法があまりにも不器用で
それぞれの無価値感や罪悪感が絡み合い
どうしようもなくもつれてしまった家族の状態が見えて来ませんでしょうか?

不器用な愛。
川崎さまのお家の場合は
心配、不安、そういうものがとっても大きいように、私は、感じました。

自分自身の中にある不安。
愛するものをちゃんと守れるのだろうかという不安。
幸せに過ごせているだろうか、辛くはないだろうか
という心配。

その愛をちゃんと見て差し上げる事で
この不安の連鎖を切って行こうではありませんか?
まず、第一歩として
『心配を信頼に変えよう』

という意識をいつも持っていて欲しいと思います。

呪文のように唱えていても良いかも知れませんね。

長々と書いてしまいました。
まず最初の、入り口のお話しをさせていただきました。

参考ににしていただければ幸いです。

また、初回無料の電話カウンセリングもございます。
よろしければお使い下さいね。

川崎さまが川崎さまらしく、イキイキと生きていけますように。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

「近ずぎてウザい・遠すぎてさみしい」 自身の経験から、人との心の距離感や対人関係の悩みには親子の距離感が大きく関係している事に着目。【母子癒着】といわれるくっつきすぎた心を見ていくことで、人との距離感を整えていくカウンセリングを得意とする。 誰にも言えない気持ちに寄り添ってくれると好評。