彼との今後

相談者名
はね
交際している彼の事で相談させてください。彼とは結婚の話を進めていましたが、今後彼の仕事の状況が大きく変化するため、彼は「自信がない」と言うようになりました。
それから数ヵ月後、彼自身から過去の話を聞きました。以前交際はしていない女性を妊娠中絶させた事があり、その人から今も連絡があるそうです。その女性はその後付き合った男性から強姦された事実を聞いたそうです。彼は動揺して大きな罪悪感を感じ、強姦された事も含め全て自分のせいだと思い込んでいます。だから、「自分がその男性に復讐する。その女性から男性の居場所等の情報は既に聞いてる。自分がやるしかない」と言います。私は心配で何度も止めましたが、彼は揺るぎません。素直で真っ直ぐな性格で罪悪感を持ち続けている彼は、相手の女性に利用されてるようにも見えます。
そして、問題が解決していないタイミングで彼の転勤が決まりました。転勤先はその人達が住む場所なのです。場所が場所なだけに事態が悪い方向へ展開してしまわないかと非常に心配です。
私達は話し合い遠距離恋愛をして、仕事が落ち着いたら一緒に住もうと約束しました。
ところが、転勤直前に彼から「新しい仕事に慣れるまで忙しくなってしばらく連絡出来ないかもしれないし、今は連絡しないで」と言われました。私が「頑張って!」と励ましても、今はそういうの要らないと拒否もされました。
パートナーを救えず、大変な時に支えになれない自分が無力に感じ、自信を失っています。
私は彼の過去を知って正直ショックを受けましたが、それ以上に大切に思う気持ちが大きいです。彼が葛藤し苦しみ続ける姿を見ているのは辛いです。だから、過去を受け入れて二人で乗り越えたいのです。彼の過去の問題に対して、私はこれ以上関わらない方がいいのでしょうか。私は彼のため、そしてお互いのために何ができるのでしょうか。今は遠距離のため会えず、彼の力を信じて見守るしかない状況です。
カウンセラー
近藤あきとし
はねさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

>パートナーを救えず、大変な時に支えになれない自分が無力に感じ、自信を失っています。私は彼の過去を知って正直ショックを受けましたが、それ以上に大切に思う気持ちが大きいです。彼が葛藤し苦しみ続ける姿を見ているのは辛いです。

彼が大変なときに何もしてあげられないというのは本当につらいと思います。
しかも彼からも、はねさんが手を出すことを拒否されているような状況となると、
自分の価値や存在というモノに自信が持てなくなってしまうかもしれませんね。

相手の女性のお話がどこまで本当なのかは分かりかねますが
彼は自分のせいでその女性を傷つけて、取り返しのつかないことをしてしまった
と感じているようですね。

彼が「自分が全部悪いんだ」という罪悪感をとても強く感じているとしたら
自分自身を投げ捨てでも、その罪を償わなくてはと思ってしまうかもしれません。

罪悪感というのは「自分には人を愛する資格がない」と感じさせます。
また「自分は猛毒なんだ」という思い込みを作らせたりもします。

だとしたら、彼が自分を猛毒だと思っていたら、本当に愛する人を
近くにおいて置けると思うでしょうか?
そうですよね、できるだけ遠くへ離そうとします。

近づいてこないように、暴言を吐いたり、わざと嫌われるようなことを
したりもするかもしれません。
はねさんを自分の毒で重大な危険にさらすことにならないよう、
けっして近づいてこないよう、きっと悲しませることは分かっていても、
今の態度は彼には止められないのだろうと思いますよ。

とは言っても実際に彼の言動を目の当たりにしていると、
なかなか理解してあげることは難しいかもしれませんね。
もしかしたら内面では、そんな思いと葛藤に苦しんでいるゆえの
態度なのかもしれないと想像してあげられたら十分だと思います。

>素直で真っ直ぐな性格で罪悪感を持ち続けている彼は、相手の女性に利用されてるようにも見えます。

その可能性もゼロとは言い切れないですよね。
相手の女性が自覚しているのか無意識的にかどうかは分かりませんが、
彼の罪悪感を利用して彼が離れていかないようにしているか、
上手く使おうとしているんじゃないか、と考えるのは自然なことでしょう。

それくらい少し普通でない話になっていると思いますからね。
ただ、今の彼にはそれも判断のつかない状態になっているような気がします。

おそらく加害者と被害者の役割にお互いがハマりこんでいるかもしれないですね。

彼と相手の女性の関係で言うと、女性は被害者として、何とか加害者である彼に
傷つけられた心を癒してもらおうと依存的になっていると思われます。
彼は罪悪感から、どんなことを言われてもそこから逃げ出すことができずに
危険に身をさらし自分を傷つけてでも罪を償おうとしていますよね。

また、その時点では女性が「私に酷いことをしたあなたが悪者なのよ」
と一方的に言える加害者的な立場になっていて、
彼がコントロールされる被害者側になっているともいえます。

どちらかが今起こっている現状に気づき、意識を変えていかないと、
ハマっているスパイラルから抜け出すことが難しいんですね。

さて、そんな中ではねさんに出来ることはどんなことかというと

『「彼を愛している」という、自分を信じ続けること』だと私は思うんです。

私たちは、自分を信頼できている度合だけ、相手を信頼できるんですね。
不安や疑いの気持ちで彼を待っていても、幸せは感じられないでしょうし
彼も辛そうにしているはねさんのところには帰りづらくなってしまいます。

自分を信じ続ける「自信」を持つことが、彼を信じ続けることに繋がり、

「私は彼の過ちを受け入れられる、彼が傷ついていることもわかる。そして
彼が今回のことから学び、気づき、成長して、同じことを繰り返さないように
なれることを信じられる」

という、はねさんになれるんですね。

そして、はねさん自身の意識をさらに成長させていって、
今の彼がいる罪と罰の世界から抜け出した、誰も傷つかない平穏な世界に
先に行って待っていてあげることです。

そこでは、相手に期待や要求や欲求をつきつけてコントロールするのではなく、
相手の痛みに気づき、感じとり、ともに分かち合うことができます。
また、過ちの中にも才能や価値の面を見出すことができる世界です。

そうそう簡単ではないことを言っていることは、私も分かったうえで
お伝えしてますので、無理にやろうとしなくても良いと思います。

今はねさんに必要なのは、彼ではなく自分自身に意識を向けていくことで、
「私が先に変わろう」と決めること。それだけを覚えておいてもらえたらと思います。
そして、やってみようという意欲が満ちたときにチャレンジをしてみてください。

一つだけ大切なポイントがあります。それは一人でやろうとしないことです。
信頼できる誰かと二人三脚で進んで行くようにしてください。
そのほうが一人よりもずっと楽ですからね。

初回無料の電話カウンセリングもぜひ利用してみてください。
相性の合うカウンセラーとよく相談しながら、丁寧にはねさんの進むべき方向を
見極めていくと良いでしょう。

難しい、そして厳しい話になってしまってすみませんでした。
しかし自分を信じ続ける限り乗り越えられない問題はないと思います。

はねさんが進んでいく道の先に、心からの笑顔と幸せが待っていることを祈っています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。