自分の考えについて

 

相談者名
 いつの頃からか死ぬことばかり考えています。でもそれは医学的な病名で表せるようなものではないようです。いつか仕事に追われて精神科を受診した際にその先生に「あなたは精神病ではないから…」と言われました。自分でもどうしてそのような考えばかり浮かんでしまうのかわかりません。家庭に問題があるわけでもありません。
ただ初めて就いた仕事も結局人間関係の理由で辞めてしまい、今は一日のことだけしか考えていないような生活を送っています。一人になるともう自分はいつ死んでも構わないように思っています。
生きている意味がわからずに生かされ続けるのがつらく、また自分はもうやり直せないところまできてしまっているようで、このまま生きていてもまた人とうまくやっていけずに失敗すると思うとどうしようもありません。
肝心なことを聞いてもらえる人がいません。どこに相談してよいのかもわかりません。
いつの日からか自分を客観的に観察している自分がいて家以外の場所では自分がそこにいる気がしません。
私はどうすればよいでしょう…
カウンセラー
岡田英里子
雫さん、こんにちは。ご相談ありがとうございます。
お返事を書かせていただきますカウンセラーの岡田です。
よろしくお願いします。なぜ生きているのか分からずに、ただ自分ではない誰か(もしくは何か)に生かされ
ているような感じって本当に辛いですよね。
もしかしたら自分の人生そのものに対する興味すらないような状態なのではないでしょ
うか。この大きな無力感には抵抗しても仕方ない感じや、自分の運命は変えられない
ような感じをたくさん持っているのではないでしょうか。

私も昔にそんなことばかり考えていた頃がありました。
その答えを必死に探してみましたが、誰に聞いてもどんな本を読んでも納得のいくも
のはみつかりませんでした。
なぜなら、そのときの私の心の扉はかたく閉ざされていてどんな言葉も私の中に入っ
てくることができなかったのです。
納得がいく答えっていうのは『心に響くことば』の中からしかみつけられないからで
す。
そして、本当の自分が生きている意味も最終的には『自分の内側』からしか出てこな
いのです。
心がそれを受け入れられないほどかたく凍りついていたら、どんな言葉も雫さんの中
に入れないでしょうし、雫さんの心には何も響かないでしょう。そして、自分が生き
ている意味にたどり着くことはとても難しくてできそうにもないことのように感じら
れてしまうでしょう。
雫さんが答えを探すためには心を溶かす必要があるということになります。

心を溶かすとはどういうことなんでしょうか。

家庭の問題や大きな出来事がなくても、どんなささいなことでも傷つくことはありま
す。小さな傷も回数を重ねていけば大きな傷口となるでしょう。
傷ついた経験から自分を守ろうとして『役割』や『キャラクター』を身にまとうよう
になります。
『役割』や『キャラクター』は本当の自分ではありませんからとても疲れた感じになっ
たり、犠牲している感じがしたり、うんざりしてきます。
それに、これが上手にできなければさらに傷つくことになります。
傷つきすぎれば、もう他の方法を試してみる気持ちすら持てなくなります。八方ふさ
がりのような感じです。
そして、もう心が何も受け入れられなくなっていくのです。

失敗はそのままにしておけば何度も同じことで失敗して傷つき続け、一生失敗のまま
でしょう。
でも、もし失敗から学ぶことができれば、過去を振り返ったときにそれはもう失敗で
はなくなっています。成功へたどり着くための教訓の一つに変わっています。
学ぶとは、そのときに自分は何ができなかったのかもっとどうできればよかったのか
をさがして、できなかったことをできるようになるためにはどうすればいいのかを見
つけだすことです。その答えの多くは雫さん自身の心の中にあります。

心を溶かすにはまず雫さんの中にある「変わりたい。」という気持ちに炎を灯すこと
です。
それはただ「変わりたい。」と思うだけです。
変わりたいと思うには傷に向き合う必要があるでしょう。

一人で探さなくてもいいのです。
私たちカウンセラーは一緒にそれを探すお手伝いをするためにいるのですから。
無料の電話カウンセリングなどもありますから、よければ利用してみてくださいね。

最後に雫さんに伝えたいことはその傷はやさしさに変えることもできるということで
す。
雫さんの中にはたくさんのやさしさが隠れているはずです。
一日も早くそれを感じることができますように。

少しでも参考にしていただければ幸いです。
ご相談ありがとうございました。

岡田英里子

この記事を書いたカウンセラー

About Author

家族を失った悲しみを乗り越えた経験や、燃え尽き症候群を克服し社会復帰した経験を持ち、<生死の問題><自分自身の生き方><対人関係から恋愛の問題>まで幅広いジャンルをサポートする。 感情や感覚の深い部分に寄り添い、本来の自分を取り戻して笑顔になれるようにサポートすることを信条としている。