仕事相手への嫉妬

 

相談者名
hitoshi
42歳男性、専門職として仕事をしています。

私の職場では、優れた成績を達成した社員が表彰されるのですが、このところ何年も連続して表彰を受けている同僚(Aさん)がいます。私と同期で、成績の上でも差がないのに、なぜか私は表彰されず、いつもAさんばかりです。上司や先輩に相談しても、表彰者の選考は偶然もある・・・という言い方で、具体的に私のどこが良くないか納得いく説明がもらえません。

応援してくれる上司や先輩もいるのはありがたいことですが、いつまでたっても表彰されないので、もしかしたら上司や先輩は私には能力がないと思っていて、気休めを言っているのではという不信感も出てきました。そうでなくても、このまま表彰されないままだといつかは見捨てられるかも・・・という不安もあります。それに、なかなか表彰という夢を達成できない自分が歯がゆく、自己嫌悪の毎日です。嫉妬のせいでAさんやAさんと仲がいい人に対しては普通につきあえません。何か意地悪をされるわけではないのですが、どうしても平常心で関われず、目も合わせられません。

Aさんは優等生タイプの人で、新しいアイディアは出さないのですが、上司のやり方に合わせて仕事をこなす人です。特に贔屓にしてくれる上司もいたりして、とても羨ましいです。私は自分で新しいやり方を切り開いて仕事をしていくタイプです。表彰の査定自体は中立的な外部委員がするので上司は関係ありませんが、Aさんのまねをしようとしたこともあります。しかし、私の場合、結局誰も贔屓にしてくれる人が出てこないばかりか、いつも人の顔色ばかり伺って過ごすのがとても苦痛で、続きませんでした。

私もAさんのように自分の仕事を認めてもらいたいです。それが無理なら、せめてAさんに勝てなくても平常心でいられる心が欲しいです。

どのようにしたらいいのかわかりません。アドバイスいただけませんでしょうか。

カウンセラー
大谷常緑
大谷です。お世話になります。
回答をお送りします。
よろしくお願いします。hitoshiさん こんにちは。
初めまして。ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

さて、hitoshiさんはとても頑張っておられるんですね。
色々アイデアを出して、新しいやり方を切り開いていくのには才能も必要でしょ
うし、直感的なものも必要なのではないでしょうか。
とても素晴らしいお仕事をされているのだなぁと思いました。

さて、そんなhitoshiさんなのですが、何故かとっても自信がない状態に陥って
おられる感じがします。
とてももったいないなぁと思います。
何らかの偶然も世の中には確かにあると思います。
例えば、サイコロで何度も同じ目が出る、などということも同じ偶然で、確率は
低いのですがありますね。
また同じ目が出た!などと残念がっても仕方がない事です。偶然のなせる技なの
ですから。
Aさんは何度も表彰されて、私は表彰されない・・・上司の方や先輩がおっしゃ
る「偶然もある」というのは気休めではなくて、真実なのではないでしょうか?
そのうちきっと、hitoshiさんも表彰される時が来ると思います。
なぜならば、新しいやり方を切り開いていく才能を持っている人は、そういうや
り方ができる多くの才能を持っておられるからです。

さて、ここで問題となっている事は、hitoshiさんがどうしてそんなに表彰され
たいか、です。表彰される事=認められる事とお考えのようですが、その根底に
あるのは、自分で自分の素晴らしさを認められていないからなのです。
自分で自分を認めていたとしたら、人に認められなくてもいいはずですね。
自分で自分の事を認められないからこそ、誰かに認めてもらって「自分は大丈夫
なんだ」とやっと安心できるのです。
このような心のパターンのお奥底には、hitoshiさんは「自分は駄目だ」と自分
を責めている何かを持っておられるという事です。
それは直接仕事と関わりがあるように見えるかも知れませんが、多くの場合それ
よりずっと以前、子供の頃の体験に起因していることがとても多いです。
例えば3歳から7歳ぐらいまでの間に、そんな事を感じられた事はないでしょう
か?
あるいは、お父さんや、ご兄弟がおられればその方達との間で、何か競争をして
いなかったでしょうか?
何かの拍子で(勘違いや誤解がとっても多いのですが)、駄目な自分を感じたネ
ガティブな感情が残っている事がとてもよくあります。それは、昔打ち込まれた
銃弾が体の中に残っている感じなのですね。
それが、何かの拍子で疼き出すのと同じ感覚で、今、hitoshiさんを苦しめてい
るのかも知れません。
一度、電話相談を受けられて、それが何なのか、そしてそれは真実だったかどう
か、探ってみられてはいかがかと思います。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。