上司への説明方法

 

相談者名
ハンドル
はじめまして。
仕事について相談させてください。仕事で上司への報告を行う時に、
どうしても上司を不安にさせてしまう報告をしてしまいます。
本来は問題なく作業は進んでいるのに、
上司が気になる報告をしてしまうらしく、
どうしても必要以上の指摘を受けてしまいます。
場合によっては、本来は問題ないのに新たな指示を申しつけられてしまい、
余計な作業が発生してしまうこともあります。

打ち合わせ後に同僚から話を聞くと、
報告の仕方が悪くきちんと報告していれば、
無意味な指摘は受けないはずだったと教えてもらいます。
ただ、私自身は自分が説明している時は、
相手を不安にさせる発言に気づくことができません。
逆に同僚が問題があると分かっている内容を説明している時に、
私から説明の内容が不十分と感じられても、
同僚は上司からは必要以上の指摘は受けません。

最近はうまく説明できるように報告する前に予行練習を行いますが、
そうすると幾分よくなるものの質問を受けると、
その回答で不安にさせてしまうようです。
このときも同じように何が不安にさせるのか気づくことができません。

相手を不安にさせる説明をする人と、
相手を不安にさせない説明をする人がいるように思えますが、
私の場合はいつも相手を不安にさせてしまうようです。
説明の仕方を悩み、色々と説明の仕方を変えて試しましたが、
どのような方法を使っても変わりません。

何を意識すれば相手を不安にさせない説明ができるでしょうか?

カウンセラー
大谷常緑
ハンドルさん、こんにちは。
初めまして。ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。さて、本来は何も問題がないのに、ハンドルさんが報告すると上司の方を不安に
させてしまうとの事ですね。ハンドルさんは、予行練習されるなど一生懸命頑張
っておられることがご相談からよく伝わってきました。

一般論になりますが、報告を受けて不安になるときというのは、大丈夫かな?と
その相手を信頼できなくなる時ですね。
例えば、
・相手が状況を理解できていないのではないかと思うとき。
・相手の考えがまとまっていないのではないかと思うとき。
などですね。

ご相談の文面から察すると、ハンドルさんはとてもよく考えを巡らされる方では
ないかと感じました。
様々なところに気を配り、様々な事を想定され、とても深く慎重に考えられる感
じがしました。
その事自体は決して問題ではなく、寧ろ良い側面も沢山あるのですが、その状態
をそのまま上司への報告の中で表現してしまうと、先に書きましたようにハンド
ルさんが状況を理解できていないのではないか、ハンドルさんの考えがまとまっ
ていないのではないか、と思わせてしまう事があります。

上司のタイプにもよりますが、報告は簡潔に要点のみ、しかも言い切る形でされ
ると、多くの場合状況の理解が出来ていること、考えがまとまっていること、そ
してハンドルさんの自信が相手に伝わります。
そして、報告するときや質問に答えるときには、できるだけ”Yes,but”で答えて
ください。
“No,but”で答えると、相手に自信がないと感じさせてしまったり、やる気がない
のではないかと感じさせてしまいます。

と、具体的な方法論は以上の様な事になりますが、上司への報告で一番重要な事
は、実はその仕事を遂行しているハンドルさんの自信を相手に伝える事なのです
ね。
それは報告の言葉遣いにも現れますし、声のトーンや態度や仕草にも現れます。
ハンドルさんが心のどこかで報告する仕事の状況やご自身に信頼を置いていない
と、これが何らかの形で伝わってしまうのです。
ハンドルさんが信頼を置いていない状態では、当然上司も信頼を置けなくなって
しまいますね。

もし仮に、僕が書きましたようにハンドルさんの心のどこかで仕事の状況やご自
身に信頼を置いていないとすれば、それは物事を完璧に行わなければならない、
失敗してはいけないという呪縛が影響しているかもしれません。

人間は、人間ですから失敗もしますし、完璧に何かをやり遂げる事はできません。
だから人間なのです。神様ではないのです。

この呪縛を手放して「失敗しても仕方ないなぁ~」という気軽な気持ちで報告に
臨まれると、肩の力が抜けて逆に良い報告ができるような気がします。

回答がお役に立てれば幸いです。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。