夫婦げんか

相談者名
あこママ
夫婦げんかの際、自分の気持ちをコントロールできなくて、けんかがエスカレートし、最後は夫から殴られます。
けんかのとき、どちらもお互いの要求のみません。互いに、自分の意見を受け入れて欲しいと相手要求しています。夫は、けんかの時、私が常識がない、怒らせているのは私で、私のせいでこうなった、夫の意見が正しいから従え、お前がかわれば問題なくなると、けんかの時に毎回言われ、責められているような、劣等感のようなのもがたまって、素直に夫の意見を受け入れられません。また、けんかの途中に、夫から過去の失敗や私の気にしている事などをいわれると、腹が立ってしまい、夫にも暴言をはき、私が殴られます。
夫は、自分が正しい、常識があるという話にもっていきます。自分の失敗にたいしては、必ず正当化して、理屈をならべ、間違っていないといいます。
私が少し大人になって、夫の挑発にのっかたりしないで、夫の意見を受け入れるか、けんかで黙るか、すれば、私が殴られる事もないのですが。
どうしたら自分の劣等感とか、夫に対しての対抗心みたいな感情を抑えて、自分の気持ちをコントロールできるようになるのでしょうか?
カウンセラー
吉村ひろえ
あこママさん、はじめまして。
担当させていただきます、吉村ひろえと申します。
よろしくお願いします。

あこママさんは、ご自身が変わろうとされているのですね。
ご自身が今よりさらに成長し、ご主人を受け入れ愛したい、と思われているのですね。とても慈愛深い女性だと感じました。
お役に立てれば幸いです。

さて、あこママさんご夫婦は「パワーストラグル」という罠にまんまと引っ掛かっていらっしゃるようです。
「パワーストラグル」とは『どちらが正しいか?』『どちらのやり方でやるか?』『どちらが優位に立つか?』などという“主導権”をどちらが持つか?と言う争奪戦です。
この罠に嵌っている時は、お互い『自分は正しく相手が悪い』『自分のやり方に相手が合わせればいい』『自分は常識的で相手は非常識だ』と思っています。
不思議ですよね、“この人”と思って結婚したはずなのに、相手を負かしたり、相手の意見を受け入れられずいかの自分のやり方を通すか、で競争してしまうなんて。
しかし、あこママさんご夫婦に限らずこの罠に嵌ってしまうことはよくあります。

あこママさんご夫婦はお互い一歩も譲らず、最後にはあこママさんがご主人から暴力を受ける。
それでなくとも、夫婦げんかは腹も立つし、解ってくれない悲しさ寂しさも感じ、心が痛んでいるのに、暴力でねじ伏せようとされると心身ともに参ってしまいますよね。

>夫は、けんかの時、私が常識がない、怒らせているのは私で、私のせいでこうなった、夫の意見が正しいから従え、お前がかわれば問題なくなると、けんかの時に毎回言われ、責められているような、劣等感のようなのもがたまって、素直に夫の意見を受け入れられません。

このようにご主人に言われてあこママさんはどのように感じられますか?
「お前が常識がない、怒らせているのはお前のせいだ、従え、お前が変われ」と言われて、「はい、わかりました」とすんなり受け入れられる人はそうそういません。

>夫から過去の失敗や私の気にしている事などをいわれると、腹が立ってしまい、夫にも暴言をはき、私が殴られます。

色んなグサッと来ることを言われると、腹も立つし言い返したくもなりますよね。
けれど、あこママさんが感じる責められている感じや劣等感は、ご主人も感じておられるようです。
そして、口で言っても解ってもらえない、勝てないと感じるので手が出てしまうのではないでしょうか。
小さい子供など、口の達者な子と口下手な子がケンカしたとき、だいたいの場合口下手な子が先に手を出してしまうのとよく似ています。

> どうしたら自分の劣等感とか、夫に対しての対抗心みたいな感情を抑えて、自分の気持ちをコントロールできるようになるのでしょうか?

あこママさんは、ご自身の感情を抑えて我慢して気持ちをコントロールすれば、殴られることも無いとお考えなのですね。
しかし、抑圧した感情はいつか爆発します。
寧ろ、今でもあこママさんはご自身を責めて我慢しておられる状態です。
いえ、今までずっとご自身を責めて我慢して来られたようです。

あこママさんが感じる劣等感や、ご主人に対する対抗心があるのはなにか訳があるはずです。
それらを抑えるのではなく、ご主人に受け入れてもらう前にご自身が受け入れ認めてあげることです。
私たちは心の中と外を一致させようとする働きがある、という話を聞いたことがあるでしょうか。
その観点からいくと、あこママさんはご自身を相当責めていらっしゃるようです。

劣等感を感じる自分や、誰かと張り合おうとする自分と向き合うことはいい気分ではないし、勇気の要ることです。
しかし、その自分を受け入れた時に感情を抑えるのではなく、コントロールすらする必要のないあこママさんと出会えます。
パワーストラグルの罠に引っ掛からず、「理解し合う」と言うことを選べるようになってきます。

お一人でここを乗り越えるのは、キツイかもしれません。
しんどくなったときはいつでも頼って下さいね。

ご相談ありがとうございました。

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。