断腸の思いで….

 

相談者名
ケン
最近義父母宅の裏に住宅を購入させられ、住むことになってしまい、現在帰宅恐怖症です。
義父母に顔を合わせることが怖いです。
以前は離れたところの住んでいたのでまだ良かったのですが、とにかく娘(私の妻)のワガママな言い分を鵜呑みにし、こちらの言い分を聞かず一方的に電話等で責められてきました。
私自身若い頃から自立心が強く、自分の両親にも頼らず、学費も自分で稼ぎ卒業しました。
その辺のことを結婚前に一番強調したにもかかわらず、何かに付け物や金をよこし、それでは済まず、恩着せがましく「私達がいろいろ世話してやってるんだから…」に止まらず、私の方の親や親戚を引き合いに出し、「あんたの方は何もしていない。冷たい親や親戚だ。」等と言ってきます。
私の実家に戻る時、「そんな暇があるのなら、うちの娘のために….。お金がもったいない。」等。
私の親戚が遠くにいるのにつけ込み、言いたい放題。
また義父母は孫には甘く、私の娘を溺愛し、娘に平気で私の悪口さえ言います。
娘も私を敬遠するようになりました。
この非常識さを他の人ならほとんど理解できるのに、妻や義父母だけが理解しません。
まさに四面楚歌です。
挙げ句の果てには、私の言動の枝葉末節なことを取り上げ、「オマエの性格、生き方、存在が異常だ」的なことを手紙にして私に送りつけてきたり…。
もちろん私は憤慨します。
妻にそのことを言っても「余計なことをして」と言葉では言いますが、「何とかしよう」とか「理解しよう」ということはありません。
何故そのような手紙をよこすのか理解が出来ず、こちらから断腸の思いで私の思いを手紙にし義父母に送りましたが、理解してもらえませんでした。
そんな折、私は睡眠障害を始め様々体調を崩し、鬱病的にもなり、仕事も手に付かなくなり、実は心療内科にも通いました。
このままではいけないと思い、自分だけを責めるのはやめて「あの爺さんや婆さんがおかしいんだ!」と考えようとしています。
義父母は、おそらく自分たちの言動がいかに人を傷つけているのか分かっていないのだとも思います。
近くの親戚で相談できそうな人がいるのですが、義父母と仲がよく、義父母のことを相談したら、かえって難しいことになる可能性もあります。
しかし思い切ってその親戚に相談した方がよいのでしょうか。
同じような境遇の人はどうしているのでしょうか。
教えていただけたらありがたいです。
カウンセラー
成井裕美
ケンさん、はじめまして。
ご相談ありがとうございます。担当させていただきます、成井です。> この非常識さを他の人ならほとんど理解できるのに、妻や義父母だけが理解しません。

結婚はパートナーシップの問題だけではなく、相手の家族とも向き合う必要があ
りますので、ケンさんにとって「味方がいない」と感じれる今の状況はとても息
苦しいことと思います。
しかも、自身の身内は遠方に住んでいて、姑舅は裏に住んでいる・・・。
ますます相手のペースに巻き込まれてしまいますよね。
奥さん側の家族にとっては、彼らの言い分が例え非常識であったとしても、その
考え方が当たり前なので、自分達の中で筋が通っているように感じているのだと
思います。
そういう点では、奥さんもその両親の考え方を元に育ってきていますので、自分
の両親よりの考え方を持っていたとしてもおかしくはありません。
それでも、奥さんには味方して貰いたいでしょうし、せめて自分の理解者であっ
て欲しいですよね。
それが叶わない時、とても悔しい思いをされるかもしれませんし、「自分は奥さ
んに大切にしてもらえていない・・・」と悲しくなることもあるかもしれません。
そして今、ケンさんの娘さんも自分から離れていくように感じれば、尚更孤独感
が増すかもしれませんね。

> 同じような境遇の人はどうしているのでしょうか。

ケンさんとは逆で、お嫁さん側が旦那の両親との間で苦労するというケースが多
いのですが、いずれにせよ相手方の両親や親戚等とそりが合わない、価値観が違
う場合はお互いが大切にしている物が違う、という事です。
理解し合えないのではなくて、元々大切にしているものが違うので”察する”と
いう事が難しいだけなのです。
そして「どちらが正しいのか?」という正しさの戦いにどっぷりはまってしまっ
ている場合もあります。
戦いにはまり込んでいる場合は、”勝つ”事がメインに摩り替わってしまうので
当人達も気づかないうちに、相手が家族ではなく”敵”に変ってしまうのです。

でも、大切なのはそのことで自分自身を責めないでください。
ケンさんは悪くないのです。
本当は誰も悪くないのです。

ケンさんは自立心が強く、金銭的にも早くに独立されたようですね。
それは何の為だったのでしょうか?
どうして、そうしよう!と決意されたのでしょうか?
何かきっかけがあったのでしょうか?
ケンさんが早く自立することで、何が叶えられたのでしょうか?
そこにはケンさんなりの”大切にしていること”があります。

逆に彼女の両親は彼女や孫に色んなものを買い与えます。
そしてたくさん娘家族に世話を焼きたいみたいです。
その段階でケンさんの考え方、生き方を否定されているように感じるかもしれま
せんね。
ケンさんの実家に帰る時でさえ「そのお金と時間をうちの娘に・・・」と言うく
らいですから、とても娘に「色々なものを与えたい!」と手も口もお金も出す人
たちなのかもしれません。

ではどうして彼らはそんなに干渉してくるのでしょうか?
ケンさんからすれば「余計なことを」「ほっといて欲しい」と感じることでしょ
うが、そこにはやはり彼らなりの”大切にしていること”があるのです。

お互いが大切にしていることは。それぞれが”幸せ”になる為に大切にしている
ことでもあります。
なので、その大切にしているものは人それぞれ違ってもOKですし、最初から意見
が合わなくてもOKなのです。
しかし、「どちらのやり方が正しいのか?」「どちらのやり方でやっていくのか?」
を議論の中心に置いてしまった時には、必ず”負ける”側が生まれます。
そしてそれは不満感を生むのです。

大切なのは、勝ち負けではなくて、どちらかが我慢して相手のやり方に合わせる
のではなくて、『両家にとってのベストなやり方』という、全く新しい方法を生
み出すことなのです。

その為には、いきなり姑舅さんとうまくやっていく必要はありません。
まずは、奥さんときっちりと二人三脚でパートナーシップを組んで行きませんか?
彼女がケンさんの味方をしてくれれば、別にケンさんは彼女の両親と直接関わら
なくてもいいのですから。
そして自分の娘がケンさんと言う旦那さんを信頼していたり、感謝していると言
うことが伝われば、彼らも安心します。
そしてケンさんと娘さんとの繋がりも太くしていきましょう。
孫の言うことなら、彼らも話を聞きますから~。
彼らは、自分の娘や孫に、ただただ幸せになって貰いたいだけなのです。
そして、奥さんや自分の娘を守っていきたい気持ちや、彼女達を幸せにしたい気
持ちはケンさんも同じなのではないでしょうか?

正しさではなく、”幸せ”を基準にした時、姑舅とケンさんの目的を一致させる
事が可能ですよ。

私達でよければ、いつでも一緒に考えて行きましょう!
そしてケンさんの気持ちの吐き出し場所にもぜひとも使ってみてくださいね。
ケンさんが自分のお家の中に安らぎを感じることが出来る日が来るよう、応援し
ています!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。