あれもこれも望んでしまう

相談者名
くるり
私は現在42歳、独身女です。宜しくお願いします。

自分の人生にあれもこれもと欲張って結局何も得てません。

例えば恋愛しても「もっと良い人がいるのではないか…」と考えてしまって
目の前にいる人のことをちゃんと見ようともしていませんでした。
なんとなく分かっていはいたのですが、両親は私が幼少のころから仲が悪く
最終的に離婚して母に引き取られましたが、物凄く寂しい思いをしてほとんど
ワガママ言うことなく大人になりました。
だからなのか付き合う人にはどうしても親のように甘えさせてくれたり、私のすべてを
受け入れてくれることを求めて望んでしまってきていました。男性には私以上にしっかりした
言動を望んでしまい、子供っぽいこと言われたり、だらしなかったり、マナーが悪かったりすると
冷めてしまい、結局今は1人です。

今は誰とも付き合っていませんし、結婚する気もないので、孤独の老後に備えて
女1人でも生きて行かなければいけないため、出来ればもう少し自分を評価してくれたり
やりがいがあって、65歳くらいまで働けるようなちゃんとした会社に転職したいとも
思うのですが…
いろいろ条件を望んでしまうのです
例えば、女性同士の派閥がないところ、理不尽なく評価してくれること、長く働けること
年間休日は120日くらいあるところ、あれこれ会社の行事(旅行とか)がないこと、
今より成長できる環境であること…

など、キリがないです。

私など社会から見れば女性としての賞味期限みたいなのも終わっているし、
転職したくても、一流大学を出たわけでもないし、物凄いスキルが高いわけでもないし
きちんとしたマネジメント経験もないし年齢も高いわで、そうゆう社会人としても
価値もないのに、望んでしまうのです。

普通の人は私のことをバカとか何様だとかいい加減にしろとか、自分のことが全然見えていないと
思うのでしょうし、自分が自分を認めたとしても、社会や周りの人間は私ごときのレベルでは
あまり良くないと思われるのは、今の社会の風潮か価値観からしても仕方のないことなのだと
思います。

自分の現実を受け入れることが出来ず、夢見る夢子ちゃんみたいなことを言っている
私はこの先どうしたらよいのでしょうか。

カウンセラー
佐藤まゆみ
始めまして、くるりさん。
今回のご相談の回答をさせていただく、佐藤まゆみと申します。
どうぞ、よろしくお願いします。

このご相談のタイトルが「あれもこれも望んでしまう」なのですが、あれもこれもと望むこと自体が悪いわけではありませんよ。
むしろ、あれもこれもと望むことがあるのは、人生の目標を持っていることになるのではないでしょうか?
ただ、その目標の為には、まず今の現実を受け入れることが大事ですね。

今回のご相談の中では望みとして主に、2つの要素があるようです。

1つは、パートナーに関すること

恋愛していても「もっと良い人がいるのではないか・・・」と思ってしまう気持ちをお持ちなんですね。
それでは、“心ここにあらず”の状態だと言えます。
その思いは、大なり小なりお相手にも伝わってしまいますから、上手くいかなくなってお別れ、あるいは自然消滅ということもあったかもしれません。

その原因はご自分でもよくお分かりのようです。
・ご両親が離婚されて、お母様方に引き取られたこと
・とても寂しい思いをしながらも、ほとんどワガママいうこともなく我慢して育ってきたこと
・付き合う人に理想の父親像を求めて、自分のすべてを受け入れて欲しいと思っていたこと
・少しでも、相手が思い描いた理想像とかけ離れたところが見えると冷めてしまうこと

こうして、くるりさんのお気持ちを整理して書き出してみると、見えてくるものがありませんか?
そう、寂しい時にその気持ちを誰にも言えず強く我慢してしまったことが、一番の原因のようです。
多分、もしお母様にそんなことを言ったなら「悲しませてしまう」と子ども心にお思いになったんでしょうね。
とても心根の優しい子どもさんだったのだなと、拝察しました。

子どもの頃に、両親に対して望んで得られなかった思いを我慢し続けると、大人になって恋愛をした時、その抑圧した思いをパートナーにぶつけてしまう、という心の法則があります。
現在大人のくるりさんから、当時の健気だった子どものくるりさんに、言ってあげられることはありませんか?
「本当に寂しかったよね。我慢してたんだね。」
「でも、お母さんを心配させたり悲しませたりしちゃいけないって思ったんだよね。」
そんな風に、まず子どものくるりさんを今のくるりさんが理解し、癒してあげられると良いですね。

このご相談の内容の中には書かれていませんが、くるりさんは今もお母様と一緒にお住まいなのでしょうか?
同居でなかったとしても、かなり近いところでずっとお母様とは行き来なさっているようですね。
もし、万一理想の人が現れて結婚することにでもなったら、お母様を見捨てて出ていくような気持ちを持たれているのでなければ良いのですが・・・。
「お母さんを見捨てることなんてできない。だから結婚なんてしたくない。」
心の奥底に、そんな本音もあるような気がしました。

2つ目は仕事や勤務先のこと

ご自分の老後に備えて、もっと好条件の勤務先がないかと考えられる気持ちは分かります。
くるりさんは、今現在でもどちらかにお勤めなんですね。
そこでは、女同士の派閥があったり、65歳まで雇用される保証がなかったり、休みの日まで会社の行事に振りまわされたりしているのでしょうか?

でも、そこに入社されてコツコツやってこられたんですよね。
今の会社が、くるりさんにとってまったく利点がないかというと、そうでもなさそうですよ。
・一流大学卒の学歴は必要ない
・ものすごい高いスキルを要求されているわけでもない
・大きな責任を負わされて、ノルマ達成に必死にならなくてもよい
ご自分でも数え上げれば、もっといろいろあるはずです。
そして毎月決められた日にお給料が頂けて、今の生活が維持出来ています。
ありがたいことですね。

仕事に関しては、現職で得られているものに目をとめて、しっかり見ていただけたらと思います。

>自分の現実を受け入れることが出来ず、夢見る夢子ちゃんみたいなことを言っている
私はこの先どうしたらよいのでしょうか。

長くなりましたので、少しまとめさせていただきますね。
「自分の現実を受け入れる」とは、次の要素になるのではないでしょうか?

※子どもの頃の満たされなかった思いを、今の大人のくるりさんがしっかり受け止めて共感してあげること
※くるりさんが結婚されることはお母様を見捨てることではなく、お母様の大きな喜びでもあること
※今の会社は、くるりさんにとって働きやすい職場だと認識されること

どうぞ、まずこれらのことに意識を向けてみてください。
すると徐々に渇望感が薄らぎ、自分に与えられている豊かさを感じられるようになると思います。
そんな中から、自分のスキルアップをしたいと思うものがあって、勉強されるのなら、そのスキルはくるりさんの財産になります。
イキイキしたくるりさんを見て、素敵だなと思う男性がいたとしても不思議ではありません。

これらのことをご自分一人でやるのは心細いとお思いならば、どうぞカウンセラーと一緒に取り組んでみてください。
きっと夢ではない現実の世界で、くるりさんが幸せを感じられるお手伝いができることでしょう。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。

佐藤まゆみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1957年生まれのシニア世代。 自身の豊富な人生経験を生かした、自分らしく生きていくためのサポートが好評を得る。 得意ジャンルは、対人関係・自己啓発・恋愛。 “何かを始めるのに遅すぎることはない”の言葉通り、いくつになっても新しい人生を切り開いていけることを、身をもって実践している。