損得感情について

相談者名
サワ
こんばんは。
多分、これは損得感情ではないか?と最近気づいたことがあって、詳しく知りたいのでお願いします。
私の母はとにかく回転寿司が好きで旅行での食事などもバイキングにしたがります。また、お惣菜なども食べきれないほど買ってきて無駄にします。私はそんなに多くの物を食べたくないし、食べれないし、食べたい物をその場で作ってもらっていただきたい、と思うので外食の好みが合いません。
その事に加えて、普通に注文して食べるのでは足りないようなのです。
もういい年だし、普通であれば、量だって食べれなくなるのでは?と思ったりもしてずーっと疑問に思っていたのですが、普通に頼むのは損してる…と思っているのではないか?と気づきました。
カウンセリング講座でも損得感情について取り上げている記事がないようなので、教えていただけるとありがたいです。
カウンセラー
大門昌代
サワさん、はじめまして。
今回担当させていただきます大門と申します。
どうぞよろしくお願いします。

お母さんがとっておられる行動は、損得勘定と言うりリも「たくさん欲しい」という欲求からくるものではないかと思います。
たくさん頼まないと損ではなくて、たくさんあると安心すると言う感じですね。

これは、物があまりたくさん無かった時代を経験しておられる方に、多いかもしれません。
何かと物が不足していた時代、次に手に入るのは、いつになるかわからないという不安も抱きます。
そうすると、頭では、「今は、いつでも欲しい時に手に入れられる」とわかっていたとしても、心のどこかで、「次に手に入れられるのは、いつになるかわからない」という思いがあり、それが不安材料となって、必要ない分まで確保したくなってしまうのです。

もちろん、物が不足していた時代を、経験していなかったとしても、「欲しい物が手に入れられなかった経験」や、「自分には与えられなかった経験」があったりしても、同じような状態になってしまうこともあります。

「自分は、十分に手に入れられないかもしれない」そんな不安を抱いているので、「手に入れられるときに、手に入れたい」ということになっているのかもしれませんね。

人は心の中に、不安や寂しさを抱えていると、何かで埋めようとします。
よくテレビで、ゴミ屋敷特集などをしていることがありますが、「何故ゴミを集めだしたのか?」を、探っていくと、身近な家族との離別などの喪失感に行きついていることが多いです。
その喪失感を埋める為に、ゴミを集め出すのです。

ゴミ屋敷でなくとも、失恋して、寂しい、つらいという気持ちを持つようになり、その寂しい気持ちを埋め合わせる為に、買い物依存症になってしまうことだってあります。
本当に欲しい物ではないのだけれど、心の中にある「寂しい」という気持ちを、何かで埋めようとするのです。
ですから、買い物した後は、「なぜ買ったのかわからない」「不必要なものなのに」となるのですが、「無駄だから、買わないようにしよう」と思っても、「寂しさ」に耐えきれなくなった時に、また物を買ってしまうという具合です。

災害などがあったとき、私達は不安を抱きます。
強い不安を抱くので、その不安を何とかして解消したいと考えます。
「水が不足したらどうしよう・・・」そう不安に感じたら、不安を解消する為に行動をとります。
この場合の行動は「水を買う」ということになりますね。
水を買うことで、不安を解消しようとするのです。
不安が強ければ強い程、「そこまでは必要ないのでは?」と思えるぐらいの水を、大量に買い込んでしまうこともあるのです。

サワさんのお母さんの場合も、もしかしたら、何かしらの不安を持っておられての行動かもしれませんね。
たくさん食べ物が並んでいると、安心できるのかもしれません。

だからと言って、必ずしも、食に関することに、お母さんが不安を持っておられるとは、限りません。
たまたま、食べ物で、不安を解消しようとされているだけかもしれません。

ちなみに、損得勘定というのは、何かを多く得た方が得である、少なければ損であるということを考えて、自分は得をしようとする気持ちです。
バイキングは、たくさんの種類が食べられるので、得だとお母さんは、思っておられるかもしれませんが、惣菜を食べきれなくなるぐらいに、たくさん買いこむのは、どう考えても得だとは思えませんよね。
お母さんが、損得勘定だけであるならば、「惣菜をたくさん買うのは損だよ」と、教えてあげることで、収まるかと思うのです。
でも、どうしても、やめられないようですので、損得勘定だけではないのかなと思いました。

お母さんが何かしらの不安を抱えておられるのでしたら、その不安が解消するようにサポートしてあげられると、惣菜の買いすぎや、食べきれないぐらいの物を注文するということもなくなると思います。

この度は、ご相談ありがとうございました。

 

この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。