H・Mさん、初めまして。 今回のご相談を担当させていただきます、カウンセラーの中山けんたろうです。 よろしくお願いいたします。H・Mさんのお悩みを読ませていただいて、日常生活の中にどこにでもありそうな様々な場面で、H・Mさんが傷つき、自分を嫌になってしまっていらっしゃるのが、短い文面からでもよく伝わってきました。こちらのコーナーにご相談をされるにあたっても、いろいろ悩み、迷い、葛藤をされた上でのことではないかと思いました。 あまりのつらさに、ご自身では気づかれていないかもしれませんが、現在のご自分の状況をなんとか変えていこう、楽な方向に持っていこうというお気持ちが原動力となって、ご相談をお寄せいただけたものと思われます。 今はつらくて苦しいかもしれませんが、心のどこかに持っていらっしゃる、現状を変えていこうとするH・Mさんご自身のお気持ちを大事にしていかれたら、必ずよい方向に向かわれると思います。 まずは、こちらの無料相談コーナーに相談をされたご自分自身を、評価し、ほめていただけたらと思います。 さて、ご相談内容に移らせていただきますね。 まず何よりも、お仕事をしながらの子育て、とても大変ですよね。 お仕事は接客業とのことですから、目配り、気配り、心配りを、日々実践されているのではないかと思います。 普通に接客をするだけでも神経がすり減って疲れてしまうところに、H・Mさんの場合は、「人に対していい印象を与えられないつらさ」を感じていらっしゃいますね。 (通常の仕事疲れ)+(つらさ)+(傷つく)=(ものすごくしんどい)という状況なのではと思います。 お子さんは、もう離乳食を食べる頃のようですが、まだまだ手がかかる時期ですね。 夜泣きなどでH・Mさんが夜中に起こされるようなこともあるのではないでしょうか。 H・Mさんは夜、きちんと眠れていらっしゃいますでしょうか。 睡眠は、体の疲れだけではなく、心の疲れもとってくれる大切な時間ですね。 睡眠時間が長ければよいという訳でもありませんが、適切な睡眠によってリフレッシュできる面もあると思います。 まずは、例えばお休みの日にお子さんと一緒にお昼寝をされることからでもよいですから、少しでも睡眠をとられることを意識されてみてはいかがでしょうか。 今はお子さんが小さいので無理かもしれませんが、ぬるめのお風呂にゆっくりつかって神経を鎮められるのもよいと思います。 そうすることで、心に余裕が出てきて、その分楽な気分になれますね。 傷つき、自分が嫌になり、つらいと思うときこそ、「自分のことをいたわる」ということを意識してできる機会、と捉えることもできるのではと思います。 「今日は傷ついたね。大丈夫?」、「今日は自分のことが嫌になったね。そんなこともあるよね。」「できない自分をつらいと思ったね。焦らず行こうね。」など、例えば、寝る前の少しの時間でもよいですから、自分自身に対して優しい言葉をかけてあげていただけたらと思います。 私たちは、他人に対しては優しくできるのですが、なかなか自分には優しくなれないものです。 むしろ、できないところを必要以上に責めたりするものなのです。 「自分のことをいたわる」という行動を通して、自分を責めるということを、少しずつでも緩めていくことができたら、大分心が楽になっていくと思います。 さて、ご相談内容に戻りますね。 仕事上では間違いを指摘されて訂正し、また、子育てに関しては、お姑さんからいろいろいわれる訳ですね。 気が休まる暇がありませんね。 仕事には、ちょっとしたミスや言い間違いはつきものだと思います。 職場によっては、いちいち間違いを指摘しないようなところもありますが、H・Mさんの職場は、きちんきちんと間違いを指摘する組織風土ができ上がっているようですね。 接客業ゆえに、お客様に対して失礼のないようにとの必要性からそのような組織風土ができ上がってきたのではないかと思います。 ですので、決して、H・Mさんのことを悪く思ったり、責めたりということでもないように思われます。 しかし、H・Mさん自身は傷ついたと感じてしまうから、周りに分かってもらえる人もいないと感じて、余計に辛くなってしまわれる面があるのだと思います。 そういうH・Mさんの気持ちを理解し、受け止め、共感してくれる人が一人でもいれば、それだけで救われるというものです。 どなたか胸の内を相談できる方は身近にいらっしゃらないでしょうか。 もし周りに見当たらないようでしたら、カウンセラーにご相談されるのは有効な手段と思われます。 また、仕事柄、いつも人に対していい印象を与えないといけないわけですね。 いい印象を与えるには、笑顔、ハキハキとした発声、物腰の柔らかさ、おもてなしの姿勢などが必要だと思います。 しかし、H・Mさんの心の中では、「いい印象を与えられない自分をつらい」と思っていらっしゃる訳ですから、例えば、笑顔をつくるだけでも心に負担がかかってしまうのではないでしょうか。 「できない自分がつらい」ということは、心から、「そういうものを持ちたい」と願っているからつらいのですね。 どうでもよければ、つらくはならないし、問題とはなりませんね。 つまり、H・Mさんは、それくらい人に対していい印象を与えたいと思っている、実は接客業のプロ意識が強い方なのです。 これはH・Mさんのよい部分であり、つらさ、苦しさを乗り越えられたら、大きく才能が開花する部分でもあります。 「問題の下には才能あり」とよく言います。 ご自分の才能を信じて、今のつらくて苦しい状況を何とかよい方向にもっていくこととしましょう。 そうすれば、きっとH・Mさんご自身が楽しく仕事をできると思いますし、同僚やお客さんにも、よい気分を分け与えてあげられるようになれると思います。 そのようなご自分の姿を、ありありと強くイメージしてみて下さい。 それが、H・Mさんを前に進ませてくれる力を与えてくれますからね。 話はかわって、次はお姑さんのことです。 お姑さんとしては、孫のことを心配していろいろ言ってこられるところだとは思うのですが、H・Mさんにとっては、何かしらご自分が責められているように聞こえてしまわれるのではないでしょうか。 それに、相手はお姑さんですから、人一倍気を遣う相手ではないかと思います。 お子さんは一人目でしょうか。もし一人目であれば、子育ては分からないことだらけなのではないかと思います。 私もそうでした。 先輩ママさんであるお姑さんから何か言われようものなら、軽く受け流すことなどなかなかできるものではありませんね。 赤ちゃんであれば湿疹くらいできるものですし、離乳食についてはH・Mさんなりのお考えで進めていかれたらよいことだと思います。 また、体温調節が未発達な赤ちゃんの足が冷たくなることもありますよね。 H・Mさんが気づいたときに、赤ちゃんに愛情を向け、ケアをしてあげればそれで十分だと思います。 あくまで私の想像ですけれども、お姑さんは、赤ちゃんが病気になった場合、「H・Mさんが会社を休むようなことになりはしないかな」ということまで気を遣って、いろいろ言ってくれているのかもしれませんね。 文面からは、お姑さんとの仲や、お姑さんの言い方が分かりかねましたので、的確なアドバイスにならないかもしれませんが、お姑さんは純粋に孫の心配をしているだけで、H・Mさんを責める気持ちをお持ちではない可能性もあるような気がします。 お姑さんも、孫のことに一所懸命なのかもしれません。 ですので、お姑さんがおっしゃってきたことに対しては、単純に、「そうですね。ありがとうございます。」と受け取られてみてはいかがでしょうか。 「自分のために」ではなくて、「お子さんのため」にです。 それから、お友達からは、育児グッズに対して「これはいらないよね」という言葉を受けられたんですね。 「いらないよね」と言われたら、H・Mさんとしては「いらないものを買ってしまった」というように考えてしまうのもしれませんね。 でも、H・Mさんが必要と思ったから買われたのでしょうし、たまたま思いつきで試しに買ってみられたのかもしれません。 でも、子育ては試行錯誤の連続ですよね。 ですので、単なる好奇心で赤ちゃんグッズを買ってみたり、今イチな買い物をするのもありだと思うんです。 赤ちゃんグッズを買える楽しみというのは、今しか味わえないものですからね。 お友達はたまたまそのときに、「これはいらないよね」と思ったのかもしれませんが、それは友達のその場の思いつきかもしれません。 もし、お友達も子育て中の方だとしたら、もしかしたら、同じ赤ちゃんグッズを購入したことがあるのかもしれません。 それで、「買っては見たものの、あまり役に立たなかったなぁ・・・」という思いから、「これはいらないよね」という言葉がとっさに口をついて出たのかもしれません。 その辺りのお友達とのやりとりの雰囲気もよくわかりかねたのですが、お友達が本当に思っていることを確認するためにも、「そう?なんで?」って訊き返せることを今後の目標にされてはどうでしょうか。 今はできないかもしれませんが、職場やお姑さんよりは、大分ハードルが低いと思います。 それから、他人の「落としましたよ」のたわいのない言葉にも傷つきやすいんですね。 この場合の「傷つく」というのは、実は、他人によって傷つけられるのではなく、「何かを落としてしまった」自分を、自分自身で責めるからこそ傷ついてしまうんです。 H・Mさんの場合、「自分はきちんとできていない。きちんとできていない自分はだめな人間なんだ」という感情がとても強いのではないかと思われました。 そのような感情を、心理学用語で「無価値感」と言っています。 目が合わなかった、返事をしてくれなかったということにも傷つかれる訳ですよね。 無価値感が強い人ほど、「自分ができていないから目を合わせてくれなかったのでは」とか、「自分がダメな人間だから返事をしてくれなかったのでは」と考えてしまいがちです。 例えば、「相手が他のことに気を取られていたため」に返事をしそびれたり、もしくは、「相手が自分の家の戸締まりをしてきたかが急に気になったため」に目が合わなかっただけだったとしてもです。 H・Mさんの場合、よほどご自分の失敗を自分自身で責めてこられたか、ご家族を含む他の人から責められてきたか、何かしらの原因があるはずなのです。 「三つ子の魂百まで」ということわざがありますね。三歳のときに身につけた考え方や捉え方は一生持ち続けるものだという意味です。 現在では、考え方や捉え方(「観念」と言ったりします)のほとんどは、大体6歳までに身につけるものと考えられています。 子どもの頃に何かそのようなご経験はなかったでしょうか。 もしかしたら、思い出したくないことがあって、それが原因となっているのかもしれません。 ご自分一人で思い出して、その昔の状況と向き合われるのがつらい場合もあり得ます。 そのような場合は、ご遠慮なく、カウンセラーにご相談していただければと思います。 ご相談の文面からわかりかねたところについては、こちらの勘違いや思い込みもあったかと思います。 その点についてはご容赦いただければと思っています。 もし、何か追加でご質問やご相談をされたいことなどがございましたら、ご遠慮なく電話カウンセリングをご利用下さい。 初回のご相談は無料にて提供させていただいております。また、無料相談コーナー同様、匿名でのご相談も可能です。 今回のご相談がきっかけとなり、H・Mさんの苦しさやつらさが少しでも軽くなれば幸いです。 本日は、ご相談をいただきまして、誠にありがとうございました。 |